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ACアダプタごとの効率計測(picoPSUとDC-ATX-160W、SATA接続とM.2 NVMe  SSDの比較も)


使用機器

使用PC

  • Case Fan DEEPCOOL FK120(FAN停止)

  • M/B GIGABYTE GA-B150M-D3H (rev. 1.0)

  • CPU intel Core i3-7100 (CPU Core offset -0.125v)

  • CPU Cooler Shuriken Rev.B (FAN停止)

  • Memory Crucial DDR4 2666 16GB x1(1.1V@2133MHz)

  • SSD

    • M.2 NVMe Monster Storage MS950G75PCIe4-02TB 2TB

    • SATA SanDisk Extreme Pro 240GB

  • PSU

    • Mini-Box picoPSU-160-XT

    • zmart pico BOX DC-ATX-160W

  • Monitor TCL 55C728(4Kテレビ 1920*1080 60Hz接続)

こちらの最小構成アイドル3W表示を成したサブPCを用いて、我が家にごじゃんとある12VのACアダプタをとっかえひっかえして計測してみました。
なお素の状態で動作させると起動時で軽く30Wを超えて色々ぶっ壊しかねないので、BIOSからPowerLimit(PL)の項目を絞って極端に消費電力を落としています。

使用するACアダプタ一覧

  • 12V 9A 108W

    • Adapter Technology ATS120TS-P120(108W GaN)

  • 12V 5A 60W

    • EDACPOWER ELEC EA10681N-120(Synology DiskStation DS216付属)

  • 12V 4A 48W

    • ELECOM ADP31-020 ADS-65BI-12-2

  • 12V 3A 36W

    • 多摩電気工業 PR-AP139U(45W GaN PD充電器) + 12V 5A対応トリガーケーブル(12V出力は3A 36Wまで)

    • 秋月電子 AD-A120P300

  • 12V 2A 24W

    • CFD Ktec GW3.5AA-P02(玄人志向 KURO-DACHI/ONE付属)

    • CDD HOIOTO ADS-25FSG-12 12024GPC(玄人志向 GW3.5AM-SU3G2P付属)

    • Abit ADS0243-U120200(M-Audio ProFire 610付属)

計測

ワットチェッカー 2000MS1

ワットチェッカー 2000MS1での計測リスト

まずは計測技術研究所のワットチェッカー2000MS1での計測結果です。
近年発売されたGaN(窒化ガリウム)を用いたATS120TS-P120とGaN PD充電器のPR-AP139U+トリガーケーブルが高効率ですが、2015年発売のSynology DiskStation DS216に付属していたEA10681N-120も割と遜色ない数値。87.4%の効率を誇るAD-A120P300も遜色ありません。

KtecとHOIOTOの24Wの品は外付けHDDケースに付属していたものですが、前者はかなり高効率。しかし同じ24Wの品でも後者と、M-Audio ProFire 610付属のAbit製のものは若干劣るように見えます。

ちなpicoPSU-160-XTとpico BOX DC-ATX-160Wですが、概ね1W程消費電力が高いようです。PCG3氏の比較でもアイドルは後者が高く、発熱も高い様子。

(2024/05/15) NVMe SSD MS950G75PCIe4 2TBに加え、2.5インチ SATA接続のSanDisk Extreme Pro 240GBでの計測結果も一部載せました)

ワットモニター TAP-TST8N

ワットモニター TAP-TST8Nでの計測リスト

ここで小数点以下まで計測可能なワットモニター TAP-TST8Nを用いて再計測してみましょう。すると具体的な効率の悪さが如実に見えてきます
素のアイドルでは最小が4.8W、最大(最悪)が5.9W。最小構成で3.2Wと4.3Wとそれぞれ1.1Wも差が生じます。

正直窒化ガリウムを用いたATS120TS-P120は高効率ではあるものの、振れ幅が大きく、大きな数字が表示された直後にガクンと他を圧倒するように(一見)見える数字が表示されますが(それこそ表示だけなら稀に2.9Wとか見えます)、アベレージは60Wや36Wの2つと大差ないようでこれは間欠動作なる挙動によるものなのでしょうか…? 手持ちの他の製品には見られない挙動です。

少々話が脱線しましたが、ATS120TS-P120の額面通りの数値をスルーしても0.5-0.8W程度の差が生じており、決して少ない数値では無さそうです。

(2024/05/15) NVMe SSD MS950G75PCIe4 2TBに加え、2.5インチ SATA接続のSanDisk Extreme Pro 240GBでの計測結果も一部載せました)

ちなみに高負荷時は…

24Wと小容量のACアダプタがあることから高負荷時の計測は行っておりませんが、36WのACアダプタで起動時の一瞬でも12V 2A 24Wの枠に収まるよう、BIOS時点の駆動周波数を抑えたり、PowerLimitの値を極小にすることで20W程度で起動できるよう調整し、リスト上の上から4つの製品で確認を取ったものの、24WのACアダプタでは後ろになるにつれ一瞬26Wなどが計測されヒヤッとするなど、容量の100%に近い値で効率が落ちたということもあるでしょうけれど負荷がかかった時の数値もよろしくはなさそう。

こちらで今回使用していない、やはり12V 2AのACアダプタ YAMAHA PA-6と多摩電気工業 PR-AP139Uの比較を行い前者の散々な効率の悪さを計測しましたが、こちらの待機電力やアイドル電力を比較すればそれなりの負荷での違いがわかりやすいかもしれませんね。

追記:MU2000でも調べてみました

MU2000のACアダプタ別計測結果

MU2000付属のクソデカACアダプタYAMAHA PA-6を加えて計測。
ATS120TS-P120のアイドル時消費電力がPA-6を除いて最も悪くなるなど、ちょっと変わった挙動を見せましたが概ねPCでの計測通りで下になるに連れ最大1W近くの差が生じています。

事前に上のエントリでPR-AP139UとPA-6で比較して、後者がやたら電気食いな事に驚いていましたが、それ以外でのACアダプタの数値が特にATS120TS-P120以外待機電力に差が無く(間欠動作によるもの?)、上記2種の計測だけで済まさなくてよかったなーと。

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