鳥好き探偵と剥製屋敷の怪・前編(小説)
鵲探偵事務所にとあるパーティの招待状が届いたのは、蒸し風呂のような気温の中浮気調査をしていた、8月の終わりのことだった。
差出人は、推理小説の大家で知られる大鷲春男氏。前に一度、探偵監修の依頼を引き受けた縁で送ってきたようだった。
(探偵監修とは何なのかよくわからないが、探偵が出てくる小説の原稿が送られてきたので「貧乏な探偵は家賃を払うのにも困っているので葉巻は吸わない、せめてマルボロ」と書いて送り返したら、後日目玉が飛び出る額の謝礼が振り込まれていた。)
探偵事務所、