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ブロック時の「体幹」の使い方の違い

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この2人のブロックフォームの違いについてツイッターでやりとりしました。(写真は相手の方が撮られたものをいただきました)

「体幹」が全然違いますね。

2番の山近選手の場合は、体全体がまっすぐ上に伸びているのと、足首が伸び膝が曲がって「体幹」が緩んだように見えるのが特徴です。

体全体がまっすぐ上に伸びていた方が、同じ人が同じ高さだけ跳んだ場合、より腕の位置が高くなります。また、ネットに近づいてもタッチネットする可能性が低くなり、実際に重心位置もネットに近くなっています。

緩んだ「体幹」はマイナス要因と考えます。ブロックヒットの時は、手指から「体幹」までがしっかりと一つの塊になること(剛体化)が重要です。

腹筋が充分利いていないのかもしれませんが、「体全体がまっすぐ伸びている」タイプでも、腹筋をしっかり締め、重心(ヘソ)辺りを中心とした「緩やかな弓型」を作って全身を剛体化させることは可能なので、このタイプだからダメということではないと考えます。

一方3番のクレク選手の場合は、体全体が「くの字」になっていて、足首はが曲がり膝が伸びていて、全身の剛体化はできているかもしれません。

ただし、体幹を締めているというよりは「股関節を曲げている」ので、腹筋もしっかりしまっているかどうかは疑問です。

「くの字」に曲げた場合の一番大きな問題点は、タッチネットをしないためにはネットからかなり離れないといけないことです。離れたところから腕をネットの向こうに持って行こうとすると大きな角度がつき、その分高さは犠牲にせざるを得なくなります。

また、クレク選手の右の写真では「体幹」と腕に大きな角度がついています。クレク選手のように肩辺りまでネット上に出る場合はそれでも大丈夫ですが、肘くらいしか出ない人には真似できませんね。

ただし、肩の屈曲可動域を180°近くまで求めなくて済むというのはメリットかもしれません(そうすることが可能ならですが)。腕を真上に伸ばした状態で肩周囲を固めブロックヒットするというのは、誰にでもできることではないかもしれません。

以上、2人のブロッカーのフォームは一長一短といったところですが、理想を言えば、少しでも高さを出したい日本選手にとっては、山近選手のような状態から、ブロックヒットの瞬間に(股関節ではなく)ヘソ辺りを中心に体全体をしっかり固めることができればいいのではないでしょうか?

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