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田端信太郎さん著「これからの社会人の教科書」を読んで

この本は僕に色々なことを気づかせてくれた。そのことについて、書きたいという衝動が抑えられなかったので書きたいと思う。全部書くと終わらなそうなので、大きく2つ特に印象に残った話をしたいと思う。この文章は自分への戒めでもある。

まず1つ目。この本全体を通じて僕が受け取ったメッセージは相手の気持ち、状況を常に考えるということ。僕はそれができてなくて損をしていたなと、この本から教えてもらった。

最近、僕は転職活動をしていた。僕はフリーターだった。そのフリーターから脱却し、スキルと実績を積んで自分の市場価値を高めたいと考えていた。転職エージェントを頼り、書類を通してもらい、面接に何社も臨んだ。
結果は何十社と受けて面接をパスしたのはたったの2社。僕は縁が無かっただけとは思いつつもどこかモヤモヤしていた。
こんなはずではない。もっと認めてくれる会社はあるはずだ、と。
「これからの会社員の教科書」を読んでその原因が大体分かった。
面接官に映る自分の姿が想像できていなかったのだ。僕は言いたいことだけ言いまくって、面接官からの質問の意図も汲まず、自分のことをただただ分かってくれないと思っていた。
エージェントから言い方、伝え方には気をつけてと言われたが、そこすら直せなかった。
僕は面接の際自分を偽ることはしたくなかった。田端さんの言葉を借りるなら「パンツ」を脱いで面接をしているつもりだった。しかし僕は逆にガチガチに「パンツ」を履いていたのだ。自分を偽りたくないという「パンツ」を脱げなかったのである。そのことに気づけなかった。


相手が望んでいるものを提供する。何も面接に限ったことではない。
フリーターのときは接客業をしていた。そのときに嫌というほどやっていた。お客様が望んでいることを汲み取り、最適な方法を提供する。そこには相手の状況、現場の状況を想像するというプロセスがある。決して自分達の状況だけを考えて接客するわけではない。僕の状況などはお客様にとってどうでもいいこと。いくら横暴な方がいたとしても、もしかしたら直前の案内が分かりにくかったのかもしれないし、早く目的を達成しようとしていて焦っているだけかもしれない。接客業でできていた相手の状況を想像し、最適な方法を提供するということが面接ではできなくなっていた。面接ではその会社が求めている人物像になる必要がある。自分を偽るわけではない。自分ができることの中からうまく切り取ればよかったのだ。

田端さんの本を読んでいるとそういうことに気づかせてくれる。要は枠の捉え方である。
ここから2つ目の話、枠の捉え方の話だ。

「これからの会社員の教科書」の中に「仕事を振られたときに確認すべきこと」という章がある。
その中に出てくるサッカーに例えた話がすごく面白かった。仕事をサッカーに例えると、ゴールが見えていないのにコートの中をただやみくもに走り回って、仕事をやった気になっている人がいるという話だ。僕はこの話は仕事だけに適用される話ではないと思ったし、今回の僕の転職活動中の話にももちろん適用される。
このサッカーの話は「会社は学校ではない」という章の話ともつながると感じたので書きたいと思う。
この章の内容を簡単に言うと、ビジネスプランコンテストで審査員がどういう基準で提案を選ぶか、事前に審査員に聞くのはズルでもなんでもない、という内容である。
この話は目から鱗の話だった。自分はそこまで見えていなかった。田端さんは審査員であった自分に審査基準を聞いてきたチームは一つもなかったと書いていたが、みんな僕と同じようにそこまでの発想に至らなかったのだと思う。この章を読むと、そういう着眼点があることに気づけるのだが、まだまだ自分の物事を俯瞰する力は無いなと思った。

このサッカーの話と会社は学校ではないの章の話を組み合わせると自分の状況がよく見えた。
例えると自分は、ゴールが見えておらず、かつコートの横の広さを分かっていない、しかもハーフラインまでしか使ってはいけないと勝手に思い込んでいた。要はこういうことである。

これからは全体をうまく俯瞰できるように色んな本を読んだり、色んな人の話を聞いていきたい。そして、この本はこれから何度も読み返して内容を自分の血肉にしていきたいと本気で思った。田端さんが今までしてきた経験からこの本が執筆されているので、とりあえず田端さんが書いてくださったことは全て実行していく。


田端信太郎さん。直接お会いしたことはありませんが、こうやって本であなたの経験から得た生きた教えを授けていただいて本当に感謝しています。この本は、自分に刺さりすぎるほどに刺さりました。これから田端さんから教えていただいたことを、自分で意識せずとも自然にできるようにしていきます。

最後にここまで読んでくださったあなたへ。拙い文章で読みにくかったと思います。僕の感想を書きたいとう衝動にここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

           吉川 匠

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