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事業ドメインの理解がユーザー理解の鍵?ドメイン理解のすヽめ

この記事は、2019年6月20日に作成された記事です。

こんにちは!

UXデザイナーの八尾です。

最近は事業開発と3人目のUXデザイナー採用を頑張っています。

・・・そうなんです、UXデザイナーの採用を始めたんです!
(追記:募集は現在終了しています。)

募集要項の中で、

Q.1
クラウドワークスで働くUXデザイナーの魅力はなんですか?
A.1
「働く」という領域に対峙していることです。

という文章があります。

つまり、「働く」というドメイン(事業領域)、そこに根ざしたミッションを持っていることがUXデザイナーとして仕事をする上での魅力だと捉えているということです。

というのも、ドメインの理解ってめちゃくちゃ大事だよな〜と最近思うのです。そして同時に、「働く」っていうドメインは深くて面白いな〜とも思うのです。

そこで、今回はユーザー理解とドメイン理解をテーマに記事を書いてみようと思います。

ユーザーを理解するためにはドメインの理解が不可欠

ユーザーを理解するってどういうこと?

ユーザーを理解することが大事。

ここについて異論を唱える人はあまりいないのではないかと思います。ユーザーにとって価値あるものを作り、それを届ける中でユーザーのことを理解することの重要性は当たり前のようになっていますね。

クラウドワークスでも、ニーズ仮説を検証するリサーチやユーザビリティテストなど、施策ごとに発生するユーザーリサーチは当然だし、どういう人がどういうことを求めてサービスを利用してくれているのか?というユーザーを深く理解するためのリサーチも継続的におこない続けています。

ここで、ユーザーを理解するということについては二つの観点があると思っています。

一つは、ユーザー個人の考えや行動、その背景を理解すること

二つ目が、そのユーザーを取り巻く社会的な状況を理解すること

です。一見似たようなことのように見えますが、微妙に違う意味でここでは扱います。

ユーザーの解釈にズレが起きるのはドメインへの理解のズレが原因かもしれない

ユーザーのペルソナを立てるためにユーザーインタビューをやって、参加者でワークショップ的に分析をおこなったとします。その時、AさんとBさんで同じ事象に対しても別の解釈を抱くことがあるかと思います。

「この発言とこの発言を見るにこの人はこういうニーズを持っていそうだよね!」

「でもそれって価値観としてこういうことがあるからニーズとしてはこっちじゃない?」

「なるほど、、、(なんでそうなるんだろう)」

こういったことはなぜ起きるのでしょうか?

当然、解釈の世界なので、どれだけ多くの観点から事象を捉えるか、どれだけ深くその事象を見ているかという部分もあるでしょう。そしてもう一つ観点としてあるのが、ユーザーを取り巻く社会的な状況に対する理解度です。これがつまりドメインに対する理解度とここでは考えます。

ユーザー個人の考えや価値観は、社会の流れに起因することも多いです。

クラウドワークスが扱う「働く」という領域だと、終身雇用を前提とした社会の中でキャリアを積んできている人と、個の時代だと叫ばれている社会でキャリアを築こうとしている人とでは同じ発言をしていても背景にあるものは違うはずです。

つまり、ユーザー個人の考えや行動、その背景をより深く理解し、精度を高めるためには、サービスを提供しているドメインがどのような変遷を経ているか、社会がどのように流れているかというマクロの視点も不可欠になります。

「働く」を扱うクラウドワークスについて

上記の話をより深めるために、「働く」というドメインでUXデザイナーをしている私がどのようにユーザー理解を捉えているか紹介してみます。

冒頭でご紹介した募集要項には続きがあります。

Q.1
クラウドワークスで働くUXデザイナーの魅力はなんですか?
A.1
「働く」という領域に対峙していることです。

「働く」は、人生における最も大きな要素の一つです。
人は、なぜ働くのか、どこで働くのか、どのように働くか、常に悩み続けるかと思います。
人生に深く関わる領域だからこそ、ユーザーさんの人生や利用シーンを深く知る必要があります。そのため、UXリサーチの重要性はより高くなっています。
そのような領域でのUXリサーチは非常に奥深く、突き詰め続けるべきものだと捉えています。

このように、「働く」という人生の中の多くの時間をしめる領域を扱っている以上、ユーザーの行動や考えを理解するということは、人生観などについて深く知ることとかなり近いと思っています。

同様に、「働く」というドメインの変遷を知ることは、人類の変遷を知ることとかなり近いとも思っています。

「働く」というドメインでは何が起きているか?

例として、最近私がリサーチに携わって考えたことを紹介します。

副業をするという流れがきている

最近副業解禁の流れがいたるところでみられますよね。具体的なデータやソースはここでは割愛しますが、労働基準法が変わって残業時間がこれまで以上に規制されたり、大企業でも副業解禁に踏み切る企業がどんどん出てきています。

働き手も副業をしたい、興味があるという人はどんどん増えている状況です。

インターネットの力で個人が仕事しやすくしようとしているクラウドワークスとしては当然追い風ではあります。

そこで、副業に興味があるという人にヒアリングをしてみると、

「副業するとなっても自分に何ができるかわからない」

「スキルがないのでできる仕事がない(と思ってしまっている)」

というような課題が見えてきました。

このような課題が見えると、サービスとしては、曖昧なスキルを言語化してあげる、あなたには実はこういうスキルがあるのでは?という提案をするようなアイデアが見えてきます。

もう少し社会の状況を知ると見えてくる課題

ただ、もう少し踏み込んで社会の状況をみてみると、副業を解禁している企業は増えていても、その企業が副業の人を受け入れるとは言ってないんですよね。

つまり、副業したい人は増えても、働き口は増えていないことになります。そうすると、働き手個人の抱える課題はもちろんある一方で、副業をしたいのにできないのは副業できる仕事が足りないのではという仮説も見えてきます。

結果、実は解決策は企業の働き方を変えることなのでは?という発見があります。つまり企業の価値観をアップデートする必要がある。

いや〜深いですねw 面白い!

あ、ちなみに弊社は当然副業OKだし、うちを卒業した元社員の方が副業で手伝ってくれていたりもして受け入れも当然OKですよ!

最後に

事業ドメインや市場について考えることはビジネス担当がやるものというイメージを持っておられる方もいるかもしれません。

もちろん、市場を捉えたり、自社のポジショニングを考えるためにという側面もありますが、今回はユーザーを理解するためという切り口で書いてみました。

今回の記事は自戒も込めています。クラウドワークスでもより「働く」という領域に詳しくなるべきだと思っていて、勉強会とかしたいと思っています。

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