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部活は好きだけど、部活動顧問としての働き方は無理

こんにちは。公立高校教員のたこぽんです。
このあいだ、久しぶりに生徒にまじって、楽器を演奏しました。
「やっぱり音楽はいいなぁ」と実感

しかし、その上で吹奏楽部顧問として、
部活指導にガッツリと関わるのは、やはり無理だ
と再認識しました。

学生時代の経験から、今後の部活指導が
「こうなったらいいのにな〜」と思っていることを書いていきます。

楽しかった高校時代の部活

私の高校時代は部活一色でした。
高校になって吹奏楽部に入り、はじめてアルトサックスを練習。

毎日少しずつ自分のできることが増えていくのが嬉しかったし、
何より部活での部員同士で色々話しながら音楽を作っていくのが楽しかった。

私は、今でも趣味として楽器を継続しています。
これは間違いなく高校時代の部活があってこそ


生涯の趣味を得ることができたという点で、自分も部活動の恩恵を受けています。
そして、私の知り合いで音楽をやっている方は吹奏楽出身が多いです。
「アマチュア音楽家をつくる」という意味では、今の部活動の担っている部分は大きい

現在の「部活動顧問」業務の継続では、誰もやりたがらない

ひるがえって現在、私は教員になりました。
そして、新卒1年目から吹奏楽部のメイン顧問を任せられ、
学生時代のように、吹奏楽部一色の生活を過ごしました

部活も定時まで行い、授業準備は毎日残業
土日出勤は当たり前で、毎月演奏会や地域の活動があり大忙し。

そんな生活の中で、第一子が生まれました。
私の生活は一転。
「子育て」がメインになり
(コロナ禍で吹奏楽部の活動が縮小したのもありました)
現在は吹奏楽部には副顧問として関わっています。

子育て期間を経た今
(現在も絶賛子育て中ですが)
今後「メイン顧問としてやっていきたいか?」と言うと答えは「NO」です

部活動をメインに頑張っていこうとすると
・「毎日残業」は、保育園のお迎えに間に合わない
・「土日出勤」は、自分の子どもを見ることができない

ので、無理なのです。

・全てのお迎えを妻にお願いする
・自分の子どもの面倒は見ない

などの、教員個人の生活を犠牲にすることができるなら、
メイン顧問も可能かと思います。

しかし、教員の生活を犠牲にしてまで「部活動顧問」の業務を
継続させていく
のは、反対です。
というか、そんな状況では、誰も部活動顧問をやりたがらなくなるのではないでしょうか?

「部活動」と「教員」を切り離す必要がある

では、部活動を廃止にすべきなのか?というと、
それも少し極端かなと思います。

今の日本の運動や文化の裾野を広げているのも部活動だと思うので、
完全に無くすのは心惜しい。

私自身、部活動があったからこそ、今の楽器演奏という一生の趣味もあるので
全くなくなってしまうのも悲しい気持ちもあります。

そこで「部活動の顧問を、所属校の教員がやらない」
というルールを設定するのはどうでしょうか?

所属校の教員がやるから指導が過熱し過ぎてしまう部分が大きい。
普段から生活指導も、教科指導もしていて、いつも一緒だと
生徒との距離感が近くなりすぎてしまうのではないか?

さらに「生徒のために」を前に残業代なしがまかり通ってしまう。
ここも大きな問題点です。

教員の仕事は部活動がなかったとしても「生徒のために」の一言で
どんどん増えがち
です。
これを防ぐには、「部活動」顧問の仕事と「教員」の仕事を切り離すべきです。

では誰が部活指導を行うか?
地域の部活動指導員を募って、準備するのはどうでしょうか。
これだけ部活動が盛んな日本なので、部活指導を行いたいという人は多くいるはず。

ここに教員が登録をして「副業」的な形で部活指導を行うのもありだと思います。
もちろん、外部の専門の業者が部活指導員として入るのもいいと思います。

そして、大事なのは管理も含めて教員と切り離すこと。
学校は場所を貸しているだけ、という状態にする。
こうすることで、部活動を継続しつつ、教員に負担がかからない仕組みが作れると思います。

もちろん、この解決作でもまだまだは山積みです。
・部活指導員の報酬はどこから出すのか?
・部活動の用具は学校のものを使うのか?
・部活中、生徒が怪我をした場合の対処方法は?

さまざまな問題は考えられますが、
まずは「部活動」と「教員」を切り離すこと。
ここが非常に重要です。
そうすることで、部活動という文化を継続しつつ、
教員の働き方も改善できるのではないでしょうか。

それでも部活に関わりたい先生は部活指導員になればいいし、
それで活動が継続できずに廃部になってしまう部活は、
それまでだったと考えて整理していけばいい。

とにかく、生徒も教員も無理をしない中での部活動継続を考えていくべきです。
そもそも部活動の趣旨自体が「生徒と教員の自主性」によって
行われているのがタテマエなのですから。。。



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