家づくりのチェックポイント・現場編~ボルトのネジ山三山?
こんにちは。
一級建築士のtakumiです。
先日、木造住宅の構造検査に行ったのですが、そこでちょっとびっくりすることがありました^^;
ホールダウン金物などのネジ&ボルトの締め付けの「常識」として、ネジ山を三山以上出すというものがあるんですが、
本来はこんな感じ↓↓↓
で、この現場は↓↓↓
こんな感じで、ぜ~んぜん、できてなかったので現場監督さんに指示して、現場監督が大工さんに言うと、
その大工さん、
「そんなの聞いたことない!」
「ネジ山なんて「ちょっとだけ」出てたらいいんや!」
などとお怒りになられておられました、、、
(、、、え?、まじで知らんの???)
いやはや、恐ろしい。
この「ネジ山三山以上」というのは、ホールダウン金物だけでなくで羽子板ボルトや土台のアンカーボルトも同じなんですね。
ネジ山というのは、製造面でどうしても上二山くらいは、不完全なネジ山ができやすいようで、その不完全ネジ山にかからないように、というのが一つあります。
また、力学的にもナットとネジ山が同面のものは、ネジ山が出ているものより抵抗力が劣る、つまり、ネジ山が出ていないと本来の力を発揮できないことになります。
出ている残りのネジ山も、耐力を負担しているということです。
参考↓↓↓
https://www.bolt-engineer.net/lab/05.html
まだ、この現場は2山近く出てたので、増し締めしてもらうと何とか是正できましたが、ネジ山がほとんど出てない場合には、全て外して付け直さないといけないこともあります。
木造の現場では、ホールダウン金物以外にも、さきほと挙げたような、土台のアンカーボルト、羽子板ボルトなど、色んなボルトがありますから、現場を見る時があったら見てみるといいです。
ただ、これは「仕様」というもので、全ての現場に必須のものではなく、できていないと違法とまでは言えません。
しかしながら、できていない現場は「品質は良くない」ということは言えますので、チェックしてみる必要はありますね。
「やったことない」
「決まりはない」
また、適当な根拠だけで「やる必要は無い」
という業者さん、職人さんには注意しましょう。
無知な業者も、世の中には山ほどいますからね。
それではまた。
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