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「失敗してもいい」・・・そんなわけはない

ある役職者が私にこう言ってきました。

失敗してもいいと思っている。

私は考え方が違うんじゃないかなと思います。

■ 「とりあえずやってみよう」は無責任

アジャイルに挑戦します!
アジャイル?よくわかりません。
挑戦することに意味があります。
とりあえずやってみようと思います。
失敗してもいいと思っています。

やってみようの精神は大事ですが、戦略がないのは問題です。戦略というと大きな話に聞こえますが、要するに「計画」がないのは問題です。

計画を立てるためには挑戦する対象のことを勉強する必要があります。よくわからないものに対しては計画を立てられません。よって、よくわからないまま「挑戦する」という意思決定はないと思います。

これが個人だけの挑戦であるならば、よくわからないまま意思決定しても良いと思います。うまくいかなくても自分が勝手に苦労すればいいだけです。

しかし役職者という立場であれば多くの部下がいます。部下たちを「よくわからないもの」に巻き込んだ結果、痛い目に遭うのは部下たちです。よって、部下を抱える人間が「とりあえず」で意思決定をするなど言語道断です。

特にアジャイルは組織に所属する人たちの理解と協力が必要です。最低限、アジャイルについては理解し、彼らに対しての説明はすべきです。そうでなければアジャイルは絶対に成功しません。

■ 最初から失敗するつもりで挑戦していいわけがない

私もいろいろなことに挑戦していますが、最初から失敗するつもりで挑戦することはありません。必ず「こうやればうまくいく!」という戦略(計画)は立てています。

その上で「絶対にこれでうまくいく!」と信じて行動し、その結果、スキル不足で撃沈しているだけです。最初から失敗するつもりで挑戦はしていません。挑戦する時には成功する未来しか見えていません。

それが仕事なら尚更です。お客様からいただいたお金を使って「失敗してもいいと思っている」なんて、そんな失礼な話はありません。結果的に失敗になったとしても、全力で戦略を練って、全力で行動するのは最低限の礼儀です。

その上でPDCAを回して失敗を次に活かさないなら、本当に金をドブに捨てただけです。

■ 「失敗を許容する」を履き違えてはいけない

最近、「失敗を許容する文化」を履き違えている人が増えている気がします。上記のように「無計画に失敗することも許容する」と思っている節があるのではないかと感じます。

戦略なきは座して死を待つがごとし

このような言葉があるように、失敗が許容されるのは戦略があることが大前提です。戦略を立ててベストを尽くして失敗したなら必ず次に活きます。許容される失敗とはそのような失敗のことです。


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