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【ドライマンゴー販売への道】5”一歩進んで二歩下がる”

4月から5月にかけてマンゴーシーズンが始まる。
マンゴーの時期になるとプノンペンのそこらにあるマンゴーの木にもマンゴーが育つ。市場に行くと大量のマンゴー、職場に行くとカンボジアスタッフが田舎からのマンゴーを持ってくる。
価格は1キロ200円ぐらい。めちゃくちゃ安く、瑞々しくて美味しい。
そんな旬の時期を手前にして、ドライマンゴーの工場に行ってきた。

行くのは2回目だけど、今までに打ち合わせもしていて、僕はずっと「パームシュガーでドライマンゴーを作る実験をしたい!」と言っていた。
そしたら「今は調整中だ」だの、あーだこーだと言われて話が流れてきたので、今日こそは作ってもらうぞ!と気合を入れていた。

中に入るのは今回が初めて。
工場の中を見て、思った。規模がデカい。
写真NGだったから撮れなかったけど、1000人のスタッフが収穫・皮剥き・乾燥・梱包、それぞれのポジションで作業をしている。
前回行ったのはオフシーズンの11月ぐらい。その時は少し閑散としていたからギャップに驚いた。数ヶ月後にはさらにフル稼働になるみたい。
さらにびっくりしたのが、ほぼ人の手で作業をしていること。
皮剥き、パッキング、砂糖のまぶし作業、などなど全て人力だった。機械は最低限でほとんどが人の手による仕事。皮剥きはもはや職人芸。1個3秒ぐらいで皮を剥き、その次の人が3秒ぐらいで3枚下ろしにしていく。全くの無駄がない。
工場は機械化が進んでいると思ったけど、ここはまだ人力。理由は聞いていないけど、人力の方が費用も少なく抑えられているんだろうな。

1000人ほどの従業員が、ドライマンゴーの砂糖入りと砂糖なしの2つの種類を作っている。1000人で2種類のドライマンゴー。各ポジションがそれぞれの役割をこなし、大量のドライマンゴーが毎日作られていく。

ここで自分のドライマンゴーは作れない。

工場の中を見て、作業工程を見て思った。
悪く言っているのではない。むしろこんな企業がたくさんカンボジアに作られて、世界に向けて加工品を生み出すことこは、雇用を生み、産業を大きくするからいいことだと思う。
だけど僕が作りたかったのは、他のドライマンゴーとは異なる唯一無二のものを作ること。甘い考えかもしれないけど、そうでないと資本力もない僕は日本でも世界でも売れない。パッケージを変えることだけだと難しい。

一歩進むと新しい発見と壁が自分の前に立ちはだかる。その壁を壊したら落とし穴があって、2歩下がって別のルートを探す。
ポジティブに考えれば3歩下がる必要はなく、2歩下がればいいだけ。
そりゃ新しいルートなんて全くもってわからないけど、あがくしかない。
はて、どうしようかな。

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