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見てない人は絶対見るべき!! 『スペシャルアクターズ』をネタバレしないように紹介

今日は,『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督の劇場長編第二弾『スペシャルアクターズ』があまりにも面白かったので,その感想をなるべくネタバレなしで綴りたいと思います。

劇場公開時に社会的ブームを巻き起こした『カメラを止めるな!』に比べると,大きく話題にならなかった今作ですが,侮ることなかれ。私は正直『カメラを止めるな!』よりも,今作『スペシャルアクターズ』の方が好きです。劇場公開時にどうして劇場まで足を運ばなかったのだろう……と自分を責めてしまいます(ちなみに今回はとあるホテルのVODで視聴しました。すみません)。


あらすじ(公式サイトより)

超能力ヒーローが活躍する大好きな映画を観てため息をつく売れない役者の和人。ある日、和人は数年ぶりに再会した弟から俳優事務所「スペシャルアクターズ」に誘われる。そこでは映画やドラマの仕事の他に、依頼者から受けた相談や悩み事などを役者によって解決する、つまり演じることを使った何でも屋も引き受けていた。そんなスペアクに、”カルト集団から旅館を守って欲しい”という依頼が入る。ヤバ目な連中相手に計画を練り、演技練習を重ねるスペアクの役者たち。しかし、和人にはみんなに内緒にしている秘密があった。極限まで緊張すると気絶してしまうのだ。あろうことか、このミッションの中心メンバーにされた和人。果たして、和人の運命やいかに!?

今作は「兄弟愛」と「お芝居の素晴らしさ」の二つが大きなテーマだと私は感じました。


一つ目に「兄弟愛」。

今作に主人公は,緊張すると気絶してしまうという役者向きではない秘密を抱える和人という青年です。和人が弟の宏樹と再会するところから物語は始まります。家賃も払えず困窮している和人にスペシャルアクターズへの入団を誘う宏樹。宏樹はスペシャルアクターズの活動中にも常に兄に気を配り,手助けをしています。兄思いの良い弟ですね……。


二つ目に「お芝居の素晴らしさ」。

昨今のコロナ禍で多くの産業・文化的活動が影響を受けています。映画・演劇業界もその一つです。このような命に関わる危機的状況では,正直言って映画や演劇といった芸術活動はは必要ないものなのかもしれません。しかし,この映画を見て演技という行為の面白さ・素晴らしさを再認識できました。「だからこそ,芸術活動は今こそやるべきだ!」という主張をしたいのではありません。コロナ禍前の作品ですが,必要ないと謳われている所詮は嘘っぱちの行為である演技が,どうして長い歴史を重ねてこれたのか。その理由がなんとなくわかる作品だと思います。


この二つのテーマ両方を叶えるために,今作には,様々な脚本上のギミックや演出が至るところに隠されています。ただあまり疑い深く見すぎないでください。所詮は全部演技,嘘なのですから。


<まとめ>

演技をすることの楽しさ,素晴らしさについて再認識させてくれる作品でした。今回ネタバレなしで書いたのには色々な訳がありますが,その一つとして物語の後半にとんでもない展……これ以上は書かないようにします。とにかく自分の目で是非観てください! あーネタバレしたい。



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