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Bリーグ第23節三遠-アルバルク。連戦真逆の結果、攻略のポイントを探る①

豊橋の駅でしか売っていないという幻の「ブラックサンダーあん巻き」を食べてみました。中は餡子だと思ってたら、もちもちの皮の中はなんと、ザクザクのブラックサンダーチョコでした。ふわふわザクザクの食感に感動してアウェイ三遠戦から帰ってきました。

もちろん、ゲームはリーグ1位の三遠と2位のアルバルクです。
もっと、もっと感動しました。

BACK TO BACK!です。

ボコボコにされたらやり返せとコーチにいわれていた」安藤選手はインタビューでこう話していました。

まさにその通り、2/10(土)、2/11(日)、豊橋総合体育館で行われた三遠ネオフェニックス対アルバルク東京の試合結果は、第1ゲームが74-93の19点差で三遠の勝利。翌日の第2ゲームは94-72の22点差でアルバルクが雪辱を晴らしました。

日を跨いだこの結果に、どうしたらこんな真逆の展開になるのでしょう?
そんな素朴な疑問が湧いてしまいました。

今回は、ゲーム①三遠がどのようにアルバルクを攻略したのか!これを追ってみたいと思います。

三遠の3P、ペネトレイト、トランジション。

今シーズンの三遠というチームは信じがたい結果とスタッツを残しています。今節のアルバルク戦まで34勝5敗(リーグ1位)で中地区優勝マジックがすでに13です。平均得点90.3点(1位)、平均3Pは11.3/32.4(メイク、アテンプトともに1位)、平均リバウンドも42本で1位です。ターンオーバーも平均11.4本(9位)と悪くありません。リーグ1番の攻撃力で守備力も高いチームです。

チームNO.1PGの佐々木隆成と元代表候補シューターの細川一樹を怪我とコンディション不良で欠いていて今節の強さです。本物の優勝候補です。

さて、ゲーム①で一番の三遠の勝因は11/22(50.9%)と当たった3Pシュートのあるでしょう。大浦、金丸のシューターに加えてクラーク、タジンスキー、メイテンの3人のビッグマンは全員3Pが高確率で打てます。この日も大浦2/4、金丸3/5、タジンスキー2/4とよく当たりました。


ゲーム①は第1Q始めからエンドインからのセットでメイテンと金丸のドリブルハンドオフからファースト3Pから入り、金丸、大浦を使った手数の少ないシューターセットを見せてアルバルクに外を警戒させていました。

第3Q残り8分38秒
5アウトアーリーオフェンスからメイテンがトップでボールを持ちラベナが右コーナーから右ウィングの大浦にバックスクリーン。連続してメイテンとハンドオフして右トップでボール保持します。  


大浦はそのままゴール真下にきれてステイ。同時に左の金丸は左ショートコーナーに位置します。


メイテンは右スロットに下がり、タジンスキーは左スロットでそれぞれスクリーンセット。大浦が右へ、金丸は左へ、2枚のシューターがそれぞれスクリーンを使って大浦は右コーナーに金丸は左ウィングにあがります。(フロッピー)

ラベナ→大浦  

大浦のコーナー3Pが決まりました。
(アルバルク33-49三遠)

三遠はこうしたシューターセットを織り交ぜながらアルバルクのディフェンスを外に引き付けてスペースを広げます。この広がったスペースを大浦、山内のシンプルなPNRからのドライブ。
または、ラベナのフェイント一発のペネトレイトで中を割っていました。 
しかも、この日の三遠のペイント得点確率は20/32(62.5%)で高確率です。

のみならず、ディフェンスリバウンド、得点された後のエンドインバウンズ、スティールの後からのトランジション速攻やアーリーオフェンスでアルバルクに対して優位に攻撃を展開していました。


特にラベナは前を走り、タッチダウンパスやファウルドローンを受けたり、キックアウトしてアシストするなど多くの得点に絡んでいます。



第1Q残り7分24秒
ディフェンスリバウンドからのアーリーオフェンスではラベナが右端、金丸が左端を走り、次いでクラークがミドルレーン右を走り、メイテンがミドルレーン左をボールプッシュします。ハーフコートに入ってメイテン→クラーク→ラベナ と右スロットのラベナにボールをつなぎます。


アルバルクのディフェンスが整わないうちにボールが入りますのでマークにズレができますし、ミスマッチも起こります。  


受けたラベナにはテーブスが付きました。バックダウンを1回した後、右ウィングにトレイル(遅れてはいった)してきた大浦にパス。大浦はオープン3Pを沈めました。(4-7)

三遠のフィジカルでハードなディフェンス。

三遠の外国籍のクラーク、メイテン(201センチ)とアジア枠のラベナ(189センチ)は上背はありませんが、ゴリゴリの体型でパワーがあります。

このフィジカル三兄弟にベンチからダジンスキー(205センチ)が出てきます。

アルバルクや他のBリーグチームと比しても高さでは劣るラインナップにもかかわらず、先に紹介したスタッツにあるようにリバウンドスタッツはOR13.2本(4位)DR26.8本(1位)TR42本(1位)とトップです。

もちろん、そもそも三遠のシュートアテンプトが多いのでリバウンド機会が多いということはあるにせよ、三遠は高さではなく、フィジカル、パワーでリバウンドを奪い取っているのだろうな、と思うのです。

なにが言いたいのかといいますと、このアメフト選手のようなフィジカルモンスターにPnRをかけて激しくハードショウされたら、そりゃターンオーバーしてしまうよね。と言いたいのです。

三遠のディフェンスはバックコートで1-2-2ゾーンであたり、フロントコートではマンツーマンや3-2ゾーンにチェンジングして守っていました。

インサイドではフィジカルで幅のあるメイテンやクラークが占めているのであと一歩でブロックやアウトオブバウンズに持ち込まれるなどリムプロテクトされることがありました。


また、アルバルクのPnR に対しては三遠はフィジカルにハードショウに来るのでバックコートバイオレーションを取られるなどターンオーバーを誘発されました。  

確かにボコボコでした。

メイテン、クラークにフィジカルに守られてました。

金丸、大浦、ダジンスキーに3Pでディフェンスを広げられ、ラベナ、大浦、山内にインサイドを割られました。

さらにトランジションを攻められて先手を取られています。

しかし、アルバルクも20 点差以上離された第4Qに入って少しづつ三遠攻略の明日へのヒントを見出しています。

PnRではスクリーンをヒットさせないでスリップダイブすることでインサイドの侵入を容易にしているようでした。


さて、ゲーム①でそこそこの文章の長さになってしまいました。

ゲーム②でBACK TO BACKを見せるアルバルクです。次回は三遠の3P,ペイントアタック、トランジションさらにフィジカルなディフェンスに対する対策を見い出したアルバルクの三遠攻略について記していきます。

photos by ALISA


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