見出し画像

コーチという職業をどう捉えるか?私たちコーチがすべき事とは

今回はプロコーチである私自身が「コーチという職業」について、どのように考えているのか、コーチとして普段からどんなことを意識しているのかをお伝えします。

コーチになりたい、もしくはコーチになったばかりの新米コーチの皆さんは、コーチという職業をどのように考えているでしょうか?

コーチになりたい!

コーチを目指した動機やその経緯は人それぞれ違うと思いますが、同じようにコーチという職業自体の捉え方もコーチによって様々です。

コーチを目指す段階ではコーチという職業に過度な期待を抱いたり、高額な報酬を夢見たりするかもしれません。

その一方で新米コーチなら厳しい現実を目の当たりにして、コーチという職業にガッカリしたり不満を感じる人もいるでしょう。

コーチという職業とはどんなものなのか。

あくまでも私個人の思う「コーチという職業」に対する考え方ですが、悩める新米コーチやコーチを目指す人が、この記事で何かしらの”気づき”が得られれば私も嬉しいです。

コーチという職業について、この機会に改めて見つめ直してみましょう!

コーチという職業自体は数ある職業の一つでしかない

画像1

世の中には様々な職業があり、そのどれもが社会を運営する上で何かしらの役割を果たしていますよね。

パソコン一つを例にしても、販売元であるメーカー勤務の方も居れば、電子基板やキーボードの部品を作っている人、さらに遡ればプラスチックやネジを毎日一生懸命作っている人もいます。

私たち消費者はメーカー名しか気にしませんが、実際には1台のパソコンが出来る工程には実に様々な職業の人が携わっています。

そして、それらの職業には本来「優劣」は存在しません。

厳密に言えば、元請け下請けのような会社間の関係性は存在しますが、職業としての優劣には一切関係ありません。

ネジを作る人がこの世から居なくなれば、ありとあらゆる機械は製造できなくなりますし、いくら良い商品であっても消費者にアピールできなければ売れずに消えていきます。

コーチという職業も、世の中に数多くある職業の一つでしかありません。

客観的にみれば、コーチという職業は大きなカテゴリで分類するなら「サービス業の一つ」でしかなく、コーチだから優れた職業とはならないのです。

”ただの仕事”にするか”天職”にするかは本人次第!

コーチという職業は別に特別な仕事では無い。

客観的にみればこれは事実ですが、私自身は【コーチという職業は最高に素晴らしい仕事】だと思っていますし、【どんな職業よりもやりがいを感じる仕事】だと考えています。

誤解が無いように伝えておきますが、他の職業が劣っていると考えたことは一度もありませんし、コーチが特別優れた職業だと言うつもりもありません。

ただ、私自身はコーチという職業を自分の天職だと感じていますし、他のどんな職業よりも素晴らしい可能性を秘めた職業だと信じているだけです。

これって、言い換えると「プロ意識」に通じる部分だと思っています。

私の場合はコーチという職業ですが、例えば寿司職人で高いプロ意識を持っている方ならきっとこう考えるのではないでしょうか。

「自分が握った寿司でお客様が心の底から美味しいと幸せそうな顔を見せてくれる。こんな最高の職業、寿司職人以外では考えられない」

客観的にみれば、料理人ならどの職業でも同じなんじゃない?とか、幸せそうな顔を見れる職業は寿司職人の他にもあるでしょ、と考えますよね?

そんな常識は理解した上で、それでもプロ意識を高く持った寿司職人は、寿司職人こそ最高の職業で自分にとっての”天職”だと信じて疑わないはずです。

これから、私が考える「コーチという職業の素晴らしさ」を皆様に伝えていきますが、客観的な目で見た場合に、それはカウンセラーでも同じじゃん!とか、Youtuberやタレントでも同じことが出来るよ!なんて思うかもしれません。

それでも、私自身がコーチという職業こそが”天職”だと信じることや、コーチが最高に素晴らしい職業だという意見を変えることはありませんし、ブレることも無いと断言できます。

詳しくは後述しますが、コーチという職業に必要な資質とは「職業に対する高い意識」を持てるかどうか、という部分なのではないかと私は考えています。

コーチという職業の素晴らしさを心から感じて日々を送っているコーチは、例外なく成功していますし、クライアントからも絶対の信頼を得ています。

逆に、コーチという仕事に誇りを持てなかったり、どこか冷めた気持ちを持っているコーチのほとんどが、セッションをいくらやってもクライアントの満足を得られず、資格だけは持っている名前だけのコーチになっていつの間にか消えています。

コーチという素晴らしい仕事を、”天職”にするのか”ただの仕事”にするのかは、本人がコーチという仕事をどう捉えるかで決まってきます。

コーチという職業は成果を目の当たりに出来る

私がコーチという職業が素晴らしいと感じる大きな理由に、セッションを通じて自分の仕事で起きた”成果”をダイレクトに感じられるという点があります。

コーチングは、「人の生き方」や「考え方」という根源的な部分に変化が生じるという、通常では考えられない大きな成果を目の当たりにします。

▼ココナラでのコーチングセッションにて頂いた評価

無題

無題2

こうした、クライアントの「人生をも変える変化」という一大イベントに立ち会うことが出来て、しかもその喜びをクライアント自身から伝えられた時に、他の仕事では感じたことが無い表現し難い「強烈な喜び」や「達成感」を感じたのです。

本当に嬉しいんです。

人の役に立てているという実感を強く感じるんです。

他の職業であっても、何かを成し遂げた達成感や喜びを感じることはあると思います。

ただコーチという職業は、その全てがリアルタイムで起こりますし、ダイレクトに「本人から」感謝されたり、喜びを共有できる仕事です。

類似した職業は他にもあるかもしれませんが、コーチという職業ほどポジティブな喜びや気持ちを直接的に共有できる仕事があるでしょうか。

恐らくコーチの資格を取得したにも関わらず、この成功体験を経験していないと、コーチという職業が持つ素晴らしさや可能性に心の底から気付く事は難しいかもしれません。

私自身も、コーチとして伸び悩み試行錯誤の末に、クライアントから「人生観が変わった」と言ってもらえた経験がなければ、今もコーチという職業の素晴らしさに気付いていなかったでしょう。

ここまで読んで、「結局セッションがうまく行かなきゃ気付けないのか!」と思った人が居るかもしれません。

確かに、コーチとしての成功体験は強烈な影響を与えてくれますし、コーチとして成長するためには重要な要素です。

しかし私がこの成功体験を得たのは、たまたま相性が良いクライアントに巡り合ったからではありません。

コーチという職業の可能性や素晴らしさを信じ、「色んな人と繋がりを持って、勇気を与えるんだ」と努力し続けた結果として成功体験を掴めただけの話であり、早いか遅いかの違いだと私は感じています。

続いては、コーチとしての日々の過ごし方についてお話します。

コーチという職業における商品とは”コーチ自身”

画像4

コーチはサービス業ですが、明確な”商品”を扱っていないという点では少し特殊な職業と言えます。
サービス業というカテゴリには様々な職種が存在しますが、実際には何かしら”有形”の物を提供しているケースがほとんどです。

例えば、宿泊業であるホテルなどもサービス業の一環ですが、そこには宿泊する部屋という明確な商品が存在していて、ホテルマンの接客態度やサービスに不満があったとしても、「宿泊できる部屋」という支払った金額に対して最低限得られる「何か」が存在します。

小売業やアパレル関係なども同じで、接客態度が良いに越したことはありませんが、極端に言えば「商品」さえ対価に見合っていれば、商取引として成立しますよね。

では、コーチという職業の場合はどうでしょうか。

コーチという職業における”商品”とは、コーチ自分自身を意味します。

そして、私たちコーチが提供するサービスとは基本的に”無形”であり、クライアントがサービスに満足するかどうかは、コーチという商品への評価と直結しています。

これが”有形”の何かを提供する仕事なら、モノ自体の品質を向上させて顧客満足度を高めるなど、対策を講じることが可能ですよね。

ホテルなら部屋を綺麗にしたり、金額を安くすれば顧客満足度は高まりますし、飲食店でも美味しい料理を安く提供する努力をするなどの方法が挙げられます。

じゃあ、コーチが商品の品質を高めるためにはどうすれば良いのでしょうか?

答えはシンプルですが、ここでの選択がコーチとして成功するかどうかの分かれ道なのではないかと私は考えています。

やる事は一つ。商品である自分自身の”品質”を向上させる努力をし続けることに他なりません。

本来、コーチングを学び目標達成へのプロセスを考えることは、コーチにとっては難しい作業では無いはずなのですが、やはりコーチだって人間ですから悩むばかりで「行動を実行できない」人もいます。

自分自身の品質向上という努力を止めたコーチは、ほとんどがコーチという肩書きを持っているだけの人、になってしまっています。

この”商品の品質向上”という名の自分磨きは、コーチとして高い意識を持っている人なら、常日頃から考えて行動していますし、その品質向上には終わりがありません。

私自身、プロコーチとして多少の自信は持っていますが、今でも毎日のように自分という商品の品質をいかに向上させるか?を意識した行動を実践しています。

プロコーチの”品質向上”はどうやって行うのか

画像5

コーチという商品の品質を向上させるための努力とは、具体的に何をすればいいのかをお伝えしますね。

過去に書いた記事でも触れていますが、一つは「様々な人と会う機会を積極的に設ける」ということが大切です。

自分磨きをしなさい、と言われてコーチングの技術を磨こうとする人が居ます。

様々なシチュエーションを想定して質問を考えたり、技術的な部分をブラッシュアップすることも大切ですが、コーチング自体は確立された学問ですから、そこをいくら頑張っても大きな差にはならないのが現実です。

コーチ自身が”商品”と言ったのは、比喩や例えではありません。
結局、クライアントはコーチの「人間性」だったり「人間力」に重きを置いていますし、その部分が欠けているコーチは信頼してもらえません。

だからこそ、私は今でも積極的に様々な人と会う機会を設ける努力を続けていますし、今後も続けていきます。

出会った人の数だけ、価値観や視点の異なる考え方に触れることが出来ますし、そうした刺激の中に身を置くことで自分自身を磨こうというモチベーションにも繋がります。

コーチ自身も目標へ向かい続けているか?

コーチ自身の品質向上と密接に関係するのが、コーチ自身が「目標を立てて日々を過ごしているか」という部分にあると私は考えています。

考えてみてください。

コーチ「目標設定を決めて頑張りましょうね!」
クライアント「参考までに、コーチが今現在立てている目標と、具体的に実行していることを教えて」
コーチ「・・・・・。」

もしクライアントがこんな質問をしてきて即答できないコーチが居たら、信頼を得るどころか不信感で一杯になってしまいますよね。

人は、”言っていることとやっていることが違う”ことに最も違和感を覚えます。

コーチ自身が常に目標を設定し、そこへ向かって努力し続けている。

これはクライアントへの説得力にも繋がりますが、コーチの品質向上を考える上で「やってて当たり前」と言えるほどの絶対条件だと思います。

少なくとも、私がクライアントなら日々の努力が見られないコーチにはコーチングをお願いしたいとは思いません。

プロコーチが常に自分自身を磨く理由

プロコーチは、常日頃から貪欲なくらいに様々な経験をして成長し続けなければなりません。
なぜ、そんなに自分を磨く必要があるのか?

それは、コーチという仕事が【プロの伴走者】だからです。

私たちコーチの仕事は、クライアントに寄り添いながらゴールを目指す伴走者のような役割です。

プロランナーと一緒に走る伴走者で考えてみてください。
彼らはプロランナーですから、その走力は凄まじいものがあります。

当然ですが、伴走者として一緒に走るなら「最低でも同等程度の走力」が無ければ、一緒にゴールを目指せる訳がありません。

そして私たちコーチが一緒に走るクライアントは、一人として同じ走力ではない、ということが重要なポイントです。

もしも経験豊富な経営者の方とのコーチングセッションが始まった時、
私達コーチはプロとしてどのように接するべきでしょうか。
彼らはその道のプロフェッショナルです。

そう、やはり同じ走力で伴走する必要があるのです。

つまり自分自身を常に磨いていなければ、自分より走力が優れた選手の伴走者は務まらないかもしれない、ということ。

伴走者であるコーチは、クライアントに合わせて常に寄り添って目標達成を支援するのが仕事です。

相手に合わせてペースを落とすことは可能かもしれませんが、
相手が速すぎて追いつけないという状況だけは絶対に避けなければならないのです。

だからこそ、常に自分自身を磨き続ける必要がありますし、どんな職業や経験をしてきたクライアントであっても寄り添える準備をし続けることが本当の意味での「品質向上」では無いでしょうか。

コーチという職業を真摯に受け止めると自分も幸せになれる

コーチという職業を、私は本当に素晴らしい仕事だと思っていますし、私にとっての”天職”だと感じています。

コーチという職業に携わることで、セッションでクライアントの感謝や変化を見る喜びは言葉に出来ないほどの感動を得られますが、自分自身の「生き方」さえも変えてくれる仕事です。

コーチという仕事を本心から素晴らしい仕事だと考えてから、私は自分を磨き続けることに一切の妥協をしなくなりました。

常に目標を意識して、今日より明日の自分は少しでも成長していたい!

そう考えながら過ごす日々は、明らかに過去の私と比べて充実していますし、毎日が楽しいと本心から思って暮らせています。

クライアントも自分自身をも大きく変える可能性を秘めた仕事。
それこそが私が考えるコーチという職業であり、私が一生をかけて学び続けるライフワークです。

コーチという職業って結局なんなんだろう。

もし、そんな悩みや不安を抱えている方がいるなら、とにかくコーチとして毎日努力をし続けて、自分自身の変化という成功体験を目指す事から始めてみましょう。

百聞は一見に如かず、という言葉がありますが、コーチングで何かしらの感動を得る経験をすると、絶対にコーチという職業に対する考え方が変わるはずです。

私の考えていることを書きなぐったような記事になってしまいましたが、私のコーチという職業にかける熱い思いが、コーチとして悩む誰かにとって少しでも役立ってくれたら幸せです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?