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夢は続くよどこまでも・・・(2)

『た子の足跡日記』ー有料老人ホームにてー


夢が大きくて悩みが尽きないユメコさん。

そのユメコさんの悩みを解決すべく、リハビリの先生が立ち上がった。

『歌会始めに出席するにはお金が掛かる!』
と、言う悩みだ。

「もしも、もしも、ユメコさんの歌が選ばれたなら、僕が街頭に立って募金を集めてあげましょう」

「でもね~私は車椅子でしょ~私一人じゃ行けないから・・・誰か付き添いがいるでしょ?」

「それじゃあ、付き添いの方の分も集めて・・・何だったら僕が付き添いますよ」


「天皇陛下に会うのよ!! 一体どうすればいいの? もう困っちゃうから短歌は考えたんだけど・・・送るの止めようかしら。それにね、字が下手だから妹に代執頼まないといけないし・・・面倒だから送らない」

と、言う訳で短歌の問題は解決した。のかな?


ベットに大学ノートが転がっていた。
シーツ交換で片付けようとして手に取ると一枚の紙がパラリと落ちた。

どうやら創作中の短歌らしい。
『〇〇〇〇~ ホームでお世話され、ありがたい』
『××××~〇〇~ ホームでお世話され、ありがたい』
『※※※※~  ホームでお世話され、ありがたい』


後で、歌始めに応募する作品を教えてくださいと頼んでみたが、

「んなのとっくに何処かに行っちゃったわよ。
それよりさあ、来年の『お題』は何かしらね~
分かったら教えてよ!」

と、明るく悩むユメコさんであった。


つづく

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