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心理的安全な環境=仲良しグループではない

数年前から「心理的安全な環境」という言葉を良く聞くようになりました。

注目されるようになったのはGoogleが「心理的安全性がチームの成功に最も重要である」「心理的安全な組織の生産性は高くなる」と発表してからではないでしょうか。

ちなみに私はアジャイルで初めて知りました。アジャイルではよく言われることですよね。モダンアジャイルに明記されています。

■ 心理的安全な環境とは

他者の反応に怯えたり羞恥心を感じることなく、自然体の自分を曝け出すことの出来る環境

ざっくり言うと「忌憚なくなんでも話せる環境」ですね。

昨今、たびたびニュースになる企業の不祥事ですが、内部告発によって明るみに出るのは、そういう環境では無いからというのも原因の1つではないかと思います。

倫理に反する行為を上司や会社ぐるみで行っているのを知ったとしても、それを言えないから内部告発に致っているのだと思います。内輪で解決出来た問題もあったと思います。

身近な事象としても「失敗したら責められる」と思ったら失敗したことを隠したくなりますよね。

例えば、共有ディレクトリにあるみんなが使うファイルをうっかり消しちゃったとか、サーバーのログファイルを消しちゃったとか、経験ありませんか?責められるような雰囲気だったらそんな失敗も言い出しにくくなります。

しかし、責められるという不安がないため、このような失敗がオープンになり、組織として再発防止を打てるため、類似の失敗を減らすことができるようになります。

また「他者の反応に怯えない」ということは気兼ねなく意見を言えるので、意見のぶつかり合いも起こりやすくなります。意見の対立から新たなアイディアが生まれることは往々にしてあることです。

「心理的安全な環境」にはこのようなメリットが多くあります。ですので、私もそういう環境作りに励んでいるのですが、ちょっと気になることもあります。

■ 心理的安全=仲良しグループではない

心理的安全な環境を「叱られない環境」だと誤解している人がいます。

心理的安全な環境とは「ネガティブなことを言える環境でもある」ということです。叱るということも当然あります。しかし、叱られたことを引きずったり、叱られたことに逆恨みしたり、叱られたことで上司の陰口を言ったりということも無い環境です。

最近は叱られることに慣れていない人が増えています。部下に気を遣いながら叱っている人もいるのではないでしょうか?そういう気遣いもなく叱れることも「心理的安全な環境」です。

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