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指示待ち人間を育てない方法

「部下が受け身で私の指示が無いと動かないんです。部下が能動的に動くようになるためにはどうしたらいいですか?」

これは先日、私が部下から相談されたことですが、指示待ち人間になってしまう原因は往々にして上司にあります。

■ なぜ部下が指示待ち人間になったのか?

理由は単純です。

上司が指示をするから

指示をしなければ指示を待たずに動くしかありません。

・過去に指示を出したことがある
・部下が能動的に動いたときにネガティブな反応を示したことがある
・部下の意見を却下したことがある

こういうことが過去にあったとき、部下は受動的になります。

■  部下に任せて指示待ちから脱却

解決策は簡単です。

指示をするのをやめる

乱暴に見えるかもしれませんが、これが手っ取り早いです。私ももともと指示待ち人間で上司の顔色を伺っていました。

「勝手に動いて失敗したくない」

そんな気持ちから、指示通りに動けば失敗は上司のせい・・・のような考えがありました。しかし、プロジェクトが変わって上司が変わり、新しい上司に仕事を丸投げされるようになってから変わりました。

「何もしなかったら失敗する」

指示を待っていても来ないので、黙っていたら作業は遅延します。自分で考えて動くしかない。このような「能動的に動かざるを得ない状況」によって、私は指示待ち人間から脱却することができました。

■ 見守って責任は取る

私が能動的に動かざるを得ない状況に置かれた結果、ミスを連発しました。システム障害に発展したことも多々あります。しかし、上司に怒られたことは一度もありませんでした。

トラブルの後始末を一緒にやってくれて、責任者として顧客に謝罪してくれました。

・任せた以上は最後までやらせる
・助ける
・怒らない

こういったフォローがあったうえで、能動的な環境を与えることが能動的人材育成のポイントだと思います。これがなければメンタルがやられてしまいます。

■ 上司に必要なのは準備と指導

そうはいってもこういう不安を抱えている上司は多いです。

部下に仕事を任せたら失敗する
私が見ていないとミスをする
取り返しのつかないことになる

そのために一歩踏み出して任せることができていません。

ただ、それがわかっているなら、その懸念を事前に伝えるとか、ミスをしないために事前に指導するとかはできるのではないでしょうか?そういう懸念を全て事前に払拭すれば、部下に任せられるのではないでしょうか?

部下育成の準備や指導の手間を惜しんでいませんか?

しっかり部下が仕事ができるように指導をして鍛え上げて、準備万全にしてあげれば自信を持って任せられると思います。準備もなしに仕事を任せようとするから不安になるのではないでしょうか?

■ 部下を指示待ち人間にしない方法

私は以下のいずれかが指示待ち人間を育成しない方法だと考えています。

・指示を出すのをやめて失敗を許容し勇気を持って任せる
・失敗しないように部下を指導し万全の状態で仕事に取り組ませる

最速で効果を出すのは前者、安全なのは後者、理想はこれらのハイブリッド、どっちもやりたくないなら上司に向いていないと思います。


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