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事業立ち上げ初期に不可欠なデザインの力とは

こんにちは、クラウドワークスでチーフエクスペリエンスデザイナーの八尾です。

これまでで2回の新規事業立ち上げを担当し、現在3回目に挑戦中です。

1つ目のプロダクトはすでにクローズ、2つ目はクラウドリンクスというサービスで、ガッチリPMFさせるよう奮闘中というような状況です。

このnoteでは、新規事業を何度か経験してきた中で見えてきた、プロダクトの0→0.5フェーズで発揮されるデザインの力を言語化してみようと思います。

このnoteを通じて、

・新規事業責任者のような方には、初期に発揮されるデザインの価値
・デザイナーの方には、初期フェーズの事業を前に進めるデザインの価値

を感じていただけると嬉しいです。

0→0.5フェーズ

このnote上では、以下を決めるまでのフェーズを0→0.5フェーズとして扱いたいと思います。
*基本的にはWebサービスを想定しています。

・ユーザーを定める
・ユーザーの本当に求めるものを定める
・何を作るか(開発するか)を定める

内容自体は非常にシンプルですが、0からこれらを決めるのは、暗闇の中でもがくような時間が長く、不安だし、辛いですw

以下で、上記の0→0.5フェーズにおいて具体的にどのような不安があって、そこに対してデザインの力がどう導いてくれるかを、自分がやったことや、一緒に働くUIデザイナーがやっていたことをベースに書いていきます。

不安な時期1:「そもそも何やる?」

ボトムアップでの事業作りができる風土の会社(クラウドワークスは創業事業を除いてはほぼ全ての新規事業が現場のメンバーがディスカッションをして事業作りを始めています)などだとこのような時期があるかと思います。

この時期はなんでもありと言ってしまえばなんでもありなので、どこから手を付ければいいのかわからず、楽しそうに見えて結構辛いですw

一歩を踏み出すために、まずは制約条件を洗い出します。
社内新規事業であれば、

・期待される長期的な売り上げ目標
・期待される市場規模
・会社のビジョンやドメイン
・既存のアセットを生かすか新しいドメインで勝負するか

この辺りの制約条件が、最初に何をやるかを考える上で重要な足掛かりとなります。ここまではビジョンやビジネスポテンシャルのような議論が中心になってくるかと思います。

そしてここから先にはデザインの力が重要になります。その力は、「ユーザーの見える化」です。

やることと効果

具体的には、

・ユーザーインタビューなどを通じたユーザー理解
・ユーザーを取り巻く環境を構造化、ユーザー自身を見える化

をするようなイメージです。

制約条件を元に一旦の事業ドメインやターゲットを定め、マーケットの流れをさらってからは、ユーザーヒアリングや観察をしまくります。

ヒアリングを進めると、ユーザーの困りごとが見えてきて、本質的な課題が見えてきます。

組織図変更時のステークホルダー

それらを言語化したり、上記のように構造化、モデル化することで、議論が前に進みやすくなります。

ユーザーがどういう状況で何に困っているかを明確化、見える化することで、ユーザーを土台に据えたプロダクトの議論がしやすくなり、困ったときのよりどころとすることができます。

不安な時期2:「自分たちは何を作りたいんだ?」

ユーザーのことが理解できてくると、自然とアイデアが出せるようになってきます。

アイデアが出てきているので、前に進んでいる感覚にはなるのですが、

「こんなイメージのプロダクト」「こういうUIになりそう」

というイメージベース、妄想ベースで議論が進み、一言でいうと何を作るのかという重要なコンセプトがぼやけていてもどかしいという時期がきます。

「良さげなんだけど尖ってない、、シャープじゃない、、これっぽいけどコレジャナイ感、、」

このような時期を乗り越えるためには、「議論の土台を目に見える形で整える」という力が重要です。

具体的にやることと効果

具体的には、

・手書きで無理やりUIのプロトタイプに落としてみる
・メンバーが同じ粒度で言語化できるフォーマットを作ってみる

のようなことを実施します。

まだまだ抽象的なフェーズなので、議論が空中戦となりがちです。
そのような状態で、目に見えるアウトプットがあったり、同じ粒度で言語化できるUXコンセプトツリーのようなフォーマットがあると、一気に議論が加速します。

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議論が進むことで「競合っぽいところと何が違うのか?」「要するに何が価値なのか」がスパッとハマるようになっていきます。

不安な時期3:「本当にこれでいいんだっけ?」

「自分たちは何を作りたいんだ?」という不安を乗り越えると、プロダクトコンセプトがかなりシャープに端的に見えてきます。

そうすると逆に、

「こんなにシンプルなもので本当にいいのだろうか?これで売れるのか?」

というような不安が訪れます。

この不安を乗り越えるためには、「実際に見た目を作っていく力」が重要になります。

具体的にやることと効果

具体的には、

・UIプロトを作成してユーザーにあててみる
・LPを作ってコンセプトをビジュアルで表現してみる

というようなイメージです。

UIができたり、LPができてくるとメンバーも単純にテンションが上がりますし、ユーザーを本当に感動させられるか、買ってくれるかを検証できるようになります。
そうすると、自分たちの作りたいものに対して確信が持てたり、ダメなら開発を始める前にやめるという意思決定ができます。

おわりに:事業を前に進めるデザインの力

新規事業は多くの場合、リソースが少ない中なんとか前に進めることが重要になる一方で、曖昧なことが多く、冒頭に書いたように暗闇の中で途方に暮れているような時間も長くなります。

ただ、難しいフェーズだからと言って、共通認識が曖昧なままだったり、えいやで意思決定してしまうと後から取り返しのつかないことになってしまいます。

だからこそ、抽象的なものごとを構造化、具現化していくデザインの力が非常に重要になります。

このフェーズのデザインは、こだわりのあるデザインとは程遠く、美しさを捨てることも多いですが、レバレッジがかなり効く、「事業を前に進めるためのデザイン」ではないかと思っています。

ということで、クラウドワークスの新規事業では自分と一緒に事業を前に進めていただけるデザイナーの方を募集しているので、気になった方ぜひお話しましょう!


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