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国立大学の構造の一例

先月、この記事に関してコメントを頂いてました。

返信コメントだけで記事になりそうだったので、即返せずに保留していた件についてです。大変遅れた返信コメントになりまして、申し訳ありません。

実際は無計画だった国立大学の人的運営

 自治体が、人件費削減の為に、職員の構成を常勤から非常勤の増加への移行を行なった様に、公務員時代の国立大学の場合も、とにかく人を減らす為に、常勤をひたすら削減して、非常勤の事は後で考えるといういびつな形で進められました。
 常勤を減らして、その穴埋めを残った常勤が仕事の増加として行わなければならない状況に置き、業務をこなす量の極限を試され、バタバタ常勤が倒れていって、やっと非常勤の増員がなされるという、お粗末な話です。労基法などの制約が及ばない公務員だからこそ出来た芸当です。

現在の国立大学の運営の姿

 現在は民営化(国立大学法人化)で公務員の定数管理の枠から外れたので、常勤と非常勤の枠組みが変化して、任期なしの常勤・非常勤、任期ありの常勤・非常勤と増加と細分化が行われ、任期ありでの常勤では、以前の非常勤の区分だけだった時代よりは、安定した収入となっている様です。
 役職者は相変わらず文科省からの出向が多いと思われ、大学毎に給与が定められているので、文科省の時より高給を貰って、文科省と大学の間を渡り歩いている事が考えられます。プロパーの職員の士気がダダ下がりではないかと心配しています。
 今では採用の時点で、管理部門に行く人材とその他で分けた採用をしている大学もあるようですが、将来的に、プロパーでの特別な養成と文科省からの出向で占められた役職員ばかりでは、現場を十分理解できていない上司ばかりという、公務員時代以上に、官僚的な組織になる可能性があるのではないかと思います。
 民営化とは違う、国立大学法人化という、効率化から考えると本末転倒した得体の知れない組織が、実際には造り上げられた様な気がします。

 文科省の天下り先が増えただけだと言われない様な、国立大学の自律性が、今後問われていく事になりそうです。





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