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先行上映会でした

「さよなら、バンドアパート」の先行上映会の舞台挨拶。たくさんの方が集まってくれて嬉しい。

ここから取材やプロモーションが多くなってくるそうな。いい調子に広がってくれれば幸いである。

いろんな仕事をしてきたけれど、「原作本が映画になり、それについて喋る」というのは初めてであり、じつに面白い。
僕は出演者でもないし、監督でもない。

「自分の作品か?」と言われればそうっちゃそうだし、違うっちゃ違う。子どもが出世して、インタビューに答える親ぐらいのスタンスなのかもしれない。

しかし「ほどよい距離感で作ったものが彩られたことに対して語る」というのはむしろ目の前にあるものより多くのことが話せる感じがする。ある程度の距離がないと、ピントが合わないことがある。

それにしても大きな舞台だった。こういう擬似出世で気をつけなくてはいけないことがある。

それは「物事が大きくなったからと言って、自分が大きくなったわけでもない」ということだ。

肝に銘じていたい。こういうタイミングで自分が偉くなったと勘違いする馬鹿にもなりたくもない。

書いたお話を取り上げてもらい、書いた曲を何曲も使ってもらえる。

こんなに嬉しいことはない。だけど話も曲も数年前から存在したものだ。ここに来て作られたわけではなく、ここに来て良くなったわけでもない。

僕の創作物はずっと前から誕生して「ここにいるぞ」と絶叫していた。

映画になったから面白くなったわけでもないし、売れたから面白くなったわけでもない。面白さの総量は一切変化したわけではない。盛り上がることと、作品のクオリティに相関性は無いのだ。

事態を受け止めながら、流れの中で、コソコソ興奮していたい。



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