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ママチャリライダーへの道(その1)

 以前の下記の記事で、新型コロナ禍対策として準引き籠もりを遵守しているのは、持病を再発してしまい治療のために免疫低下を促すようなヤバい薬群を処方中であるから・・・と報告した。

 これらの薬群は様々な副作用を体験させてくれるファンキーな奴らなのだが、その中でも”血糖値が上がってしまう”という副作用が私に取っては一番の要注意なのだ。大学病院の栄養指導のスタッフ嬢からは「適度な運動をするよーに」と厳命されている。

 「週一回の清掃のアルバイトでしっかり運動している」と最初は胸を張ったのだが、「それだけじゃ、足らん」とあっさりと御指導されてしまった。

 とにかく、どこへ行っても新型コロナの感染リスクが存在する現状では、徹底したオープンエアーの環境で運動する選択肢しか選べない。例えば、”近所の公園で体操する”、”スーパーウオーキングを実践する”みたいのものが良いのかも知れないが、つまらなさそうで飽きっぽい私には継続は困難だろう。

 ”愛犬と朝晩散歩する”・・というのが現段階では理想なのだが、賃貸住宅に住んでいる身としては犬の飼育は夢のまた夢だ。

 「保有しているフラットバーハンドル型のロードバイクをガンガン活用すべきでは?」との御意見もあろう。まったくおっしゃる通りなのだが、これもちょっと問題がある。ロードバイクではそれなりの距離を走らないと運動にはならない。走行負荷が小さすぎるからだ。しかし、一方で私が居住している湘南エリアは私の天敵である自動車群が我が物顔で多数往来している。そんな状況の中をロードバイクでそこそこの距離を走行するのはフラストレーションが爆発するので極力やりたくないのだ。

1.ママチャリライダーとして鍛える

 そこで、色々考えた末に妻と共用しているママチャリを利用して地元を気ままに走行することにした。半日くらいかけて50km程度を走行することを運動の目標とした。走行負荷がロードバイクと比べると格段に大きいママチャリならそのくらい走行すれば良い運動になるだろう・・との判断だ。しかも、ママチャリなら地球ロックは不要だし、自動車を避ける目的で歩道をチンタラ走っても絵になるし、苦手な急坂でも気兼ねなく降り押し隊員になれるし、パンクのリスクも小さい。ともかく気楽に街中を走行できるというのが良い。ただし、輪行は無理だ。

 記事冒頭の写真は利用するママチャリである。ごく普通の変速機付きの相当堅牢なママチャリで車体重量は20kgを超える。しかも、後部座席には孫達を乗せるためのこれまた堅牢なチャイルドシートが付設されている。したがって、全体の重量は30kg近いのではないだろうか?

 せっかくなので、このママチャリを近所の自転車屋で整備してもらった。さすが熟練の技、ママチャリはかなり良い乗り心地を取り戻したのであった。整備費用、7,000円也。

2.小田原に行ってみる

 天気が比較的良さそうな日曜日を選んで、まずは小田原に行ってみることにした。往復走行距離は40km強。国道1号をひたすら走り、観光地小田原の現地調査を敢行したのち、再び国道1号を戻ってくる・・・という行程だ。

 国道1号線をひた走ると、やがて大磯町の老舗のライブスポット「すとれんじ ふるうつ」が見えてきた。ここは色々思い出の多いライブハウスだが、いつのまにかリニューアルされていた。新型コロナ禍で大変な状況なのだろうな・・・と思いつつ通過する。このような新しい発見が楽しい。

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 日曜日だと言うのに新型コロナ禍の影響なのか車の量は少なめだ。東京方面から車で小田原に行く場合は、ほとんどの車両が海側を並行して走る国道134号⇒国道1号西湘バイパスのルートを利用するケースが多い。従来の国道1号(地元では旧1国とも呼ぶ)は古道的風情のある道路でなかなか楽しい。歩道も広くて走行する場合は実に快適である。

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 小田原市街に近づくと、酒匂川が見えてきた。このところの大雨で水量は非常に多くなっている。まったく、このところの雨は異常だ。汗でスマートフォンのカメラのレンズが曇っているのが残念だ。

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 小田原駅近傍に近づくにつれ、いきなり強烈な雨が降ってくる。もの凄い雨だ。天気予報では雨は降らないはずだったのに・・・・。

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 とにかく、凄い雨なのでアーケードの下で雨宿りをする。小田原駅はいつも新幹線の乗り換えにしか使わなかったから、駅前に来たの随分久しぶりだ。何だか、駅の周りの雰囲気が全然変わっちゃったなあ。正直、昔の方が良かったような気がする。まあ、良いか・・・・。

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 とにかく、凄い豪雨だ。しょうが無いので、小田原駅の構内でひたすら雨が止むのを待つ。同じような人が沢山居いる。

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 小一時間の雨宿りの後、やっと雨が小降りになる。時間もないので、リニューアルした小田原城の現地調査に向かう。ありゃー、随分立派に改修されたなあ。小田原城。以前に来たのは、20年くらい前か・・・。ふーん。結構、観光客も多い。子供達が手裏剣体験を楽しそうにやっていたのが実に微笑ましい。

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 せっかくなので、城敷地内の小田原市立の郷土文化館を見学する。なかなか興味深い。小田原というのは本当に歴史のある街だ。

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 小一時間見学した後、帰宅することにした。再び、豪雨が襲って来そうだったからだ。雨合羽を持参したといっても、先程のような豪雨にやられるのはつらい。

 国府津市街で猛烈に腹が減り、自転車旅行定番のコンビニメシを優雅に食う。目の前に、これまた思い出深い鰻の名店「うな和」がある。ここも随分店構えが変わっちゃったなあ・・・。今日は色々と再発見が多い日だ。

 予想通り、食事中に先程の豪雨をさらに上回る雨が降ってくる。やれやれ・・・。この後、大磯駅近傍で本日の最大の懸念材料であった両足の太股攣り(これも処方薬の副作用)も華麗に発症し、這々の体で帰宅したのであった。

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