建売住宅を買う、という選択肢
こんにちは。
建築コンサルタントのtakumiです。
「建売住宅は買っても大丈夫なのか?」
そんな相談も受けることもあります。
新しく「住まい」を手に入れるにも、色んな手法があります。
間取りやデザインにこだわるためには、注文住宅で建てることが最も適切ですが、そこまでこだわりは無い場合や、コストを優先する場合には、
「建売住宅を購入する」という選択肢もあります。
※建売住宅や注文住宅の基本的な「メリット・デメリット」については、ブログ記事で書いております↓↓↓
注文住宅とはどんな建て方?~建売住宅との違いや相場、メリット・デメリット~
◆建売住宅は低スペック?
さて、建売住宅って、どうなのか?
立地が良くて、間取りやデザインが「まあまあ」なら、アリかもしれません。あくまでも、そこ(見た目と間取り)のクリアが前提です。
よく言われるのは、建売住宅は「粗悪」な材料を使っていて、品質が悪いのでは?ということです。
確かに、そういう面はあります。
一般的に建売住宅は安さに魅力があります。
「粗悪」というと語弊がありますが、安くするためにどこ(スペック)を下げるか、という所を事業者側(ビルダー)は考える訳ですからね。
建売は同時期にいくつも連続で建てるため、経費を抑えられることも要因にありますが、安くするために、なにかしらスペックが落とされているのも当然のことです。
ただ、そこは事前に確認すれば分かることですから、満足いかなければ買わなければ良いわけです。
ですので例えば、
・木材は何が良いのか悪いのか、
・屋根や外壁サイディングのスペック
・基礎の仕様
・フローリングのスペック
このあたりはある程度調べておいて善し悪しは判断できるようにならないといけません。
そして、耐震等級、それから断熱等性能等級の、これらふたつの指標は確認しておきたいところです。
◆建売住宅の選定方法はあるのか?
では、これまであげた材料や各種のスペックに問題がなければ「買い」なのか?
いえ、まだ飛びつくには早いんです。
建売住宅は当たり前ですが、既に完成していますので、見えない部分の「品質」が気になるものです。
「瑕疵」「手抜き」、、、ここはもちろんのことですが、業者次第という所があります。
目先の利益だけの士気の低い業者が携われば、ろくなものはできませんから、建売住宅も造り手の質が肝心です。
まずは、どこの工務店が手がけたのか。そこは確認しておきたいですね。
ただ、造り手が安心できても、実際のところはどうなのか、さっぱり分かりません。
既に隠れてしまった「不可視部」の品質を確認するには、ひとつはハウスインスペクターに依頼することです。
建築士などに、調査を依頼するというものですね。調査費用を支払い、細かく調査してもらうわけです。
もちろん、購入前ですから、調査の結果、買わなければ無駄な出費となりますが、問題のある物件を買わないためには、必要なこともあります。
インスペクターの調査も「全て」を確認できるわけではありませんから限界がありますが、ある程度の品質の善し悪しは掴めます。
また、建売住宅でも工事中に品質を第三者にチェックさせているものもあります。
例えば、性能評価書を取得しているものや、任意の検査にて写真や資料を残す動きもあります。
誰が購入するか分からないため、誰に買ってもらっても安心してもらう努力をする事業者も存在するということです。
第三者のチェックは、注文住宅でもしていないことも多いですから、ひとつの目安にはなります。
◆まとめ
建売住宅でも、きちんと勉強をして望めばある程度、安全な物件を購入することは可能です。
ただ、これらの見定めの方法も簡単なものではありませんから、なかなかの勉強量で、調査費用もかかります。
注文住宅もしんどいと言われますが、「安全な」建売住宅を買うのも、これまた多大な労力のかかることです。
「安全」や「安心」を買うというのも、なかなか手間のかかるものです。
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