変ないきものと、わたしたち(下)(小説)
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☆ ☆ ☆
キーウィは、コウモリなど夜行性動物が飼育されている獣舎にいた。
室内は薄暗く、展示室内の弱い照明と、看板が微かに放つ光を頼りに進まなくてはならない。
「こわい……やっぱこわい」
「手ぇつないでなさい」
咲姫たちの前を歩く親子連れはぎゃあぎゃあと言いながら奥へとずんずん進んでいく。
「先輩も手ぇつなぎますか」
那由が耳元で囁いた。
「これくらいの暗さなら全然平気だよ」
「いや、怖くはないでしょうけどあちこちぶつかりません?」
「あ痛っ」
「