規律の中の狂気
朝目覚め、カーテンを開ける。
洗濯機をして終わるまでに軽い朝食をとる。
コーヒーを淹れテレビをつける。
洗濯を干して、少しベランダでぼーとする。
ぼーとしながら、買い物リストを考える。
昼になる、軽食をつくる。
台所を片付ける、今日の夕食を考える。
買い物に行く、音楽を聴きながら。
(今日のプレイリストは歴代ジブリの主題歌)
洗濯を取り込み夕食を作り始める。
食後、テレビを見ながら洗濯をたたむ。
たたんだ服をしまってから、お風呂を入れる。
自室でネットニュースを眺め、日記をつける。
入浴を済ませ、YouTubeで音楽を聴く。
眠る、眠る、眠る。
この規則正しい生活が僕の日常だ、外出は日に一度。
この規則正しい生活の中には暇を持て余すことが無い、が、満足することも無い。
暇はないのだが、酷く退屈な毎日だ。
刺激は無く、情勢は刻刻と悪化するのを24インチの長方形から確認し閉じこもる日々。
変わってしまった日常が変わらず続く事が怖い。
緩やかな恐怖が焦燥感を生む。
静かに迫る危機に僕ができることは規則正しい生活により体を健やかに保つこと。
規律の中に静かに狂気が育っている。
家族を守りたい。
僕の正気がいつまでか知る由は無い。
雑多な生活が恋しい。
規律正しい生活の中の狂気が育っている。
(2020/4/11)
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