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AIとリレー小説を書いてみた(小説・やってみた)

リレー小説。ある人が数ページや数行、文章を書き、その続きを別の作者が書くことを繰り返し、一編の小説を複数人で作る。

以前所属していた大学のサークルでも、「遊び」としてリレー小説をやっていた。

誰かが書いた文を読んで「そう来たか」「いやそれは違うでしょ」とやいやい言ったり。結局全員が話を広げるだけ広げて、誰も風呂敷を畳まなくて収拾がつかなくなったり。

カオスだけど、誰かと一緒に一つのものを作るって、楽しい。

……これ、一人でできないかな?

複数人で小説を書き上げるには時間がかかる(そりゃそう)し、人を集めて要領を説明して順番を決めて……と企画を回すのも、結構面倒くさい。

だったら、自分とは違う思考回路で小説を書くAIと交互に小説を書いて、リレー小説気分を味わえばいいのでは?

というわけで今回は小説を書くAI「AIのべりすと」を使って、一人でもリレー小説が書けないかやってみます。

(リレー小説本編は途中にあります。AIのべりすとの説明などが不要な方は、目次から本編に飛んで読んでください。長いので。)



AIのべりすとを使ってみる

今回使用したのはこちらの小説生成AI、AIのべりすとです。お試しで使うにはアカウントなしでも大丈夫ですが、しっかり使う場合アカウントを作った方が〇。


AIのべりすとの画面(スマホ版)

これはデフォルトの文章だが、こんな感じでAIのべりすとのWebサイトに文章を入力(黒字の部分)すると、自動で続きの文(紫字)を生成してくれる。


試しに、私が以前書いた小説「インドカレーの魔力」の冒頭部分を適当に抜粋して続きをAIに自由生成させてみる。下記のような文が出力された。

(入力した文)

インドカレーは、全てを解決してくれる。
バイトや授業でモヤモヤしても、カレーを食べると晴れやかな気分で帰れる。一人でも、誰かと一緒でも、カレー屋で気分が盛り下がることはない。こないだできた口内炎も、カレーを食べた後痛みがひいた、気がする。
インドカレーには、そういう「魔力」があるのだ。

とらつぐみ「インドカレーの魔力」より一部抜粋


(出力された文)

そんなインドの偉大な神・イドラの別名に『ムガール』がありまして、それは『母なる者』『女神』を意味します。
これはつまり、『ムガールの母=女帝マハッラティ』ということですよね? マハッラティというのは、『カーマ・スートラ』に出てくる愛の女神のことですよね。
このマハッラティこそインドラの母なのですが、なぜここで突然神話が出てくるのかといいますと――インドラとは実は女なのでありますよ!? しかもマハッラティを娶って出来た子供がインドラなのですからインドとは母の国だったのです!


突然のインド神話
。この後どう続けたらいいかわからないけど、展開としては面白い。

こういう感じでAIの書く自由度を高くすると、思いもよらない展開が生まれるとわかった。

リレー小説を書くと、「後ろの人が何とかしてくれる」的マインドで繰り広げられるカオスな展開も楽しい。

しかしあまりに荒唐無稽な展開ばかり続いても、それはそれで小説として成立しない。

そこで次のステップとして、AIの出力の仕方を調整して、「前の人の流れをしっかり受け継ぐAI」「めちゃくちゃ書くAI」など何種類かパターンを用意してみる。


AIの出力を調整する


AIの出力を調整する画面。他にも設定をAIに記憶させられる機能もある。


まず、AIの出力を調整する設定として台詞が多めか、地の文が多めかというものがある。

私は割と地の文が多い字書きだったので、先ほどの例文も地の文ばかりになっていた。適度に台詞優先のモードをはさんだ方がいいだろう。

それから文章スタイル(プリセット)の項目。デフォルト以外に「ゴーストライター(入力した文体に忠実)」「オルタナv2(装飾のある文)」「クリエイティブ(自由な発想)「スローペース(話の展開遅め)」「タスク(特定の用途)」がある。

これらのうち、タスク以外のプリセットと地の文/台詞多めの設定を組み合わせ、以下のような順番を組んだ。

とらつぐみ
   ↓
クリエイティブ×セリフ(AI①)
   ↓
ゴーストライター×ナラティブ(AI②)
   ↓
とらつぐみ
   ↓
ノベルス×セリフ(AI③)
   ↓
スローペース×デフォルト(AI④)
   ↓
とらつぐみ
   ↓
クリエイティブ×ナラティブ(AI⑤)
   ↓
オルタナv2×デフォルト(AI⑥)
   ↓
とらつぐみ

書く文章は、冒頭の私のターンを除きそれぞれ2回で生成できる文章の長さ(200~300字ほど?)とする。

またAIのべりすとの脚注機能を使い、舞台となる場所や主な人物など、必要な設定は引き継がれるようにする(実際人間でやってもこの辺りは適当になるが……)。

順番を決めたら早速やってみる。まずは、最初に入力する文を考える。他人(?)と一緒にやる以上、設定が複雑になりすぎず、かつ私が今まであまり書かなかった文がいいだろう。

というわけで書いた文章がこれだ。

夏の海と違って、冬の海岸はどこか物悲しい気がする。空は分厚い雲で覆われて薄暗く、海は黒に近いねずみ色。冷たい風が僕のコートを揺らし、頬をかすめる。
波打ち際では海鳥たちがせわしなく動き回っている。ぴゅい、ぴゅいという鳴き声が物悲しい。あれはなんていう鳥だろう。
「あれはトウネンだよ。小さなシギ。波に取り残された小さな生き物を食べるんだ」
僕の隣にいる少女、藍がそう教えてくれた。浜辺で潮のしぶきを一日中浴びているからか、彼女の黒髪はすこし傷んでいる。僕もここで暮らしていけば、彼女みたく、海辺の子になれるんだろうか?
彼女と出会ったのは1か月前、両親の仕事の都合で、僕がこの海辺の田舎町に引っ越してきたばかりのころだった。

……ボーイ・ミーツ・ガール風を目指したが、なんだかんだいつもの文章になってしまった。とりあえずこれでやってみよう。

本文をセット!

本文をセットし、基本的な設定(季節は冬、舞台は海辺の田舎町)と主要な人物(引っ越してきた男の子と地元の女の子)を脚注などの機能で指定する。

脚注機能を使うと、誰視点か(一人称か三人称か)や文章のジャンルなど細かく設定ができるようだ。今回は「僕」の一人称視点だということだけ書いておこう。

では早速やってみよう!



リレー小説本編「少女と冬の海」


(とらつぐみ)

夏の海と違って、冬の海岸はどこか物悲しい気がする。空は分厚い雲で覆われて薄暗く、海は黒に近いねずみ色。冷たい風が僕のコートを揺らし、頬をかすめる。

波打ち際では海鳥たちがせわしなく動き回っている。ぴゅい、ぴゅいという鳴き声が物悲しい。あれはなんていう鳥だろう。

「あれはトウネンだよ。小さなシギ。波に取り残された小さな生き物を食べるんだ」

僕の隣にいる少女、藍がそう教えてくれた。浜辺で潮のしぶきを一日中浴びているからか、彼女の黒髪はすこし傷んでいる。僕もここで暮らしていけば、彼女みたく、海辺の子になれるんだろうか?


(AI①)

彼女と出会ったのは1か月前、両親の仕事の都合で、僕がこの海辺の田舎町に引っ越してきたばかりのころだった。

「ねえ君、名前なんていうの?」

彼女は僕の顔をまっすぐ見て言った。藍は不思議な子だ。

藍には(僕以外の)同年代の友達がいないみたいだし、学校にもたまにしか通っていないようだけど。いつも一人でここにきて砂浜に座っていた。今日のように海を見て、

「……………………」

ただ黙っていたり、貝やカニを見つけたらそれを指差して楽しそうに笑ったりしていた。

最初見たときは、すごく大人しいけど、たまに笑う姿が可愛い子なんだなって思ってたんだけど。そのあとに見せた表情の方が印象的だった。


(AI②)

ある日、僕が学校のクラスメートたちにいじめられているところを彼女に目撃されたときがあった。その子たちは男のくせに髪を長く伸ばしていた僕を気持ち悪いと言ってきたのだ。

それだけならまだよかった。彼らは僕に対して石を投げつけてきた。

僕は怖くて逃げた。でも、彼らが追いかけてくる足音が聞こえてきて…… 逃げながら後ろを振り返ると、そこには女の子がいた。藍だ。

藍は震える手を握りしめながら、彼らに立ち向かっていった。そして一人ひとり殴り始めたのだ。

それはもうすごい力で、相手の男の子たちを次々倒していった。


(とらつぐみ)

「も、もういいよ。やめて」

僕は、リーダー格の男の子に馬乗りになって平手打ちを浴びせていた藍の肩をつかんだ。

「だめよ、こういうのは『てっていてき』にやらないと!」

「ひいぃ、わかった、もうしないから……!」

必死に懇願する男の子を見て、藍はやっと手を止めた。男の子は起き上がり、ものすごい勢いで逃げ出していった。

「あんなことしたら、君がいじめっ子だって言われるよ」

「いいもん別に。どうせ嫌われてるし、私」

彼女は服についた砂ぼこりを手で払うとそう言った。藍の口調は気丈だったが、顔を見るとどこか諦めのような、そんな表情が見て取れた。


(AI③)

「どうして君はいつもここにいるの?」

藍は目を丸くした。

「なんで知ってるの? 私が毎日ここに来ていたことを」

「あ……えっと、たまたま見かけてさ」

しまった、つい言ってしまった。

「ふーん、変なの。まあいっか。ちょっと話聞いてくれるかな」

藍は海を見ながら語り出した。

「私ね、小さいころから体が弱くってさ、しょっちゅう入院してたの。だからあんまり学校に行けなくて、みんなとも遊べなかった。それでいつも一人で本を読んでたり絵を描いたりして過ごしていたの」


(AI④)

「うん……」

「私のお父さんお母さんは仕事で忙しくて、家に帰って来ることも少なかったから家ではいつも独りだった。寂しかったんだろうね。いつの間にか私は海を見るのが好きになっていた。誰もいない静かな海を見てると心が落ち着くんだよね」

「そうなんだ」

「で、ある日のこと。いつものように一人で海を見に行ってたら、あなたがあいつらに殴られていたのを見てびっくりしちゃった! 今までこんな光景見たことがなかったから」

「ごめんなさい」


(とらつぐみ)

おどけたように話す彼女に、僕は思わず謝ってしまった。

「そういうとこだよ。別に謝んなくていいとこで謝ったり、ひどいこと言われても言い返さなかったり。そういう子ばっかり狙ってるんだから、あいつらは」

私も昔はそうだったんだ、と彼女は遠い目で話していた。彼女も僕みたいに、いじめっ子に意地悪されたことがあるのかもしれない。

それ以降、僕らは浜辺で話すようになった。

彼女は海の生き物だとか、夕暮れ時の海で見られる色だとか……海について何でも知っていた。

僕は引越す前は近くに海がなかったから、彼女の話はとても新鮮で、そして、それを話す彼女自身にも、だんだんと惹かれていった。

☆ ☆ ☆

「涼太、何考えてるの、今」

藍の声で、僕は思い出から現実に引き戻された。藍は、怪訝そうに僕の顔を覗き込んでいた。彼女の暗い色の瞳が間近に迫り、僕はどきりとした。鼓動が妙に高鳴る。


(AI⑤)

彼女と初めて会ってから2か月ほど経っていた。最初はお互いにあまり口を利かなかったけど……だんだん仲良くなっていった。今では名前を呼び合うようになっていた。

藍は僕にいろいろな事を話してくれた。でもそれはたまに行った学校で嫌なことがあった時や、自分の体のことだった。僕は、そんな藍の姿が悲しくなった。

でも、僕にはそれしかできなかった。

学校が終わると僕は毎日浜辺に向かった。そしてそこで彼女と他愛のない話をして帰るのが日課となっていた。

そんなある日。いつもより早い時間に僕は浜に行った。今日は金曜日。藍と遊ぶ約束をしていたからだ。

しかし、藍はいなかった。辺りを探してみたけどどこにもいなかった。僕は不安になり、彼女の家まで走った。彼女の家は、浜のすぐそばにある漁協の建物の三軒となり。いつだったか彼女が教えてくれた通りの場所にあった。

「あら、どうしたのそんな息切らして」

藍のお母さんが出てきてくれた。


(AI⑥)

「あの、藍さんは」

「お友達? 藍なら病院にいるわよ」

「え、どうしてですか」

藍のお母さんの顔色が曇った。

「昨日、藍の容態が悪くなってね……。しばらく入院することになったの」

「そ、そうなんですか」

僕は言葉が出てこなかった。


(とらつぐみ)

「最近ずいぶん良くなったと思ってたのに、ここ数日で急にね……海風に当たりすぎるのはよくないって言ってたのに、家を抜け出してずっと浜にいたみたいで」

ショックだった。僕には何にも話してくれなかったじゃないか。体調が悪いのを誤魔化して、僕に会うために浜に……?

どうしてあんなに海にこだわるのかしら、と気落ちした表情で言う彼女のお母さんに、僕は何も言うことができなかった。


藍のお母さんに礼を言って引き戸を開け、逃げるように海辺の家を後にした。門の外に出てすぐ、身を切るような海風が僕のそばを通り過ぎていった。

彼女の家の目と鼻の先には、彼女がいつもいた浜があった。ごろごろとした石に、いびつな形の流木。打ち棄てられたテトラポッド。

海は荒れていた。いつもより分厚い雲に覆われた空、漆黒の海。シギが遊んでいた砂浜を荒波が呑み込み、空を飛ぶカモメさえ水面には近づけない。

海辺の少女――藍がいなくなった浜はただ冷たく、すべての生命を拒んでいるかのように見えた。



使ってみた感想と課題


できちゃった……小説……

支離滅裂な文章にならないかかなり心配していたが、生成された文を見ると、人間が書いたと言っちゃえば気づかないくらいのクオリティ。すごい。

展開は、確かに私自身思っても見ないものだった(病弱な少女がいじめっ子をボコボコにする描写を書くことになるとは)。ちょっと違和感もあるが、人間とAIのリレー小説だからこれはこれで面白い(気がする)。

回想シーンが想定より長く続いたのには焦ったが、急展開が起きて話としてはなんとかひと段落ついた。AIは場面転換が苦手なのかもしれない(?)。

ただし断っておくが、ここに載せている文章はAIが生成したものそのままではなく、設定の矛盾が見られた点は手動で修正している。どんなことを修正したか振り返って、これから使う人への参考としたい。

ポイント①設定を決めなさすぎると矛盾する

私が手動で修正したポイントは下記の二つだ。

・少女の設定:学校に通っていない(AI①)、あまり通っていない(AI③)、彼女が学校であった嫌なこと(つまり通っている……?)(AI⑤)→①を「たまにしか通っていない」、⑤を「たまにいった学校であった~」に変更し、「あまり通ってはいないがたまにいっている」という状態に統一

・名前の呼び方:少女が少年を当初「涼太くん」と呼ぶように書いたが、その次の文章生成で「名前を呼び合うようになった(しかもさん付け)」と出てしまう(AI⑤)→カッコ内を削除(ついでに呼び方も呼び捨てに変更)。


当たり前の話だが、AIは書き手の意図までは忖度してくれない。ストーリー設定・脚注機能やキャラクター設定欄は詳しければ詳しいほど矛盾が起きない。
また、文章を書くごとに見直して順次設定を追加して……をやらないと前半と後半で食い違いが起きる。

キャラクター設定を書く上で盲点だったのはあだ名や呼び方だ。小さなことだが、これだけで関係性が伺えるなど重要なものだ。自分で書くならいざ知らず、自分の頭にある設定をちゃんとAIに理解してもらうのは難しいなと実感した。

ポイント② こまめにパラメーターを調整しよう

今回の文章はかなり行き当たりばったりで生成したが、それでもそれなりの「読める」文章は出てきた。

だが例えば「登場人物の名前を繰り返し連呼する(彼・彼女と言い換えてくれない)」といった現象も起きた。これを解消・調整するため、文章スタイルの設定では、詳細なパラメータが用意されている。

入力してみて「物足りないな」と感じたらパラメータを見よう

「名前を連呼してしまう」場合は、「繰り返しペナルティ(同じ用語の繰り返しを禁止)」を上げればいい、という具合だ。
他にも色々とパラメータはあるが、いきなり調整するのは難しいので、まずは一度デフォルトで出力してから考えた方がいいかもしれない。

例えば展開が普通過ぎる、と思ったらランダム度を上げてみたり、もう少し短く出力したい、と思ったら出力の長さを下げたり。色々試すと面白そうだ。

もっとAIを使いこなせるようになったら、またリレー小説にも挑戦してみたい。

……というわけで最後に、AIのプリセットをクリエイティブ×デフォルトにして、パラメータの「ランダム度」をマックスにしたバージョンにし(AI⑦)、私は介入せずひたすらAIに好き勝手書かせてみて、この記事を終わりにしたい。

(ほんとに支離滅裂なので読み飛ばしても支障ありません、、、)



おまけ「少女と冬の海(ランダム度MAX)」


(とらつぐみ)
夏の海と違って、冬の海岸はどこか物悲しい気がする。空は分厚い雲で覆われて薄暗く、海は黒に近いねずみ色。冷たい風が僕のコートを揺らし、頬をかすめる。
波打ち際では海鳥たちがせわしなく動き回っている。ぴゅい、ぴゅいという鳴き声が物悲しい。あれはなんていう鳥だろう。
「あれはトウネンだよ。小さなシギ。波に取り残された小さな生き物を食べるんだ」
僕の隣にいる少女、藍がそう教えてくれた。浜辺で潮のしぶきを一日中浴びているからか、彼女の黒髪はすこし傷んでいる。僕もここで暮らしていけば、彼女みたく、海辺の子になれるんだろうか?


彼女と出会ったのは1か月前、両親の仕事の都合で、僕がこの海辺の田舎町に引っ越してきたばかりのころだった。

(AI⑦ ランダム度MAX)
彼女は一人だけ年上だったため、学校では上級生として敬語で接しろと先生たちにきつく言いつけられていたが――転校してすぐのことだから仕方がないと思うんだけど――どうも彼女はそれが気にくわないみたいだ(今じゃ慣れた口調になっているけど)。彼女は毎日一人で浜に行って何かしていたけれど……あの時は何をしていたのか分からない。

彼女とはじめて言葉を交わしたのは2週間前の日曜日のお昼すぎ、学校の友達と外でかくれんぼをして遊んでいたときのことだった。彼女がいつものように浜へ行く後ろ姿を偶然見たんだっけ。
そのときは何にも考えずにその後ろ姿を見送ったんだけど……。次の日もまた次の日の朝になっても、彼女のことが頭から離れない……それで翌日になってまた浜を見に行ったんだっけ。そしてその翌日にもその次も行ったときにようやく気がついた。
(あ、あの子ってもしかしていじめられてるんじゃ!?うわぁ!なんって可哀そうな……!!)
それを見て僕は思ったね!うん。これは大変だって。でもどうやって解決しようかな。
「おい そこの小さき獣たちよ!」
よし、決めたぞ!!まず最初に彼女を笑ったヤツらに復讐をしてから、次はいじめっ子にお灸を与えてあげればいいや!!

…………こうして決意した3日後からさっそく行動開始することにしたんだけど……一体何をすればよいのか。
そこでネットの海に飛び込んだ。えーと、確か『中学生』って調べればなんか出るんだよね? あった!!!
えっと~小学生のときはどんなふうに接しようかな、とりあえず今は中学3年生ぐらいのイメージで行こうと思ったけどあんまり変わらなくないか?まあいっか、こんなものだろうということでいいことにしょう!!そんなわけで今日はこのくらいにしとこう!!

---放課後--------

僕は教室から出た。これからいじめてるクラスメイトを探すのだ、慎重に探さなくてならないため廊下に出てから深呼吸をした。スーハースーハ。
よし、覚悟を決めた!! まず誰をターゲットにしようかな~

すると突然横の方から「なにしてんだよ!!」と言う声と同時に思い切り肩を思いっきり叩かれた、ビックリしてそっちの方向を見ると見知った顔があった。
あっこいつはクラスの中でも中心核にいる男だ、しかも一番嫌われ者の奴じゃないか……面倒くさいな~こいつにはバレたくないんだよ。
チラッとその男の子を見たあと目線をすぐに元に戻し、「別に」と言って早足でその子の前から離れたのだが「なんだテメー調子のってんなら痛い目に合うことになるんだぞ!」と言われた。
ああ本当に嫌気がさしてくるな。お前らこそ僕の前でよくあんなことやっておいて恥ずかしく思わないのかね? それから何度もしつこく話しかけてくる彼を振り切ろうとしながら歩いていった結果、なんとか巻いたようだ。

ふぅ疲れたな、そういえば藍どこだろう。探しに来たことをすっかり忘れていたよ……。
周りをよく見る、誰も居ないことを確信する 。少しだけ安心しつつもう一度周囲を観察した。すると階段のすぐそばに隠れている女の子を発見した。あれ藍じゃないか?急いで駆け寄りながら呼びかけた。
「藍― 藍― 」
藍は一瞬びっくりした顔をしていたが、だんだん笑顔に変わり最後には満面になった、よかった。見つけれたよ、これで家に帰る事ができる。そう思っていたんだが……。
「やっと来たの? 涼ちゃん♪ 待ってたんよ~早く帰ってあそぼ」
と言い出したのだ。あれれ?どうなっているんだ。
そうしている間に藍はどんどん先に進み僕の方に手を伸ばし「早く来なさい!」と言ってきたが、僕にはなぜ藍が怒っているのか理解できなかった。



ーー
AIに好き勝手書かせても(支離滅裂で)面白いですが、やっぱり人間がちゃんと調整した方がいいですね。海の話はどこ行ったんだ。(とらつぐみ・鵺)

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