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オンライン講義、そんなに悪くないね

本当なら4月に始まるはずだった新学期は、オリンピック・パラリンピックの影響を受けて土曜にも講義を行うことで講義期間を短縮し、オリンピック期間中にボランティア等に参加できるようにスケジュールが組まれていた。

しかし新型コロナウイルスの影響でオリンピック・パラリンピックは延期、また大学で通常の講義を行うことすらできずに新学期から休講状態へ。
私の通う大学ではGW明けより講義が再開されたが、前期については大学への登校を行わずに全ての講義をオンラインで行うことになった。

今日は開始から2週間ほど経ったオンライン講義について、学生としてどんなメリット・デメリットがありそうか考えてみたい。

私とオンライン講義の環境

最初に断っておくと、今回は私の生活環境で、私の通う大学の私の学部の講義を受ける、私という学生から見たオンライン授業のメリット・デメリットを考察する。
そこで私という学生が今おかれている状況について簡単にまとめておきたい。

①東京23区内在住で実家暮らし
②大学までは電車で片道1時間ちょっとほどの距離
③ネット環境には恵まれている 
(ネットは光回線、端末はiMac2019年モデル)
④接客のバイトで、店は短縮営業ながらも営業中
⑤文系、専攻は政治
⑥ほとんどの授業は授業の映像や資料が配信されるという形式

以上が私の生活環境である。今から考察するオンライン授業のメリット・デメリットは、以上の条件においてのメリット・デメリットとなることは承知してもらえればと思う。

オンライン講義のメリット

①登校しなくていい
 私にとっての一番のメリットがこれだ。片道1時間ちょっとかかる登校時間が無くなるのだ。往復で2時間以上もとられる登校時間を他のことに使えるのだからありがたい。

②好きな時間に受講できる
 大学のサーバーの問題もあって、現状は講義をリアルタイムで受講することは求められていない。課題も翌週の講義までに提出すればいいというものがほとんどだ。つまり好きな時間に講義を受けられるのだ。これにより一日の時間をより効率的に使うことができる。私は平日の朝8時から11時くらいまではデイトレードの練習で株の相場を見ているので、その時間は講義を受けたくない。また、バイト先が18時までの短縮営業なので最近はお昼からシフトに入ることが多く、勤務中も講義は受けれらない。
 オンライン講義なら午前中はデイトレードの練習をして、午後はバイトのシフトに出て、夜はその日の講義を消化するという感じで一日を効率的に使える。

③繰り返し学べる、一時停止可能
 通常の講義は一回切りで、理解できなければ講義後に質問しに行ったり友人に聞かなければならない。講義の正しい受け方なのかもしれないが面倒臭い。
 オンライン講義で、特に映像や音声の配信型の講義ならば理解できない部分を聞き直したり、理解に時間がかかるところで一度止めて自分で納得できたと思ったらまた再開することもできる。

④通常の講義より短い
 私が取っている講義で配信される映像や音声は大抵90分より短い。コンテンツが減っているという点では学生にとって損かもしれないが、プラスの面もあるかもしれない。撮影なり録音したコンテンツは聞き返すことができる。教員は自分の講義を聞き直して、この説明は冗長だと思ったり必要ないと思ったりしてより簡潔に、分かりやすく解説し直すかもしれない。そう考えると同じ説明なのに、なぜか時間が短くしかも分かりやすいということもありえる。

こんな感じで個人的にはオンライン講義によって受ける恩恵がそこそこあるので今の状態はありがたい。とは言えもちろんデメリットもある。次節ではデメリットについて考えたいと思う。デメリットについては自分が迷惑を被っているというよりは、他の人にとってはこういう点がデメリットに感じるだろうなという論点が多いかもしれない。

オンライン講義のデメリット

①だらける
 これが一番のデメリットだろう。好きな時間に受講できることの裏返しだが、とにかくだらけて積み残した講義が溜まっていく。私の場合はある程度習慣化すればなんとかいけるので、積み残しも大分減ってきて追いついてきたが、やばい人はやばそうである。やはり登校して、対面で授業を受けるということで強制的に講義と向き合えるという側面は大きいのだろう。

②人と会わない
 登校せず家にいるので人と会えないのもデメリットだ。友達にも教員にも後輩にも先輩にも会わない。私は実家暮らしでバイトもあるし、友人ともオンラインで定期的に顔を合わせたりもしてるのでそんなに苦ではないが、今年の春に上京してきた新1年生にとっては地獄だろう。精神衛生上、人と定期的に会う機会を作るのは大切だ。

③外に出ない
 そもそも外出自粛の世の中なので仕方ないのだが、講義のために登校しなくていいので外にも出なくなる。友人はもう2週間くらい外に出てないと言っていた。私もバイトや散歩、買い物で外には結構出てしまっているが、それでもよっぽどの急用でもない限りは電車に乗って出かけることはない。陽の光をたまには浴びるのが健康的と言われるし現在の状況では体調を崩しても仕方ない。

⑤受講環境を整えるのが大変そう
 ネット中毒で常にパソコンを開いてるような自分にとっては映像を見ながら、PDFファイルを開き、メモを打ち込むのはそんなに苦ではないし不便しないような環境が整っているが、普段そんなにネットを使わない人にとっては大変だろう。特に両親や兄弟も在宅ワークなりオンライン講義で家にいたりすると回線が混み合うし、映像授業を耐えきるにはそこそこのパソコンのスペックと通信環境が要求される。国立大学は他の私立大学のようにネット環境整備のために学生に配るようなお金も無いだろうし、貧乏学生にとっては大変だろう。

⑥実習や実験のある人は大変そう
 私は文系で政治が専攻なのでほとんどの授業が座学かゼミ形式だ。なのでオンライン講義との相性がいい。ただし技術系、医療系、教育系など実習なり実験がある学部の人たちにとっては大変そうだ。ひどい話だと実習ができないようなら全員留年になる可能性ありの学部があるとも聞いたことがある。

デメリットとしては以上のような感じか。書いてみて分かったが、デメリットのほとんどは自分にとってあまり関係ないか、対策可能なもののようだ。

結論として、私はオンライン講義との相性が良く、悪くないじゃん!と言うのがここ2週間の感想だ。無駄に登校せず自分の時間を有効活用できるので他の学びたいことも捗ると言うメリットは大きい。願わくば今後もオンライン講義が残ってくれればなと思うくらいだ。

ではオンライン講義が今後残る可能性はあるのだろうか。

オンライン講義の今後

教員にとってオンライン講義の準備はかなり負担だというのが聞こえてくる。確かにその場で喋って終わりの講義よりも編集したりやり直したりが多い映像資料の作成は手間だろう。
ただ、教員としてのメリットもあるはずで、特に講師の教員で複数の大学で授業を受け持つような教員の場合は授業を使いまわせたりして効率的かもしれない。

また、著名な教授でその大学に行かないと受けられないような講義がオンラインで受講可能となれば単位が貰えないとしても受けたいと希望する学生がいるかもしれない。もしくは社会人が興味のある講義を購入して受講するというビジネスにできるかもしれない。

また学生にとっては、通常授業が再開され大学に登校できるようになっても就活なり病欠なりで欠席した講義をオンラインで代わりに受けたり復習できたりすると利便性も高い。

オンライン講義が性に合うと思った自分にとってはこのオンラインという講義の受け方が新しい生活様式の中に組み込まれてくれると嬉しいなと思う次第である。

※ちなみに”オンライン講義”という文言について、最初は”オンライン授業”というワードを使っていたが、大学生が”生徒”ではなく”学生”であると言われるように大学生が受けるのは”講義”であって”授業”ではないと言われてもつまらないと思ったので書き換えた。私としてはどっちでもいいなと思う。

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