山小屋での経験及び反省について

皆さん、こんばんは。

久しぶりに自分は今日noteを書いている。

前回の投稿からかなり期間が空いたが、
自分は富士山で80日の間山小屋にて働いていたからだ。

どこで働いていたのかはプライバシーと個人情報保護の観点で
控えさせて頂くが、富士山のどこかの山小屋で働いていた。

今日のnoteの内容は山小屋にて得た経験と反省点を軸に
書いていきたいと思っている。

・何故山小屋で働いてみたいと思ったのか?


まず、最初に結論から言うと特別な理由はない。
「やってみたい」という好奇心が心を包み込む様に、
山小屋の情報を元に、様々な山小屋のサイトを調べて応募をした。

富士山バイトは非常に毎年応募する人が多いために
3つの山小屋を選んで書類を直接提出した。
結果的に3つの山小屋ともに書類通過して雇用許可を得た。

自分は一番最初に返信してくださった山小屋を最終的に選択して働くことに。
最初は少し不安もあったが、自分の好奇心を信じて働くことにした。
自分が経験したことは、きっと将来のためになると信じて。

・山小屋に働く上での基礎的注意点


基礎的注意点と記載をしたが、
ここには山小屋で働く上での当たり前を記載する。

山は基本的に下界「皆が暮らす世界」と異なり
当たり前が通用することはない。
自分も最初はその環境に順応することにとても時間がかかった。
標高が高いために起こる高山病であったり、体が壊れそうになった時もあった。

水は非常に貴重な資源である。
自分たちが飲む水やお客様が飲む水も基本的には雨水だ。
資源の量には限りがある。風呂も基本的に週に一回しか入れない。
無論、雨が降らなければ、風呂に入ることもできない。
自分は最初に10日間風呂に入ることができなかった。
慣れないうちは慢性的な頭のかゆみに苦しみますが、
慣れる人は慣れてくるらしいです「自分は無理でした」

病気になった時はとても大変です。
標高が高いところは病気の直りが非常に悪く、
また、下界と違って病院があるわけではないので
「シーズン中は診療所が各自設けられますが」
基本的な病気に関しては山小屋にある薬を服用する形になります。
外傷もそうですが、ひどい場合だと下山を余儀なくされる場合があります。

以上の三点が基本的な山小屋で働く上での注意点です。
他にも色々ありますが、詳細を記載しすぎるときりがないので、割愛します。各小屋によっても色々違う点があると思いますが、
基本的な注意点に関しては同じだと思っています。


山小屋で働いて良かった点。


ここからは山小屋で働いて良かった点を記載していきます。
あくまで自分の感想なので、全員の意見が反映されたものではございません。

・一番は何といっても自分の語学が生かせる環境に身を置けたこと。
自分は中国語に関しては何も心配するがないと思っていたが、
世界共通語は未だに英語だ。自分は英語に関しては喋る能力が足りないと思っていた。自分の中で結構自分が英語が得意ではないことを隠してたくらいだ。

実際70%以上のお客様が外国からのお客様だった。
あくまで肌感覚だが、実際計算しても同じくらいの値が算出されると思っている。富士山は日本人よりも圧倒的に外国人観光客のほうが多い、絶対に。

その環境の中で自分が持っているだけの英語を使ってお客様とコミュニケーションをとった。実際山小屋に電話してくる観光客の受付もしないといけないので、より傾聴する姿勢をして接客をしたこともある。
非常に神経を使う仕事で難しいが、その分達成感は大きいものだった。

最初は「自分英語大丈夫かな」と
かなり心配をしていたが。
自分は山小屋で働いている中で、その緊張感もなくなった。
少しずつ耳が慣れてきて、相手が何を言っているのかがわかるようになった。

自分は中学校三年間不登校で、英語の勉強は高校に入学してから勉強を始めた。だから表現方法とかよく分からなかったが、自分が表現できなかったことはメモをして、終業後にネットで調べるなりして、少しずつ身にしていった。後日自分がかつて学んだ表現をアウトプットできて相手に伝わったときは非常にうれしかった。そんな達成感を日々感じながら成長していった。

中国語も最初は自信満々で臨んでいたが、
時間が経つにつれて、自分の語彙力や表現が足りないと身をもって感じた。
英語と同じように、終業後に勉強をして少しずつ自分の身にしていった。


・二つ目は富士山という過酷な環境で働けた事の自信
富士山の環境はかなり特殊だと思っている。
休めずに毎日長時間労働を強いられたり、お風呂にはいれなかったり、
自分の時間が満足になかったり、色々な制約を受けながら働くことになる。

汗をかくほどの肉体労働をした時に、風呂に入れないのはストレスでしかなかった。山小屋のバイトは基本的な雑用をすべて行うため、最初は困惑してしまうかもしれません、実際に途中で環境に馴染めずにリタイアする人もたくさんいます。それくらいに富士山で働くことは大変な仕事です。

でも、慣れると案外楽しいものです。
結構自由な時間もあるので、その時間で山小屋の仲間と話したり、
高校野球の時期はラジオを聴いたり、音楽を聴きながらみんなで時間を楽しんだりしてました。自分はこの時間が好きで、とても有意義な時間を送れたと思っています。

様々な制約とストレスを毎日受けながら働いていましたが、
総合的に考えても、自分にとって非常に良い経験ができたと思っています。
過酷な環境で大変な思いを感じながら生きていて、自信につながったと感じています。自分が今まで働いた環境で一番苦し方のは変わりないと思いますがね。


・沢山の日本人や外国人と友達になれたこと。

これが一番自分の中で大きなものだと思っています。
日本人外国人問わず、様々な背景や富士山に来たいと思う気持ちで、
実際にお客様として来ていただきました。

毎日100人が来たとしても7,000人弱が自分の山小屋で宿泊して下さった事。本当に感謝しています。自分の接客が完璧ではないと思いますが、たくさんのお客様が、富士山でたくさんの思い出が作れたことと思っています。

自分たちの山小屋は来ていただいた外国人の国籍を聞いて
新しい国の人が来たら、その人に国旗を書いてもらう事をしていました。
山小屋関係者がこの投稿を見てしまったら、自分がどこの山小屋の人間なのか分かってしまうと思いますが、自分の貴重な印象に残ることなので記載しています。

最終的には91カ国集めることができました。
最終日に90カ国を超えて、心の声が漏れてしまうほどに喜んだ記憶があります。アメリカや中国、台湾はもちろんのこと、ルクセンブルクやボスニアヘルツェゴビナ、マケドニアといった国の方々も富士山に来ていただきました。宿泊者や何か買って頂いた方、焼き印を頼んでくださった方も含めますが、たくさんのお客様と話せたことは一生の思い出になりました。

その中で、仲良くなったお客様とインスタや連絡先を交換して、今でもたくさん、メッセージを頂けることはとてもうれしいです。

様々なお客様が自分の国のことをメッセージを通して連絡してくださり
自分の今後の旅行の参考にしようかなとか、情報材料を各方面から下さるので、頼りにさせていただいています。今後とも仲良くしてください。



富士山で働いて嫌だったこと。


結論から言うと、風呂に入れなかったことくらいです。

人によっては人間関係で一緒に働いている人といざこざ起きたりとか、
人間特有の人間関係の悩みなどで、色々考える方もいらっしゃると思います。個人的には「周りの環境や人に支えられたな」と感じています。

毎日様々な困ったことが起きますが、ほかの人が代わりに解決して下さったり、一緒に協力して問題を解決したりと、自分の無力を感じることも多々ありましたが、集団でいることの意味を強く感じる機会になりました。

なので、働いていることでの嫌なことはとくにはありませんでした。
周りの方々に感謝しかありません。ありがとうございました。


富士山で働いているときに感じた反省点


個人的な反省点になるので参考になるかわからないが、
一番に感じたのは「語学力の不足」だと個人的に感じている。

語学勉強を過去にしたことがある方はわかると思いますが、
語学勉強に終わりはありません。資格を取ってもできない表現はあります。
自分はHSK6級を所持していますが、まだまだ分からない表現多々あります。

母語でも完璧な日本語を使っているわけではないので、
第二言語、第三言語がきちんと使えることなんてありません。
自分が表現してみたいことができなかった悔しさをバネに
これからも、語学学習は継続して行っていきたいと思う。

自分は英語、中国語、韓国語の有資格者ではあるが、
現在の自分のレベルで満足はしていないので、
これから仕事の中で使う時が来る事に備えて邁進していきたいと思っている。


もう一つの反省点は語学勉強に近いものになるが、
「敬語の使い方」に関して日本人であるので気を付けたいと思った。
母語は幼少期から感覚で学んできたものであるが故、正しい表現方法ではなく使用することも多々あると思う。外国人の日本語学習者のほうが正しく使用していることもあるくらいに、母語は感覚で学んだことを使用している場合がある。


皆は学校で学んだことがあるものであるが「尊敬語」と「謙譲語」の違いを
しっかり説明できない日本人は非常に多い。自分も自信はない。
日本語は表現方法が多い非常に複雑な言語であると思っている。
言語や文章に込められている「美」の部分をより生かして、
正しく清く、聞くものが圧倒するくらいの日本語をきちんと使いたいと思う。

日本語の語彙量と表現方法の使用可能な数によって、
教養があるないと、他者から認識されてしまう。
自分の母語だからこそ、きちんと使いたいと心から感じた。


最後に


これから富士山で働いていてみたい先輩後輩、読者の皆さん。
富士山は確かに他の就労環境と比較すると少し大変だと思います。

でも、毎日富士山から見る景色は最高ですよ。
毎日同じ景色なんじゃないの?と聞かれることはありますが、
そんなことはないです。毎日違う景色を見ることができます。

自分が悩んでいるときや泣きたいくらいに苦しい時に
外の景色を見てみてください。自然は自分の心を癒してくれます。

そしてたくさんの仲間やお客様とも出会うことができます。
皆それぞれ、異なる背景や経験を持った人とつながることができます。
同じ趣味や考えの方もいれば、全然これまで触れてこなかった考えや視点の方とも出会うことができます。

富士山は古くから信仰対象にされてきた神々の山です。
下界では体験できないことをたくさん体験することもできます。
ガイドさんやベテラン職員の方もとても面白いです。

参考の材料になれたならば幸いです。
自分の思い出話はこの辺にしておいて。

また、何か富士山であった面白い話が浮かべば、
次のNOTEで更新したいと思います。


ここまで見てくださりありがとうございました!!!





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