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【N/S高政治部】Aチームの活動記録

 私たち政治部第3期生は、2022年の5月から活動を始め、様々なテーマの下、各部員が課題意識を持ちながら、3月には政策提言という形で活動を終了しました。
今回の記事は第3期の中でも、Aチームの活動を特筆したものです。

 Aチームは、奨学金制度改革案に関する研究を行い、そこで作成した政策を提言しました。しかし、チームとしての議論が十分に行われなかったり、チームメンバーの減少や情報共有の不足など、課題が山積みでした。この記事では、私たちの1年間の活動の振り返りとともに、私たちが得た成長と、講義の重要性について振り返ります。

奨学金制度改案の政策について

 前述したようにAチームは、奨学金制度改革案に関する研究を行いました。私たちは、チーム内に奨学金問題に関しての当事者がいることから、日本の現行の奨学金制度に問題があると考え、改善策を模索しました。具体的には、奨学金の無利子化や、給付の対象の引き上げなどを提案しました。
 しかし、私たちは活動序盤からメンバー間の距離感があり、衝突を避ける傾向にありました。そのため、提言に必要な議論が十分に行われず、提案内容に深みが欠けていること、詳細が詰めきれていないことなど多くの課題がありました。
 さらに、チームメンバーの減少や情報共有の不足などもあり、活動は締め切りギリギリで行われることもありました。しかし、私たちはこの課題に向き合うことによって、自分たちの成長につながったと感じています。

チームメンバーの成長

 私たちが直面した課題の中で最も深刻だったのが、自分たちの意見を主張することが少なかったことです。毎週定例ミーティングを行いましたが、何も喋らずに終わってしまうこともありました。私たちはこの状況に危機感を覚え、一度チーム内で現状に対する考えを共有する場を設け、認識を確認しました。今こうして振り返ってみると、ここがチームの関係性の改善につながった一つの転換点であると感じます。
 政治部の活動の根底に「自主性」があります。政治について(政治に限らず)自分の頭で考え、自主的に行動できるようになることが一つの目標です。自主性はあくまで個人に委ねられるものです。しかし、政治部は「チーム」として活動します。私たちは個人の自主性を発揮しながら、チームの一員として他のメンバーとも協調していかなければなりません。今後、政治部で活躍したいと考えている方は、このバランスをうまく取ることが重要です。
 当時のAチームは後者、つまり、お互いのことを協調しすぎた結果、個人の自主性が欠落した状態になっていたと考えられます。
 結論として私たちは先程述べた「考えを共有する場を設けたこと」が、主体性を取り戻すことに繋がりました。お互いの考えを共有するということは、相手を知るということです。相手を知ることができたという安心感から、警戒心のようなものが取り払われた結果、自主性を取り戻すことができたと考えています。
 多数決に流されることを避け、一人ひとりが自分の意見をしっかりと主張することで、より多様なアイデアが出てきました。また、それぞれが責任を持って活動することで、作業分担も円滑になり、歯車が回るようになっていきました。
 途中で二人のメンバーが抜けた後も、残った四人が協力して最後まで活動を続けたことも大きな成長になりました。少数精鋭であることから、一人ひとりの責任感が高まり、協力して活動を進めることができました。私たちは、自分たちの持つ力を信じ、課題と向き合い、それを乗り越えることで自信を得たと考えています。

以下は各メンバーの振り返りコメントになります。

石井:
 私はこのチームの中では唯一昨年度(2期)を経験しているメンバーで、2年目の政治部でした。私たちは昨年の経験や後悔を活かし、無事に成果発表会を終えることができました。様々な課題に直面しつつも、諦めずに取り組むことで必ず良い結果を残すことができると学ぶことができました。
滝口:
 私にとって多くの学びが詰まった充実した期間でした。政治部活動では限られた時間の中で、自分で時間の使い方や必要な知識の取捨選択をし、効果的な活動を行うことが重要です。決められた期間の中での議論や調査が活動の土台となり、それをチームで共有し、議論を重ねることによってより良い政策を生み出していきます。私は政治部でしかできない取り組みとして、エッセイを書いたり、講義で多くの質問をさせていただきました。政治部では自主性が基本であることから、このような自主的な活動を通じて、テーマや社会への理解がより一層深まり、自分自身の成長を実感できたと思います。政治部では自主性を大切にすることで、政治に関する知識やスキル、問題解決能力が向上し、個々の成長に繋がったり、チーム活動に意欲的に参加することができます。私は政治部での活動を終えたあとも、政治部で学んだ自主性をベースに知識と知恵を磨き続けていきたいと考えています。
甲斐原:
 約一年前の自分の姿と比べ、政治について「学ぶ」こと以上に貴重な経験を積むことができました。入部当初は社会的な課題について抽象的なイメージしか持っていませんでしたが、活動を進めていくうちに自分の体験が課題解決に繋がるのではないかと考えることが出来るようになりました。
 また、政治部活動を通して、自分の将来と改めて真剣に向き合う機会を得たと感じています。困難を乗り越え、チームメンバーと協力し、日々学びながら大いに成長することのできる貴重な経験を積めました。部員として活動を行うことができ、本当に良かったと思います。
井上:
 社会問題について考える講義に参加することは本当に楽しかったです。また、関心を持っている同世代の人たちの意見に触れられたこともとても貴重な経験でした。
 チームで他の人と一緒に協力したり、その中で自分がどう行動すれば良いのか考えることは本当に難しかったですが、初めに想像していたことに加え、それ以上に学びが多く、政治部で活動できていることが本当に良かったといつも感じていました。政治部での刺激的な日々での気づきを踏まえ、これからも頑張っていきたいです。

講義の重要性

 政治部での講義は、政治に関する知識を深めるための重要な機会であり、メンバーが新たな視点やアイデアを学ぶことができる場です。講義では、現職議員や経験豊富な方々から直接、政治に関する様々なテーマや問題について学ぶことができます。日常の学びやインターネットでは得られない知見や、深い理解を得ることができる点が魅力の一つで、講義はチームメンバー同士の議論や意見交換の火種になります。講義を通じて、これまで知らなかった新たな知識や考え方を学び、互いに意見をぶつけ合うことで政策の質が上がるだけでなく、一つの課題に対して様々な意見があることに気づきます。政治部の講義は、全体のバランスのとれた調和を生みだすオーケストラの指揮者のようなもので、質の高い政策提言を生み出すことに必要不可欠なものなのです。

入部を考えている人たちへ

 まず、政治の知識がないことを恐れず、挑戦してほしいと思います。政治は複雑であり、多くの知識や理解が求められますが、困ったときは他の部員にアドバイスをもらうなど、楽しみながら学ぶことができると思います。
基本から学び、徐々に複雑な問題に取り組むことが効果的です。政治経済の教科書は結構役に立ったりするかもしません(笑)政治部ではさまざまな視点から物事を考え、異なる意見を尊重し合いながら自分の考えを磨くことができます。そして、政治を学ぶことで、世界が広がり、自分の考えや意見が深まります。ぜひ、政治部に挑戦し、社会を見る目を養ってください。応援してます!


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