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マイホームを計画中のみなさん、「欠陥住宅」はひとごとではありません!

こんにちは。

建築コンサルタントのtakumiです。


先日、YouTubeで「欠陥住宅」に関する動画を拝見しました。

大手ハウスメーカー(軽量鉄骨系)の物件がとりあげられ、欠陥住宅の救済専門の建築士が調査し、その物件の様々な手抜きや欠陥を列挙し解説しています。

築10年以上は経っていそうな住まいでしたが、まあ、大手とは思えない手抜きの数々です。


主な違反項目は以下の通り。


◆建ぺい率違反

建ぺい率というのは、敷地に対する建物の建つ範囲の制限ですね。

これが、決められた割合よりオーバーしているため、法律違反になっていました。


この建ぺい率や容積率(敷地に対する床面積の割合)については、実はオーバーしているケースは珍しいものではありません。

特に、制限値の厳しい住居系地域では、建ぺい率や容積率ギリギリなのに、検査が終わってから、カーポートや屋外物置を建てるといった行為も見受けられます。

カーポートや既製品の屋外物置も、立派な建築物なので、完全な違法行為ですから、皆さん気をつけましょう!

◆防火設備

この動画では、準防火地域において基礎の換気口に「防火設備」といった火災防止の措置がされていなかったというものです。


防火に関する規定というのは、案外、軽視されている感じがしますが、大地震に備えるのと同じように人命を守るべき措置ですから、手を抜く行為は許されません

人命を守るべき「耐震性」「防火性」「耐久性」といった規定に手抜きをする業者の気がしれませんよね。


◆断熱材の入っていない部位がある

断熱材自体は、足りないこと自体、法律(建築基準法)違反にはなりませんが、健康的に生活するためには、外気に接する部分は断熱材で覆わなければならず、建物丸ごとスッポリと断熱材で包む必要があります。

そうしないと、暖房の効きや効率が目に見えて悪くなりますし、断熱材の不足する部分が結露をおこし、そこからカビや腐食が生じる可能性があるので、たいへん不健康で建物自体にもよくありません。

最近は省エネ志向で、高断熱、高気密仕様が多くなっていますが、実は、断熱材が不足する物件は多くあります。

ひとつは「断熱材の隙間」ですね。せっかく断熱材を施工するのに、隙間が生じているケースが少なくありません。

もうひとつは、隙間なく施工できることがウリである吹き付けタイプの断熱材に多い「厚み不足」です。

いくら吹き抜け工法で、隙間なく施工しても、厚みが不足すると、計画するスペックには届かないことになりますからね。


◆階段の蹴上寸法が段ごとに異なる

これはなかなか驚きましたが、階段の蹴上寸法(各段の高さ)が段ごとに違うというのです。

少し古いお宅でしたが、階段は通常、ユニット(現場で組み立てる)ですから、あまり寸法の狂いはないはずなのですが、段ごとに数ミリから約1cm近くも差があるというのです。

まあ、ありえない「ヘタクソ」施工です。

蹴上寸法というのは数ミリ変わると、とたんにつまづきやすくなります。

実は、目に見えて段の高さが違う方が、まだつまづきにくいのですが、数ミリの違いだと頭では「同じ高さ」と認識するため、足の指が蹴込に触れてしまい、つまづくのです。

大変危険な施工です。


◆まとめ

欠陥住宅、違反建築って、テレビの中の話だと思っておられるかもしれませんが、マスコミに取り上げられるのは、まさに氷山の一角です。

大手ハウスメーカーでも、ミスはありますし、このような動画のように手抜きもしている可能性があります。

建築の世界というのは、大きなお金が動く割には、チェック体制がよろしくない世界です。

本来、設計も工事も、複数の目でチェックすべきところが、なされていない現実があります。

これから家づくりを進めるなら、施主自らが動いて、チェック体制を構築しましょう。


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