思っているよりもUXデザイナーの仕事ってシンプルかもよって話
この記事は、2019年3月22日に作成された記事です。
こんにちは、UXデザイナーの八尾です。
ついにクラウドワークスのデザイナーブログも100記事目を迎えました!!
めでたい!!!
これからも週に1回の更新を続けていく予定ですのでぜひご愛読ください。
私自身もUXデザイナーになって2年の節目を迎えようとしています。なので今回は、UXデザイナーは何者で普段どういうことを大切にしているのかということを書いてみようと思います。
はじめに
そもそもなぜこういったテーマを書くに至ったかというと、背景に、UXや、UXデザイナーという言葉の曖昧さがあります。
UXという言葉自体の曖昧さを主張することはここではしませんが、せっかくUXデザイナーと名乗っている以上は曖昧だからと言って終わらせず、自らこの言葉の解像度を高め、役割を自ら定義していく活動をおこなうべきだと個人的には思っています。
そこで、単語だけが先行しがちな細かい手法の話は抜きにして結局何を大事にする人なのかについて書いてみようと思いました。
あくまで、クラウドワークスでの経験が前提となっているので、UXデザイナーという存在の解像度を高めるための1観点としてお読みいただけると嬉しいです。
溢れる手段としての手法やフレームワーク
デプスインタビュー、エスノグラフィックリサーチ、カードソーティング、ユーザーテスト、ジョブ理論、カスタマージャーニーマップ、サービスブループリント、プロトタイピング、ストーリーボード、ヒーローズジャーニー、、、、
こんな感じでUXデザインの文脈で多くの手法やフレームワーク、理論がありますよね。
これらのカタカナの謎めいた手法たちを扱う人=UXデザイナー
だからUXデザイナーはよくわからない存在という認識もありうるのではないかと思います。ただ、これらの手法やフレームワークは、知っていると役に立つただの手段です。手段が目的化してしまうことはあってはなりません。
UXデザイナーは、ユーザーインタビューをする人ではなく、ユーザーインタビューを手段として〇〇をしている人なのです。
では、〇〇にあたるのはなんなのでしょうか?
本質的にやっていることはたったの2つ
僕は、UXデザイナーはユーザーに価値を届けることに執着する人だと思っています。なので、その意味ではプロダクト作りをしている人は全員がUXデザイナー的だと思います。
その上で、あえてUXデザイナーを職種名に掲げている人のコアとなる役割は、
・ユーザーにとっての価値を定義する
・ユーザーが価値を受け取るまでのプロセスを設計する
の二つだけだと捉えています。
意外とシンプルです。
具体的な取り組みや手法は基本的にはこの二つに集約されると思っています。
ユーザーにとっての価値を定義する
一つ目は、ユーザーにとってのサービスのゴール、サービスを通じて得る価値を理解することです。
「ユーザーはそのサービスを通じて何を得るのか?」
「その施策を通じてユーザーのなんの課題を解決するのか?」
サービス運営者が決めた価値はどのサービスにもあると思いますが、ユーザーにとって本当にそれが価値かどうかは別問題です。運営者が価値だと思っていることがユーザーにとって意味のないものだったり、逆に、サブ機能が、あるユーザーにとってメイン機能以上に価値があるものだったりする場合もあります。
そのため、ユーザー起点で、サービスの価値や施策の価値を判断することが重要です。ユーザー起点で考えるために、ユーザーのことを深く理解し、ユーザーに共感しようとして、ユーザーインタビューをしたりするのです。
ユーザーが価値を受け取るまでのプロセスを設計する
二つ目は、ゴールに向かってユーザーが通る道を設計することです。
「サービスを通じてどのようにユーザーは価値を得るのか?」
「どうすれば価値を得たときにユーザーが一番嬉しくなるか?」
「どうすれば最短距離でユーザーに価値を届けられるか?」
誰が、どんなプロセスでサービスを利用しているのか、そこに不満や課題はないかを整理します。ユーザーの感情を理解し、ユーザーにとって最も良いプロセスはなんなのかを作成し、ユーザーに評価してもらうことを繰り返します。
よくあるカスタマージャーニーマップなどは、そういったユーザーのプロセスの現状認識をおこなうために使ったりします。
このように、カタカナの手法は色々とあってややこしいですが、結局やりたいことは価値の定義と、価値を受け取るプロセスの設計だけなのです。
目的が明確だと手段に惑わされない
上記のように、UXデザイナーの取り組みを価値の定義とプロセスの設計とすると、最初にご紹介した、
デプスインタビュー、カスタマージャーニーマップ、エスノグラフィックリサーチ、ストーリーボード、カードソーティング、ユーザーテスト、ジョブ理論、サービスブループリント、プロトタイピング、ヒーローズジャーニー、、、、
も、カオスに見えてざっくり二つに整理でき、どのような時に利用するかがわかりやすくなります。
ユーザーにとっての価値を定義する
価値を定義する段階ではこのような手法を用いたりします。(あくまでも一例です)
ユーザーが価値を受け取るまでのプロセスを設計する
プロセス設計に使う手法はこんな感じです。(こちらもただの例)
手法やフレームワークはまだまだ存在しますが、それらがなんのために存在していて、どういう時に使えるのかを理解しておく必要があるのはいうまでもありません。そもそものUXデザインの役割を定義しておくことで、手法の理解や選択の助けとなります。
最後に
いかがでしたか?UXデザイナーという職種自体がまだはっきり定義されていないので、今回はクラウドワークスのUXデザイナーが意識していることを書いてみました。
意外とUXデザイナーってシンプルなのかもしれないと思ってもらえると嬉しいです。手法は色々あるし、それらを使えるともちろんいいんだけど本質的にはシンプルだと僕は思うのです。
個人的な見解も含んだものになってしまいましたが、UXデザインやUXデザイナーについて、何か参考になることがあれば幸いです。
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