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「果物王国・岡山を広く伝えるミュージアム」をなぜ作りたいと思ったのか

倉敷美観地区で株式会社行雲という会社をやっている、犬養といいます。

先日、「果物王国・岡山を広く伝えるミュージアム」のクラウドファンディングをCAMPFIREさん内で立ち上げました。

このnoteでは、このミュージアムをなぜ作りたいと思ったのか、何がきっかけだったのかを書かせてもらいます。

これはどういうプロジェクトなのか

桃や葡萄をはじめとして、「果物王国」と呼ばれている岡山。

その岡山が「果物王国」となった歴史や多くの人の貢献を、国内外とわず様々な人に伝え、遺したい。

そのためのミュージアムを、倉敷美観地区に立ち上げようとしています。

名前は、「岡山くだものミュージアム」。

岡山の果物のことを、たくさんの方により深く知ってもらい、今までよりさらに楽しんでもらうための場所です。

私たちの会社「株式会社行雲」のご紹介

私たちの会社では、最も身近な存在である美観地区や倉敷、そして岡山県への貢献を目指し、様々な事業をしています。

・株式会社行雲 コーポレートサイト
https://ko-un.jp/

20代〜30代の若いスタッフが中心になってくれている会社です!

例えば、黄ニラ、千屋牛、白桃、帆布、デニム…。

そうした岡山が誇る地域資源を、国内外のさまざまな方に販売することで、その利益を地元の生産者さんやメーカーさんに還元することを事業の中心に据えています。

また、CAMPFIREさんでは、コロナが猛威をふるい始めた2020年に以下のようなクラウドファンディングを行っていました。

この2020年のクラウドファンディングも、「自分たちがよければいい」ということではなく、コロナに苦しんでいる美観地区の他の事業者さんたちのために行ったものでした。

このプロジェクトで実現したいこと

そのように地元への貢献を事業として行ってきた私たちが、次に行いたいのが、この『岡山くだものミュージアム』です。

岡山産の果物は、私たちも大好きです!

白桃、
ニューピオーネ、
マスカット・オブ・アレキサンドリア…。
それらを代表として岡山県は「果物王国」とまで呼ばれるようになっています。

収穫したばかりの白桃を乗せる軽トラック(2023年7月撮影)

ただ、その歴史の裏側にあることは、意外と知られていません。
それをまとめてきちんと伝える場所も、岡山県内にあまり存在していないのです。
そこで、このミュージアム(博物館)を通じて、伝えたいのは以下のことです。

  • 岡山が果物王国になるまでにどのような農家さんの努力と献身があったのか

  • 岡山が果物王国になれた、その気候・風土的な条件は

  • 岡山で作られている果物、その種類と旬の季節

岡山大学の先生や岡山県内で農業指導をされている農家さんなど、様々な方からいただいた貴重な資料をもとに、これらの情報を編纂し、ミュージアムの中にまとめ上げます。

館内には、もちろん岡山の果物やその加工品を実際に味わってもらえる販売コーナーも用意します。

「岡山くだものミュージアム」を立ち上げたいと思ったきっかけ

この『岡山くだものミュージアム』を立ち上げようと思ったきっかけは、ある農家さんとの会話です。

その農家さんとは、以前から弊社でもよくお世話になっており、ある日ご飯を食べていたときのことでした。

「岡山はね、果物王国と呼ばれているけれど、その歴史をまとめた場所がないんですよ。他の県にはあるのにね」

例えば他県で言えば、以下のように「地域を代表するような果物のことを知ってもらう博物館・ミュージアム」があります。
※これらは、県や自治体が運営主体となっていることも多いです。

  • 山梨:フルーツミュージアム

  • 山梨:ぶどうの国文化館

  • 奈良:柿博物館

  • 長野:いいづなアップルミュージアム

  • 鳥取:二十世紀梨記念館 なしっこ館

白桃を手作業で収穫する岡山の農家さん(2023年7月撮影)

ただ、やはり農家さんからすれば「自分たちやその先達がやってきたことを伝えたい」という強い思いがあるのは当然、ということを、その農家さんとの会話で強く感じました。

私たちと農家さんたちの関わり

私たちは、自分たちのカフェでも、ショップでも、「岡山県内の農作物、地域資源を使う」ことを大切にしています。

私たちがそれらに付加価値をつけ、多くの方に伝え、販売することで、地元の方々にそれだけリターンを返せるからです。

例えば、岡山の特産物である「黄ニラ」を使ったお醤油。
黄ニラの農家さんとずっと取り組みをしている商品です。

岡山の黄ニラ農家・植田さん
岡山県産の黄ニラを使った、私たちのオリジナル商品「黄ニラしょうゆ」

スイーツ店の『はれもけも』でも、地元の農家さんのところに通いながら、白桃のスムージー、桃のチーズケーキなどをご提供しています。

今年の桃の収穫風景。毎年、私たちのスタッフが桃農家さんに伺って桃を仕入れています

これまで多くの農家さんたちにお世話になってきたことで、今の私たちのお店があります。

以下の農家の方々には特にお世話になっています。
この場を借りて、改めて感謝します。

・「窪津真果園」さん
・「倉敷ひらまつ農園」さん
・「黄ニラ大使」植田さん

収穫されたばかりの桃

そんな私たちだからこそ、農家さんの誇りや矜持があふれる、岡山の果物にまつわるストーリーを、多くの方々に伝えたい

岡山県内で最も国内外から多くの方が訪れる、倉敷美観地区であれば多くの方に目に留めてもらえるのではないか。

それなら自分たちがやれるかもしれない。

そうして、県や自治体に頼らず自分たち民間の力で、果物王国・岡山の歴史と誇りを伝えるミュージアムを作ろう、という思いに至りました。

「岡山くだものミュージアム」は、古くからの町並みが残る倉敷美観地区で立ち上げます

現在のミュージアム建設状況

倉敷の美観地区に、すでに古民家の物件はお借りしており、その修繕工事を進めているところです。
この工事が終わるのが、2023年10月末の予定です。

これから「岡山くだものミュージアム」になる、改装中の古民家

博物館の展示とその編集のためには、まずは岡山の農家さん、農業指導をされている方から、過去の岡山の果物栽培に関する資料をかき集めていただきました。

それと同時に岡山の果物研究の権威である岡山大学の岡本太郎先生にも繋いで頂き、監修をお願いしています。

現在は、それらの文献をまとめながら、実際の展示内容を具体化している段階です。

この夏には、岡山県内の各地で農家さんを回り、白桃、ニューピオーネ、マスカット・オブ・アレキサンドリアの収穫にも立ち会わせてもらいながら、取材・撮影を進めています。
(※その時に撮らせてもらった写真を、このページ内でも使っています)

岡山の至宝・マスカット・オブ・アレキサンドリアを育てる農家さん

クラウドファンディングの支援金の使用用途

このクラウドファンディングで集められた支援金は、この古民家の改修工事に使わせていただきます。

2023年8月時点での改修中の様子(2階)

この改修工事だけでも、建築設計費用と施工費用とで1,500〜2,000万円がかかるため、少しでもそこへの足しにさせていただけるとありがたいです。

なお、他にこの『岡山くだものミュージアム』を立ち上げまでためにかかる主な経費としては、以下があります。

・ウェブサイト制作費
・ロゴ制作費
・展示物の制作費
・販売する商品の製造・仕入れ費用

これらについては、もしお仕事自体を「一緒に手伝うよ!」という方がいたらぜひ教えていただけると嬉しいです!

最後に

これまで、私たち株式会社行雲は「地元である美観地区〜岡山に貢献できる事業」を中核に据えてやってきました。

観光業的な側面も強いため、コロナ期間中は会社存続の危機にも晒されましたが、スタッフ全員の頑張りのお陰でそれを乗り越えることができました。

私たちの会社のお店の一つ「はれもけも」のパティシエスタッフ

そして今回立ち上げようとしているのは、私たちにとってこれまでで最も「公的な(=パブリックな)」意味合いが強い事業です。

果物王国となった岡山の歴史にある、農家さんたちの努力や献身を知っていただきたい。
岡山の果物自体を、もっと多くの方々に知っていただきたい。

農家さんとの話をきっかけにそうした思いが強くなり、「これも岡山に貢献できる事業」として行うこととしました。

営利のみを目的としていたら、美観地区の中でこのように公共のための展示スペースに場所を使うのではなく、そこを使って飲食業や宿泊業をした方がいいかもしれません。

ただ、コロナの流行が収まったいま、これは私たちとしても新しい挑戦であり、新しい形での地域貢献だと捉えています。

そんな私たちの考えに共感していただけたら、ぜひご支援いただけますと幸いです。

「岡山くだものミュージアム」クラウドファンディングのページはこちら!



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