2016/08/19

人間やってると生まれ変わるようなタイミングがある。
本気で悔い改めた2011年がそうだった。
悔いと改めのシンボルとして、今のバンドを作った。
本気で取り組まないと何も変わらなかった。本気を出してゴミみたいな自分を変えた。

目を覚ます。生まれ変わる。心を入れ替える。

これらは表現は違うけど、すべて同じ意味で使われる言葉だ。

「じゃあこれって実際はどういうことなの?何がどうなってそうなんの?」と思った。

いろいろと僕なりに、僕のやり方で考えてみた。

「目標地点から逆算的に考察し、足りない現状に対し、違和感を持つ心理状態を手に入れる」

とかまで考えたが、余計にこんがらがって分からなくなった。

もう少し思考を浮上させてみる。

「ストレス無く自然と成長を求めようとする状態」だとどうだろうか。

僕たち人間の身体には【恒常性維持機能】というシステムがある。

生体の状態を一定に保とうとする働きだ。


たとえばカゼをひいたら免疫機能を促進し、病原菌をやっつけようとするし、
暑い日も寒い日も、体温を常に一定を保っていられる。

これらは恒常性維持機能が働いているからだ。

僕たちはこうして生命や健康を維持して、進化してきた。

そして内蔵や細胞と同じく、脳にもあてはまる。

僕たちがなかなか行動を変えて、継続できない原因はここにある。

「明日から勉強がんばるぞ!」が続かない。

ダイエット中にいくら「痩せたい!」と思っていても、食べてしまう。

これらは恒常性維持機能がはたらいているためだ。

無意識レベルで
「勉強したら成績が上がってしまう!ダラダラを維持したい」
「痩せたら変わってしまう!太ってるのを維持したい」

と脳は働いている。

僕たちは意思が弱くて、根性が無いんじゃない。 生体を維持するために元に戻ろうとしているだけだ。

脳みその作りを書き換えて、
「この現状だとしっくりこない。本来の自分は痩せているはずだ。痩せている方が正しい」
という 心理状態を手に入れるのは並大抵ではない。

「このショボい自分は、本来の状態ではない」と脳の思考回路を書き換えるのだから大仕事だ。

ではどうすれば僕たちの目は覚めるのだろうか。

僕たちは生まれ変われるのだろうか。

よく聞くのが人生大事変レベルの事件が起きるケースだ。

死生観や価値観の変動、衝撃的な物語や音楽、または人生の師との出会い。

そんな一生に数えるほどしかない革命のとき、僕たちの脳は書き換わる。

考えれば考えるほど「生まれ変わる」という表現は誇張でもなんでもないなぁと思う。

「心を入れ替える」はもはや「心を書き換える」と言ってもいい。

しかし、新しい心の常識を上書きする。
この回数や精度が、わりと人間、キモになる。

今日は5年前、それが僕に起きた話。



ご存知の方も多いように、僕はわりとタラタラ上京した。

卒業後に「音楽をやる」と宣言し、就職もしないで東京にやってきた。
片道4,100円の夜行バスで。

では心持ちがしっかりとプロ意識のそれになっていたかというと、答えはNoだった。

学生の延長線で品質を整える努力も無く、むやみやたらに活動を続けた。

思考レベルが学生そのものだった。

そこから生まれる習慣や行動パターンは、実に稚拙で怠惰なものだった。

「もっとちゃんとしたい」と口では言いつつ、心は無意識にその腐った現状を維持しようとしていた。

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