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どうしてマジックは「変わってる芸能」なのか?

こんにちは、TAKKiです!

今回は、「どうしてマジックは『変わってる芸能』なのか?」という
テーマでお話ししていきます。


みなさんもうっすらは感じてますよね笑

「マジックって他の芸能と比べて何かが違うんだよなぁ・・・」

でもそこの解像度を上げるってなかなか大変な作業です。


ここを今日は一緒に紐解いて行けたらと思います!

ここが明確にさえなれば、一般の方にもっとマジックを楽しんでもらえる日も
遠くはない
かもしれません!

参考にしていただけると幸いです。


✅この記事を書いた人


マジックが”変わってる”理由


断言します。
マジック」という芸能は、やっぱり変です!笑

他の芸能に比べて大衆に受け入れられないのも、

・「見方がわからない」 
・「楽しみ方がわからない」

というのが理由なのでは?と個人的には思っています。


実際に出会ってきたお客様の中で、「マジックが嫌い」と言った方は大体
「マジックって騙すだけでしょ?」
みたいな印象を持っておられました。

これって数年前の
「オンラインサロン?宗教みたいなもんでしょ?」
とすごく似ていて、

「あまりよく知らないだけ」

のパターンだと思うんです。


マジックに対して、
「なんか上手いことやって騙す」ことは知っているけど
それをどう楽しめばいいのかよくわからない方が一定数いるということです!


その原因は、マジックが大衆に広く浸透していないことにあり

そしてその原因は、やっぱりマジックが変わってる芸能だからだと思っています!



ではなぜ、手品が他の芸能と比べて変わっているのか?




1、見る人よりやる人の方が多い


とある大先輩マジシャンの方と飲ませていただいたとき、

ポロっとおっしゃったんです。

「マジックって変な芸能なんだよ。
 見るだけの人よりやる人が多い。
 だからマジックイベントのお客さんってほとんがマジシャンなんだよ。」


ここから考えられることがいくつかあります。

・マジックイベントの内容がよりマジシャン向けになり、
 どんどん大衆が参入しづらくなる。
・マジックファンになる人のほとんどが「見るよりやる方が楽しそう」
 と思ってしまう。
・参入障壁が薄い。              などなど


ここで一番大きな問題なのが2つ目。

これって裏を返せば、
マジックを見た人は
「自分にも出来そう」派と、「1回見たからもういいや」派
に別れる。

ということになりませんか?!


もっとわかりやすく言うと、
「この程度なら自分でもできる」か「そんなに面白くない」に別れる
ということです。


もしそこに想像を絶する苦労があると感じていたら・・・?
やらないですよね笑
その上で見たマジックがとても面白かったら・・・?
見る専のファンになるはずなんです!



さらに僕はもう一つ別の要因があると思っています!


それは、「種明かし問題」

決して種明かしを頑なに否定するわけではありません。

正直この時代、TVもYoutubeも「種明かしするなー!!」なんて
ほぼ不可能な話です笑

ただここで、業界の目とTVという肩書の間に挟まれたマジシャンの多くが、

「レクチャー」という形で手を打った。

つまり、誰でもできる種明かしの流通が増えたんですね!


みなさんマスクマジシャンって覚えていますか?

種明かしの是非は置いといて、これを見た視聴者が

「おっ♪やってみよ〜」

とはならないですよね。笑

なんなら、莫大なお金と労力とリハーサルが必要だと感じたはずです。

僕も幼いながらにこれを見て、
「マジシャンになるってとんでもなく大変なことなんだ!」と思っていました。


逆に誰でもできる種明かしは、視聴者に簡単に成功体験を与えてしまい

見る専ではなく大量の「やる専(たまに見る)」
を生み出してしまうのではないでしょうか?


一応改めてお伝えしますが、
これは誰かの否定とかそういうことではなく、
シンプルに「見る専よりやる専が多い原因」の話でした。笑




2、「共感」が難しい


先日こんなツイートをしました


共感とはどういうことか?

例えば歌なら、歌詞という「言葉」があります。

そして有名になる歌は「共感されやすい」歌詞になっていることが多いです!


たとえ日本語の曲を使ってマジックをしても、
そこには「驚き」という別の感情が生まれるので歌詞の恩恵は受けづらいです。


・トランプが当たる
・鳩が出てくる
・美女が切断される

これらに共感できるのはマジシャンくらいなものです。笑


では【手品の驚き】に共感したらどうだろう??
業界用語で言う「被害者になる」ですね!

これは個人的にはオススメしません!

観客と一緒になって現象に驚いても、ほとんどの場合
「お前がやったんやろ笑」でおしまいです。

一見成立しているパフォーマンスでも、
マジシャンが観客と同じ立場になると
あなたがマジシャンである価値が下がってしまいます。



そして僕がずっと悩んでいたこと。
それは「影の努力を共有する」ことです。


マジックは、努力が隠れてしまっている。
これは他のエンタメに比べてかなり不利だと思っています。

ですが、その努力を共有するためには種明かしをすることになる。

これもボツですね・・・笑


さぁどれもこれも難しい。
ならばマジックはオワコンか?


いえ、一つだけ希望を発見しました!(つい最近)

みなさんは、マジックを始めるときに何を期待していましたか?!

僕の場合は
・自己成長
・特別感

あとは・・・・
・マジックの面白さをもっと知ってほしい!!!


みなさんは手品に何を期待していましたか??

そこに「共感」のヒントがあるのかもしれません・・・ニヤリ


初心に帰ろう!



3、プロと趣味の違いがわかりづらい


プロって一体何でしょう?

カッパーフィールドが不動産投資していたら、彼はアマチュアなのでしょうか?
経済危機や閑散期などで収入が得られなかったら「今月は素人」なのでしょうか?
マジシャンになるために先月会社を辞めた人は、今月からプロなのでしょうか?

収入で判断するのってけっこう難しいですよね!


僕は、
「パフォーマンスを見た人が決めること」
だと思っています。


これだけ「プロ」と「アマチュア」の境界線が曖昧になった時代、
どの業界でも現れるのが「自称プロ」

誰でもプロと名乗ることができるから仕方のない話です。

ですが「プロ」という言葉のインパクトは強く、
観客はそれを信じ込んでしまします。


誰が演じようと、その人がプロを名乗っていれば
いい意味でも悪い意味でも
「マジックのプロってこのくらいのレベルなんだ」と認識されるのが現状です。


歌手とか芸人さんとか、
大衆の目に触れやすい芸能であれば、観客も比べる「基準」があるのですが、

マジックの場合はほとんどの人が見慣れていない。

ゆえに「初めて見たマジシャン」が本当のプロかどうかに関わらず
マジックのエンタメレベルを決める
わけです。


どの業界もそうですが、プロになれる人というのはほんの一握り。


どこからがプロでどこからがプロじゃないのか?
それを我々マジシャンが把握するためにも、
一回みんな「プロ」と名乗るのをやめてみることをオススメします。


「全然そんな趣味ですから・・・」と全力で謙遜しても、
「いやいやどう見たってプロでしょ!」と言ってもらえるのを
じっと待ってみる。
これが僕の作戦です。笑



このあたりの話は、こちらの本が参考になると思います!



マジックの長所と短所

ここまで考えてきて見えてきたのは

マジックの長所
 ・自己啓発的な期待、信じる気持ちという共感ポイント
 ・これから広がる成長産業としての期待
 ・めちゃくちゃおもしろい!
マジックの短所
 ・それ以外の感情への共感の難しさ
 ・見る人よりやる人が増えてしまうプロモーション
 ・プロの基準の曖昧さ

みたいな感じですかね!


もちろんこれらは僕1人の考えなので、
みんなで考えたらもっと出てくると思います!


これらの長所を活用し、短所を改善すれば
今よりもっともっとマジックが受け入れられる世の中になってくる
そう信じています!(←共感大事!笑)




経験を効率的に知識に変えるには?


あなたの経験を知識に変えてくれるもの、それは「知識」です!

一見ムダに見える知識でも、経験を拍子に
「あれってこう言うことか!」とつながる瞬間があります。

「知ってる」ってとても重要なことです。
知識が経験の解像度を上げてくれます

僕自身も、コロナ渦に勉強をしたおかげで自分のパフォーマンスや
理論の解像度が格段に上がりました!

ぜひ、手品以外の知識も身に付けておきましょう!



本日のオススメ記事


今回「プロ」の基準の話をしましたので、
こちらの記事も参考になるかと思います!




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TAKKi

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