チームの残業が増えてきたときに考えること
私の勤めている会社の特徴なのかもしれませんが、入社4年目くらいの社員が部下を持つようになり、リーダーの立場になった時にほぼ全員が同じようなことを言う問題があります。
Q:チームの残業が増えてきたらリーダーとしてどう対応する?
A:負荷を平準化する
■ 平準化をしても組織の残業が減るわけではない
平準化って、残業時間を均等にバラすことです。
「佐藤さんは残業が多いから、残業の少ない鈴木さんに作業を渡して、佐藤さんの残業を減らそう」
一見正しく思うのかもしれませんが、言い方を変えれば「佐藤さんの残業を減らすために鈴木さんの残業を増やそう」と言っています。
これでは作業を増やされた人から不満が出ます。「頑張って自分のタスクを早く消化しても他の人のタスクを振られるからゆっくりやろう」みたいな感じになってもおかしくありません。ですので、平準化というのは良い方法だとは思いません。
■ 適材適所=パフォーマンスの最適化
私なら「チームメンバーが最大のパフォーマンスを発揮するためにはどうしたら良いか?」を考えます。つまり、メンバーとタスクの組み合わせを見直して、各々が最も得意とするタスクを再配分します。
残業を減らす方法を端的に言えば「仕事を減らすか、人を増やすか」ですが、多くの場合はそれが難しいと思います。ですので「生産性を上げる」という方法を考えます。生産性を上げるためには各々が得意なところをやればいい、という考え方です。
■ 最初からそういう計画にすればよいのでは?
それはできません。なぜなら人財を育成をしなければならないからです。
どこの会社でも同じだと思いますが、プロジェクト推進と同時にチームメンバーにはスキルアップのための課題を与えていると思います。
やったことのないことをやらせることで、チームメンバーのスキルアップを促します。したがって、最初から適材適所にメンバーをアサインするということは、人財育成を疎かにしているということになります。
■ 適材適所にした時点で育成が疎かになるのでは?
「YES」です。何か問題が起きた時に100点を狙うことは出来ません。
何を諦めるか?
何か問題が起きたのに100点は狙いません。100点ではないけど、90点なのか50点なのか、置かれた現状での最適解を導き出します。
その結果として私は育成を諦めます。ただ100点の育成方法は出来なくなっても、99点の育成方法はあるかもしれません。プロジェクトの火を消した後にそれを模索します。
■ 火種を消すことが最優先!
プロジェクトを運営する上で、一度出火したら何かを犠牲にしなければ鎮火はできません。犠牲にするものは火の大きさに比例します。ですので、火種を見つけたら躊躇なく何かを犠牲にしてでもまずは鎮火しましょう!
やりたいことをやるのはその後です。
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