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大学受験のインテリズム―現代文 論旨編―

こんにちは。takuです。

大学受験のインテリズム、今回は国語の現代文の論旨についてです。

以前より、一番大事なのは国語力だということ、特に論説文は国語力を伸ばすのに最適で、論説文の最大のポイントはトピックとオチだということ。これについて何度も繰り返し申し上げてきました。

今回の話のキーワードは、そのトピックとオチを読み取るためにはどうすればいいのか、ということになります。

このキーワードを踏まえつつ、論旨について説明していきます。

話のトピックとオチの読み取り

国語の文章、あるいは英文でも良いですが、基本的に文章読解のポイントは、トピックとオチです。これを言いたいがために作者は文章を書くわけなので、これを分かっていなければ文章を読んで理解したことになるわけがありません。

多くの方は、このポイントを意識せずにただ小手先のテクニックで問題を解くのではないでしょうか。それで解けるほど甘くはないです。

先生・教師においても多くがこれをあまり重要視せずに国語を指導していることが非常に多いと思います。というか、論旨についてきちんと説明できる人は多分少ないでしょう。

繰り返し申し上げますが、

①どのような問題・話題・分野について、
②どのような視点から、どのような事実から
③誰が何をすべきなのか/ある物事、概念はどのような本質・意義を持っているのか

というのが論旨の内容であり、ポイントです。特に論説文ではまさにこれです(無論、論文なら調査結果・実験結果のように、オチは変わるが)。この3つを押さえてそれを踏まえて解答をすれば基本的に点数が取れないなんてことはありません。

もちろん、記述になると話は別で、これに加えてそれらを表現する能力が必要とされます。ただし、春のタイミングでそれが出来なくても後々付ければいいだけなので問題ありません。むしろ、その前提となる上記の読み取りを夏までには仕上げないとヤバいと思っておいた方が良いでしょう。

論旨の読み取り方


ポイントは文章のポイント

では、論旨の読み取り方はどうすればいいでしょうか。

というのは、上記のポイントを掴むことは前提なのですが、話の展開の仕方でそれぞれのポイントがどのようになってくるのかで分からなくなるものだということです。

一つ例を挙げます。大学入試センター試験2020年度の国語の第一問についてちょこっとだけ説明します。

まず、一番最初に記されている前書きの時点で話題は「レジリエンス」なので、「レジリエンスは~で、○○という現代的意義を持つ」という論旨になるはずです。

またこれを踏まえて考えると、この問題は「レジリエンスの意味と現代的意義について以下の文を踏まえて説明しなさい」という問題に作り替えることも可能です。

この問題を解く時にその文を読んで、それを踏まえて解くという人はごく僅かでしょう。多分浪人時の私でも多分読んでないです。でも重要ですよね。

では、もしこの前書きがなかったとしたらどのように話題を読み取ればいいのか。

答えは単純で要点を掴むということです。形式段落などの区分けごとに何を言っているのかを捉えるのが大事です。

これは非常に当たり前な話なのですが、意識してやる人はほとんどいないと思います。しかも、これ結構重要なんですよね。


身の回りでも…

実際に学校の授業でもやってるでしょう。先生は喋りつつ黒板に書きますが、自分の喋っていることをいちいち一言一句書かないでしょ?

私が大学の授業を受ける時や法律を勉強をする時は授業範囲の所をノートにして(One Noteを使用)まとめておりますが、基本的に先生の言うことを一言一句は書かないですね。

この話からも分かることですが、具体と抽象の両方をうまく分けて捉えることで自分の聞いた説明を全て網羅的にかつ分かりやすく理解することが可能なのです。


要点のまとめ方

では要点をどうまとめるか、すなわち具体と抽象の分け方ですが、これはもう一つ一つ文章を読み進めるしかありません。パターンなど一切ありません。

というか、たった数行のパーツをうまくまとめればいいだけなのでパターンもクソもありません。それでもってまとめた要点から話全体の趣旨を考えるだけですからねぇ。

ただ、そうは言うものの実際にやるのは難しいです。だから実際にやってみるしかないのです。

もちろん、指示語や比喩、比較などの表現はある程度作法があるので、そこをしっかり押さえる必要はあります。

終わりに

いかがでしょうか。

ちょっと話が短い反面、薄っぺらい内容になってしまったような気もしておりますが…

最後に以下に私が文章を作成しましたので、それを読んで①各段落の要点②文章全体の趣旨を60字以内で文章にしてみてください。


 2011年3月11日の東日本大震災から9年が経った。非常に意義深いものであり、震災から学ぶべきことは非常に多い。
 まず一つとして、原子力発電所の事故の歴史的意義についてである。チェルノブイリ原発事故、スリーマイル島の事故。福島の事故以前に起こった主な例であるが、当時においても原子力の欠点として放射能の問題は取り上げられていたはずである。
 そんななか、一部原子力の欠点だけを強調し、原発を廃止することを主張する者もいると思われるが、それは非常に的を外している。理由は単純で原発の長所を見落としているからである。
 そもそもなぜ原子力が利用されるかと言えば、発電に必要な燃料は温室効果ガスを排出しないものであり、その上発電コストが比較的低いからである。そのメリットを踏まえて原発の是非、あるいはどのようにすればより国全体に利益がもたらされるかを問わねばならない。
※詳しいメリットについてはgoogleで「原子力発電 メリット」と検索してください、参考までに
 別の意義としては、経済的な問題である。あの震災によって明らかに日本経済に大きな打撃をあたえることになったが、一方で大きく株価を上げるということも起きたと言われている(ごめんなさい、これも詳しくはググってください…)。
 確かに災害である以上損失は非常に大きい。しかし、一方で得た物も非常に多い。経済的とはまた違うが、スポーツ界においてはフィギュアスケート羽生結弦選手の活躍、東北楽天ゴールデンイーグルスの初の日本一。東北の底力が強く感じられるような出来事は枚挙にいとまがない。
 もちろんこの震災の傷は非常に大きい。被災された方の気持ちを理解するに理解しきれないし、得ることも多かったとか、原子力の長所とかと主張してもかえって非難をあびるかもしれない。しかし、物事を一つの側面だけにとらわれて考えてはいけない。それはあくまで主観である。
 暑い日があれば寒い日もあるように、闇があれば光がある。どんなことがあっても物事を多面的に捉えて考えることこそあるべき姿である。これもあの震災の一つの大きな意義なのかもしれない。

少し雑になってしまいましたが、何とか分かってくれるかなぁ。

※ちなみにですが、原発の是非を初めとして、政治的な問題について基本的に意見を持つことは私には難しいですね。やはり、大学に入って色々なことを学ぶと何が正しいか本当に分からなくなってくるものです。

現代文についてですが、これ以上押さえておくべきポイントはない気がします。ただ、ひたすら文章を読んで何を言っているかを解釈することにつきるかなと思います。

尻切れトンボになりますが、ここで終わりにさせてください笑


論説文編を読んでいただけるとざっくりとしたポイントをご理解いただけるかと思うのでこちらも是非!↓↓↓



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