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あなたと私の美しさについて

あなたが「美しい」と感じる瞬間はどんな時ですか?

絶景を目にした時
艶やかに盛り付けられた料理が運ばれてきた時
豪華な衣装に身を包んだモデルを目にした時
アスリートのスーパープレイを見たとき
動物や植物の機能美を学んだ時
などなど

でもそれを分かり合えない人っていると思います。
山の写真を見せて、綺麗!よりも怖いという感想を持つ人
苦手な食材が混ざっていて美味しくなさそうと思ってしまう人
外見の好みが違う人
競技に興味がなく、理解ができない人
生き物を気持ち悪いと思ってしまう人

これは剱岳。僕は美しいと思いますがどうでしょうか。

美しさは千差万別で各人の基準が存在します。無理にわかりあおうとすると、一度は自分が美しくないと判断したものに向き合わなければならず、ストレスを伴ってしまう。だからこそ、類は友を呼ぶし居心地のよいコミュニティに留まってしまう。でもそれって、何かもったいなく感じます。

さて、写真家ですから写真をベースに話していきましょう。
U22を受賞して東京と大阪のニコンプラザで写真展をさせていただいたり、各地で開催されている写真展や展覧会など多くの会場に足を運んだり、
作品を通じてコミュニケーションをとるようになりました。

展示の話はこちらで(隙自語)

僕はポートレートを一切撮りません。
特に嫌いというわけではないのですが、いかんせん美しいとも思えないのです。

写真展に行ってもポトレの写真の前で「いいっすねぇ。。。」を連呼して何も感想がでてこない残念な人になってました。

そう、言葉を持ち合わせていないのです。
私は美しさを理解する(≠感じる)には言葉が必要だと考えています。

なぜなら美しさとは合理的とも言い換えられるから。
(非合理な美しさについては今後考えがまとまったら書きます。)

写真(に限らずですが)で美しいと思うものは合理性を伴っています。
一度は耳にしたことがあるでしょう、構図のお話。
被写体や映り込む素材を調整して三分割構図にしたり視線誘導をしたり。
その工夫のおかげで鑑賞者にとって理解が容易となり、美しいと感じることができる。理解と書くと堅苦しいですが、なんか整ってて見やすいということです。

構図で言うと三分割構図と鷺と桜の対比 水路の視線誘導など

最初の例に戻りましょう。
料理を美しいと感じるのは、それが美味しいという合理性を持つから。
モデルを美しいと思うのは、憧れであったり、欲求の対象であるから。
アスリートの肉体は勝利のために研ぎ澄まされた機能美を持つから。

そうやって合理的であるものは言葉に置き換えることができて、美しさを感じることができる。

ここまで読んでわからなかったらすみません笑
絶対にわかる例を下に書いてみます。

皆さん大嫌いなGから始まる虫。
写真でも見たくないという方も多いですよね。
ていうかまじまじと観察したこともないと思います。

でもあのGを美しい(合理的)と感じる人もいるんです。
それはGが持つ生存に適応した能力や特化した造形に対して。

『範馬刃牙』26巻より。みんなバキを読もう。

言葉にすると、意外とGもやるじゃんという気持ちになりませんか?
これが言葉にして表すことで理解につながり、美しさがわかるということだと思っています(とはいえ見つけたら確殺・瞬殺ですが)。

理解できると見える世界が広がります。
今まで気にも留めなかった石ころまで美しいと感じれるようになる。
これってすごく素敵なことだと思うのです。

藻を美しいと思う人です🙋

なのでみんなには写真をもっと語ってほしいなと思います。

僕とあなたが感じる美しさは違うでしょう。
だからこそ刺激的だし、あなたの美しさを理解することで僕はもっと世界が美しく感じられる。

自分の好きを語ることを怖いと感じる人もいることでしょう。
そこで、まずは僕が語ることから始めようと思います。

しれっと告知します。皆来てね。

この写真展では、僕はDay to Nightという作品を2枚展示します。

全力で語らせてもらうのでご来場お待ちしております。

いつかポートレート作品の前でべらべらと長居する僕を楽しみにしててください笑

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