『étoile』
2020年3月30日、大学時代の友人と立ち上げたバレーボールチームétoile。
そこから2年近く経った2021年11月までコロナの影響で、体育館が利用できず、ほとんど実態のない組織となっていた。練習ができなくてもなんとかイベントや総合体育館(※値段が高い)を予約して、いつかくる体育館開放の再開を期待して用意をしてきたが、練習のないチームのイベントに人が集まるわけもなくイベントを企画しても流れるばかり。総合体育館を予約しても人数が集まらず1人あたりの金銭的負担が大きくなる一方だった。なんとかもがこうとはしてきたけど、全部空振りに終わって、もはやもぬけの殻だった。
「また開放が始まったら連絡します」
それだけがslackに残された。
そうして当初のメンバーは1人また1人と抜けていき、時期もあって自分ももう限界かもしれない、étoileを続けることはできないかもしれないと思うようになっていた。
そうした中、2021年11月、ついに、学校の開放が再開した。嬉しい気持ちと不安な気持ちがあった。ただ、やっとバレーができる、それだけは心から嬉しかった。
最初の頃はメンバーが少ないこともあって大変だった。でも、ありがたいことに抽選会で出会った他のチームの方々が毎回練習にきてくださり、なんとかバレーボールをすることができていた。
メンバーも1人、2人と増えていき、順調にことが進んでいくかのように思えた。
しかし、またしても1月からコロナの流行で体育館の開放が中止になった。
絶望だった。せっかく集まってきたメンバーもみんな離れていく気がした。
2022年4月、また体育館の開放が再開した。いつまた感染拡大により中止になるかはわからないが、もうコロナよくない?みたいな空気感が日本中に流れてきた頃もあって、なんとなくもう大丈夫な気がしていた。
幸い、昨年の11月、12月の練習にきてくれたメンバーのうち何人かは、また戻ってきてくれた。中には自分のことを気にかけてくれ、積極的に運営に協力してくれる方もいた。その方は今étoileの副代表として尽力してくれている。彼がétoileを見つけ、入ってくれたことが1つ目の幸運だった。
étoileはそこからメンバーが少ないながらも練習を続けていき、徐々に徐々にメンバーを増やしていった。
最初の頃は2対2をする日もあったし、4対4でバックアタックのみの練習をする日もあった。他のチームの協力があって12人集まることはあったが、étoileのメンバーだけで12人以上はなかった。
大体6月くらいから徐々にメンバーは安定し始め、みんなの都合がばっちりあった日には18人以上集まる日もあった。そこから夏休み期間に多少人の離れがあったものの、順調にメンバーも増えていき、今や20人近く集まる日が普通になった。
非常に多様性に富んだメンバーが集まった。これは2つ目の幸運だ。
練習に励む人、自分だけではなく他の人にも熱心に基礎を教えて全体のレベルアップを図ってくれる人、練習を盛り上げてくれる人などなど。
最近の練習では、オーバー、アンダーの基礎から、サーブやスパイクに至るまで、気づいたことがあれば仲間内でアドバイスし合えるチームになってきた。また、最初の頃は寡黙だった人も、徐々に打ち解けていき、それぞれの良いところが見えることが増えた。
さらに、チームユニフォームも完成した。
ユニフォームはチームのカラーを表す大事な役割があると僕は思っている。だから自分なりに考えてデザインチームと検討に検討を重ねて制作した。最終的にまとまったのはチーム名となっているétoile(フランス語で「星」を意味する)をあしらったシンプルなデザインだ。
現物が届くまで大丈夫かな、と不安でいっぱいだったが、なかなか良い出来栄えで、心底安堵した。
そしてつい先日の忘年会。
1年前では想像できなかったたくさんの笑顔がそこには広がっていた。
この人たちは1年前は顔も名前も知らない人たちだった。
もし1年前のあの時、étoileを諦めていたら、決してこの景色を見ることはなかった。そもそもこのメンバーに出会うことすらなかった。
何度も挫け、今にも消えそうだったétoileは、やっと綺麗に輝く『étoile』になった。
来年はどんな1年になるだろうか。どんなétoileになるだろうか。
来年もチームメンバーに支えられながら、『étoile』をみんなが輝ける場所にしていこう。
みんなよろしく。
楽しんでやってます☺︎