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ピアノ・ソナタ第8番ハ短調「悲愴」(ベートーヴェン)

いらっしゃいませ。

ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。


さて、"本日のオススメ"は、シューベルト作曲の『ピアノ・ソナタ第8番ハ短調「悲愴」』です。(数字は14-341。名曲解説全集第14巻P341)


ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン先生。1770年-1827年(56歳)の、ドイツの作曲家ですね。

『弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調』『ヴァイオリン・ソナタ第4番』『「エグモント」序曲』に続いて、4度目の登場です。



本日の曲『ピアノ・ソナタ第8番ハ短調「悲愴」』、有名ですね。
ピアノソナタ第14番嬰ハ短調「月光」、ピアノソナタ第23番ヘ短調「熱情」とともに、先生の三大ピアノ・ソナタと称されます。

29歳ころの作品。

『ピアノ協奏曲第2番ニ長調』はすでに完成しており、『交響曲第1番』が翌年完成しようとしている、そんなころです。


「悲愴」の表題は、ベートーヴェン先生自身が表紙に書き込んだもののようで、標題をつけているピアノ・ソナタは、『ピアノ・ソナタ第26番「告別」』とこの2曲しかありません。


初期のピアノ・ソナタの頂点をなす傑作。

美しい楽想と、技術的にそこまで難しくない(らしい)ため、人気が高く、演奏頻度もかなり高い作品。

20代後半から難聴が悪化し始め、最高度の難聴者に指定されたのが28歳ころ。なるほど、確かに悲愴かもしれません。

この3年後に、有名な「ハイリゲンシュタットの遺書」が認められます。


不思議なもので、この後、本格的に悲愴感が強くなっていくであろう耳の状況をよそに、力強さを増し、より深くなっていきます。


やはり、超えた方はスゴイんだと思います。


この曲がある程度ヒットし、楽譜も売れたことで、ピアニストとしてのベートーヴェン先生から、作曲家としてのベートーヴェン先生へとの重要な転換点になります。

それまでの一般的な音楽家の勤務形態である宮廷勤めを拒否し、自分の力でやっていこうと頑張っていた先生。なのに耳の状況も芳しくなくなっていき、気持ちも落ちていたのかもしれません。

この曲の成功は、その後の飛躍に大きな影響を与えたようです。


ベートーヴェン先生らしく、フィナーレは力強く終わります。




本日の音源は、eno noriさんのチャンネルを視聴しながら書き進めてきました。ありがとうございます。ホロヴィッツの演奏です。


本日もご来店いただきまして誠にありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております。

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