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教員が平日に年休(有給休暇)とって伊豆大島へ 〜「皆勤」という呪い〜

先日、平日休みをとって伊豆大島へ、行ってきました!
久しぶりの一人旅。ということで旅行自体はとても楽しかったのですが、自転車で走っていて、今の教育について色々思いが巡りました。

自転車って、自分の脳内思考がすすみやすい運動だと思います。
足をクルクル回す、という単純作業を進めていると、何も考えることがない。
そのため、日常思っていた些細なことや見過ごしてきたことを、悶々と考え始めてしまう
そうすると、脳内に色々なアイデアが湧いてくるんですよね。

さて、今回思い浮かんだのは今の学校教育で「皆勤」することが素晴らしい、という考えについてです。
ここについて思ったことがあるので書いてみます。

学教育校では「出席して当たり前」「皆勤は素晴らしい!」

学校では、3年間、1日も休まなかった場合「皆勤賞」で表彰されたりします。

私も、1日も休まずに学校に来ること自体は素晴らしいことだと思います。
かくゆう、私自身も学生時代は「皆勤賞」をもらいましたし、「休まないことこそが正しい!」と思っていました。
しかし、本当にそうなのか?と。

例えば、生徒が「⚪︎⚪︎のライブに行きたいから学校を休みたい!」と言ってきたとします。
これに対して一般的には「そんな自分の都合で学校を休んだらダメ!学校に来なさい!」という指導ですよね。
しかし、もしもその生徒が、アーティスト(音楽家)を目指していて、
そのライブを聴くことで将来が大きく左右されるとしたら?

「その経験がその日学校に来ることより勝る」というのであれば、私は学校を休んでも構わないと思うんです。

高校生であれば、そのくらい自分で判断できるだろうし、
むしろ生徒には「その経験が自分の将来にとって有益かどうか?」
という判断基準は自分で持てるようになってほしい、と思うんですよね。

日本の有休取得率は世界でも低く、取りにくい雰囲気がある

さて。
そんな偉そうなことを言っても、大人こそどうなのか?そんな判断基準を持っているのか?という点ですが。。。
日本の有給取得率は50%を切っている、という話もあります。

私自身の経験からも「休みにくい」と感じますね。
私は民間企業に3年間勤めていたのですが、そこでは1日も有給を取得しませんでした。(できませんでした)
というのも、先輩たちが1日も有給をとっていないので「自己都合で有給をとってはいけないもの」と思い込んでいました

教員になってからは少しずつ年休(教員の世界では有休のことを「年休」と呼びます)を取るようになりました。
が、教員になった今も「今日とって大丈夫かな?」とか「休み過ぎたら周りからどう見られているだろう?」と思ってしまう自分がいます。

どうしても周りの目を気にしてしまう。
しかし、本当に大事なのは「周りの目を気にする」という判断基準ではなく、

「今日年休を取ることで、自分の将来にとって有益かどうか?」
「今日年休を取ることが、自分の生活のとって必要か?」

という点ですよね。

教員自身がもっと「休む姿」を生徒に見せるべきでは?

だからこそ、もっと教員自身が「休む姿」をしっかりと生徒に見せるべきなのでは、と思うのです。

生徒にとって教員は、一番短な「働く人」。
教員自身が判断基準を持って「休む姿」を見せることで、生徒の判断基準も作られる
のではないかと。
また、教員が休みを取って楽しく過ごしていれば、生徒に向けても「働くことって楽しそう!」と伝わるんじゃないかなと。

私も今回、平日休んで伊豆大島へ旅行に行ったことは、生徒にも積極的に話していこうと思っています。

「皆勤」という呪いは、教員自身が生徒に対してかけてしまっている

そんなことを思った、今日この頃でした。

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