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5月18日空出張(から出張)は秘密の逢瀬

彼は
社内の人に
出張で東京に行くと言い
私は
家族に
出張で東京に行くと言い

2人でアパートの一室にこもる
今日の午後から
明日は何時に帰るか決めていない

なんでなんだろうなと思うけれど
去年の6月から
部署異動をして
そこで
上司となった
調子の良い
入社したばかりの外人に
ミスを私のせいにされて
おおごとになった

私は彼に説明をしに行き
彼は
私ばかりのせいではないと分かっていて
あの外人が
全て私のせいにしたのだと分かっていて
私に言った

自分の身は自分で守らないと

その頃
別居からひと月経った頃で
この先の不安や
相手からの遠隔的な攻撃と
私への
遠隔的な罵声と
両親へ
あの男は
私の有る事無い事吹き込み
家から出たのに
親が
私を罵った
彼の言葉が乗り移っていた

恐ろしく孤独で
戦っていた時だった
私は
食器を洗いながら
流れる涙を止められなく
いつも
そうして
家族に背中を向けながら泣いた

そんな最中
仕事を辞めさせられるわけにはいかない
しがみついていた

そんな最中だからこそ
その言葉が心に刺さった

『自分の身は自分で守らないと
 誰も守ってくれないのだから』

そんなことを言ってくれる人は
私にはいなかった

私は泣いた
他人の前で泣いたのは
かなり久しぶりのことだったと思う
彼は焦っていた
言いすぎたと思ったらしい
私は
怒られたからないだけではなかったのだけれど
だって
彼は怒ってはいなかったから

その日に
食事に誘われて
彼のアパートの部屋の隣に住む
社内の男性の家で
その人と彼と
3人で
食事をした  

その後で
彼の部屋に2人で行った

あの時に
手を握って

俺が守るから大丈夫
と言った

あれから一年
こんなにも親密な関係になるとは
思ってもいなかった

ひととき
一つの部署の長に
私が異動になり
そこを立て直すために
必死に働いていた頃
同時に私と彼の噂が流れ
同時に私の悪い噂が流れ
私はいじめられていた
でもただ
私は会社のために
彼の言うことを現実にするために
働いた

色々あり…

今では
社内の雰囲気も
とても良くなり
私が
彼に気に入られていて
仲が良いのは
公認となっている

奥さんが来ていても
それは関係のないことで
仕事上
報告することも多いし
話をすることも多いし
別に
変な関係ではなく
いる時間が増えたのは必然で

辞めたくなるほど
嫌な怒られ方をすることもあるけれど
嫌なことと楽しいことと
今は全ての感情が
彼がいるからこそ起こることになっていて

そして
2人で会わないとできないことを
今日から明日

寝たり起きたりしながら
彼とくっついて過ごすのだ

24時間以上の
彼と私だけの時間

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