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窓は「高さ」にも注目!~同じ窓でも高さが変われば役割が変わる!!

こんにちは。

建築コンサルタントのtakumiです。

窓の高さって、きちんと考えてますか?

たぶん、ほとんどの方は設計担当が描いた図のとおり、何も考えずにそのままの高さで進めていることでしょう。

では、窓の高さはどのように、何を考えて検討するのか?


窓の役割は、

「屋外の明るさを採り入れる」、「自然の風を入れて換気をする」、「屋外の景色を見る」、「外とのつながりによる開放感を得る」

と言った所でしょうか。

ただ、全ての窓に、これら全ての役割を持たせるわけではありませんね。

たとえば、トイレの窓には「外の景色」はそんなに必要なく、どちらかといえばプライバシー的に「外からの視線を遮る」必要がありますよね。

このように、窓には、「外から見られる」、「音が抜けやすい」、「断熱性能が乏しい」、「落下する危険性がある」

といったデメリットもあるわけです。


ですので、窓はあればよいのでは無く、その場所の役割に応じて、大きさや形、開閉方式、そして「高さ」も重要になってくるのです。


◆高い位置の窓

吹き抜けや勾配天井の上部に付ける窓を「高窓」とか、「ハイサイドライト」とも言われます。

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まず、なんといっても、高い位置の窓のメリットは、明るいことです。

窓は上部にあると下方まで照らして部屋全体を明るくしてくれます。

ですので、南側隣地の建物が接近していて1階が影になり日当たり悪くなる場合には、吹き抜けを設けて高窓からの採光により、1階の日中の明るさを確保する手法があります。


逆に、高い位置の窓のデメリットは、メンテのしにくさです。

吹き抜けや勾配天井の窓は掃除が困難ですし、開閉する場合にもオペレーターがいりますので故障もしやすいものです。

※そのため高窓はFIXが多いです。

また、高い位置にしか窓がない場合は、明るくはなりますが、目線に窓がないと屋外とのつながりが得られず、閉鎖的に感じることになります。

プライバシー性を高めるばかりに、外部からの視線を遮るため、窓の高さを外から見えない高い位置に配置すると、失敗することがあるということです。


◆低い位置の窓

では、低い位置の窓はどうなんでしょうか。

低い位置の窓は、「地窓(じまど)」といって床スレスレの位置につけます。

よくあるのは、和風やモダン和風に用いられます。

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昔は、掃除の際にゴミをそのまま掃き出していたとされていますが、現代ではデザイン的に用いることがほとんどです。

先程の高窓と違い、明るさを倍増するような役割はなく、逆に、明るさを半減します。

太陽の角度が高い東や西に設置しても、部屋の奥まで日差しが差し込みません。

そのため、南面以外に設置して、柔らかい光を入れたり、屋外とのつながりを演出するためにデザイン的に採り入れたりすることが多い窓です。

また、1階の場合は、人の視線よりも低い位置になりますので、実は覗きこまない限りあまり屋内を見られることもないものです。

そのため、案外プライバシー性も低くないものですから、型板ガラス(不透明ガラス)にすれば、道路に面した場所でも設けられます。

和室では、畳に座った高さからだと、地窓からの眺めも楽しめますので、窓からの景色を計算して採り入れてみるのも面白いものです。


◆まとめ

窓は、大きさ、デザイン以外にも「高さを変える」ことにより、役割を変えるものです。

今回は高窓と地窓という、両極端な事例にて説明しましたが、一般的な腰窓でも少し高さを変えるだけで、開放感や外観・内観デザイン、落下の危険性にも変化が出るものです。

是非、検証してみましょう。


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