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ゲ謎に出てきた「座敷牢飯」が食べたい(日記)

こんにちは。とらつぐみです。
ちょっと前まで肌寒かったのに、ここ数日は暑いですね。

先日、友人と一緒に京都の太秦映画村で開催中のイベント、「ゲゲゲの妖怪村」に行ってきました。

↑イベント公式サイト。イベントは6/30まで開催中。

「ゲゲゲの妖怪村」は2023年に公開された映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」(以下「ゲ謎」)と映画村のコラボイベントで、登場キャラクターのパネルや作中に出てくる「座敷牢」を再現したセットなどが展示されていました。

村内で開催していたスタンプラリー完走記念の一枚


撮影所の技術で完全再現(?)された座敷牢。中に入って写真も撮れました。

映画村の至る所に妖怪がいたり、コラボフードが食べられたりととても楽しかったのですが、唯一心残りがありました。

それは、「水木の座敷牢飯が食べたかったなあ...…」というものです。

↑画像3枚目中央左。画像にある通り1日の提供数が限られている。朝に整理券を発券した時点で100組以上待っており(!)、店に入った昼の14時ごろには売り切れになっていた。

水木の座敷牢飯とは、作中でゲゲ郎の見張りを命じられた水木が座敷牢の前で食べたご飯を再現したものです。

作中に出てきたご飯が食べられる、というのはオタクにとって夢みたいなものなので(?)食べたいなと思っていましたが、残念ながら売り切れていました。

(数量限定なのは、作中と同じく川魚(たぶん鮎)を使っていて中々数が用意できないからなんだろうな...…)

他の食べたかったコラボフードは食べられた。同じ店で「ツケは払わなきゃなあ!」と言いながら食べたマフィン


...…いや、店で食べられなかったならいっそ、自分で作って食べればいいのでは?
 

(あと、このツッコミは野暮なんだろうけど、水木が食べていたのは「座敷牢の見張り役の飯」であって、本当に「座敷牢飯」と言うべきなのは、鬼太郎の父(ゲゲ郎)が食べていたご飯なんじゃないか......?)

というわけで、自炊歴2年ちょいの人間が、二種類の「座敷牢飯」を両方作ってみた備忘録的なものです。

そもそもどんなご飯やねん(まだ観ていない・観たけど忘れた)という人は、プライム会員なら見放題なので今すぐ見てください。28:39あたりに出てきます。

あと映画村のイベントはとてもよかったのでゲ謎が好きな方でまだ行ってない方はぜひ行ってください。開園前から待機して座敷牢飯を狙うもよし、それ以外にも見どころはたくさんあるので......!



ゲゲ郎の座敷牢飯を作ろう


ゲゲ郎が座敷牢で食事をするシーンは2つある。1回目のシーンで彼が食べているのは、薄い雑穀がゆとたくあんだ。それをまずは再現してみた。


ゲゲ郎、ご飯だよ


<再現ご飯:ゲゲ郎の食べていた座敷牢飯>
・雑穀がゆ
・向こうが見えるほどペラペラの薄切りたくあん2切れ

<作ってみた感想>
まず、たくあんを向こうが見えるほどの薄切りにするのは結構大変だ。

料理包丁で上手い人がやればスッとできるかもしれないが、一般家庭にある包丁で1人暮らしの自炊スキルを持つ人間がやろうとすると苦労する。

最初はスライサーを使えばいいやと楽観視していたが、よく考えなくてもスライサーはたくあんのような柔らかいものをスライスするには向いていない。どれだけ慎重にしても、途中で千切れたり穴があいてしまう。


普通の薄切りはこれくらいだよ


結局、なるべく薄く切ったものの分厚い部分をさらに削ぎ切りにすることでペラッペラのたくあんを生成した。


光を透過するペラペラのたくあん



しかも、作中に出てきたような向こうが透けるほどの薄さとなると料理包丁でも大変ではないだろうか。手間のかかることを...…

雑穀粥については、1人分をいちから作るのは大変すぎるので、スーパーのおかゆコーナーにあったレトルト粥で再現した(薄めるため少し水を加えてある)。

戯言だが、粥を一人前作る手間を考えると皆が白米なのにゲゲ郎一人のためだけに雑穀がゆを作るとは思えない。長田の屋敷では粥は使用人のご飯、白米は一族と客人のご飯のみ、ということかもしれない...…

ちゃんとした粥のレシピはこのあたりとか(たぶん鶏ガラスープは入ってないと思うが...…)↓


雑穀粥は、おかずと一緒に白米の代わりに食べる分にはおいしいものなんだろうが、ゲゲ郎のようにペラペラのたくあん2枚だけで食べるのはきつい。全然塩が足りない。

わたしは囚われの身でも何でもないので、たくあんがなくなった後は家にあったわかめふりかけをかけて美味しく食べました。

ゲゲ郎に座敷牢飯アレンジを見せつける


<調理時間と作るためにかかったお金>

たくあんの薄切りに悪戦苦闘→20分
雑穀お粥をチンする→2分30秒
(粥を普通に作れば普通にご飯を炊く時間(1時間)と同じくらいかそれ以上かかるはず)

レトルト十六穀がゆ 127円
たくあん1/4本(水木の座敷牢飯と共通) 246円


水木の座敷牢飯を作ろう


次に水木のご飯だが、作中は食べてる途中の絵しかないため想像で補っている部分がある。また、映画村のコラボメニューの献立も参考にしている。


<再現ご飯:水木が食べていた座敷牢飯>

・アユの塩焼き
・味噌汁
・白ごはん
・ほうれん草のおひたし
・たくあん(半月切り)4切れ

水木、ゆっくりお食べ



作ってみて思ったが、これ、普通においしいご飯やないか...…

この献立の一番の肝は、だ。

わたしはそもそも魚をあまり食べない。その中でも川魚は特に食べない。

だが、たまたま近所のスーパーで鮎が売られていたので、魚焼きグリルを使って見様見真似で焼いてみた。


焼き方はこのサイトを参考にしました↓



焼く前

下処理として鮎を串刺しにして塩をふり、魚焼きグリルに。囲炉裏があるご家庭なら、囲炉裏で焼いた方が綺麗な焼き目がつくと思う(?)

これで...…合ってるのか?


美味しそうに焼けてきた!

魚焼きグリルで焼くと、外はパリッと、中はふっくら柔らかくいい感じに焼けた。海の魚と比べて黒くて苦いところが多いのはやはりちょっと苦手だが...…


たくあんは、写真だと重なっていてわかりにくいが作中の描写どおり半月切りのものを4切れ用意した。やっぱりこれくらい分厚くないと、ご飯のあてとしての意味がない。

副菜はほうれん草のおひたし。冷凍ほうれん草をチンして白だしと醤油で味付けした時短レシピだ。

...…座敷牢飯に時短の概念を持ち込みたくなかったが、たくあんの薄切りと鮎の下処理が大変すぎた。

味噌汁も、豆腐・ネギ・ワカメの乾燥具材を味噌をとかした鍋に投入しただけのもの。特に語ることはない。

ちなみに、作中の味噌汁を見ると、合わせ味噌と白ネギの味噌汁のようだった。

日経新聞のコラムによると愛知県が青ネギ白ネギの境界線らしい。


わたしの地元はネギといえば青ネギ、という地域だ。哭倉村がどこなのかわからないがわたしの地元あたりにはなさそうでほっとした。

<調理時間と作るためにかかったお金>

鮎の下処理→10分、焼き→約30分
ほうれん草のおひたし→5分
味噌汁(インスタント)→5分
たくあん→ゲゲ郎の座敷牢飯の時に切ったものを使用

生鮎 2尾 799円(高い...…!)
冷凍カットほうれん草 300円
たくあん1/4本(水木の座敷牢飯と共通) 246円
味噌汁とご飯は普段使っている材料のため特段買ってはいない(インスタント味噌汁の具は、220円くらいで売っている)


まとめ:座敷牢飯を作ってみての感想


ゲゲ郎の座敷牢飯の献立は、まともな食事をとらせる気がないのがひしひしと感じられる。コラボメニューにないのも頷ける貧相さだ。全然塩が足りないので幽霊族じゃなければ脱水症状で死んでるよ。

ただ、このメニューを一人分だけ作るのは嫌がらせにしても手間がかかりすぎる。

「主食は使用人の雑炊の余り、おかずは...…たくあんの切れ端でも薄切りにして出してやれ」という会話が長田の屋敷で繰り広げられていたのかもしれない。


水木の座敷牢飯については、作ってみると本当に「普通の」和食のご飯だ。

普通、とは言うが一汁三菜揃っていてしかもメインが鮎の塩焼きなのだからかなりの「ご馳走」ではある。(今回味噌汁とおひたしは時短したのであまり偉そうなことはいえない。スミマセン)

普段適当な自炊しかしていないので「普通」の和食を作る手間を実感した。(そして店のメニューとして出すにはあまりに手間がかかる......!)

あまり街のスーパーで鮎を見かける機会がないのですぐに「今晩作ろう!」とはならないかもしれないが、もし鮎を見かけたら作ってみてほしい。

そして鮎の下処理の面倒くささを実感してほしい(串を刺すときエラの裏が真っ赤で「ヒイッ」となった)。

さて、わたしは皿を洗わなければならないのでこの辺で。またどこかで会いましょう。

※今更すぎる追記
作ったあと、ゲ謎の作中の映像を見て確認してみたら鮎にはない模様があったので実際水木が食べていたのはヤマメかもしれない。ヤマメはもっと手に入りにくいと思いますがもしヤマメを入手できる人がいたら是非作ってみてください。

ーー
いい感じのお皿がなかったので皿を買うところから始まりました。百均のお皿ばかりだけど割と雰囲気は寄せたつもり(とらつぐみ・鵺)



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