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美術館の前売りチケット

美術館の前売りチケットなんてものを買うのはもう辞めよう。
朝起きてまずそう思った。なんなら寝起きのまま、チケットの払い戻しができるか調べていた。当たり前だが払い戻しはできない。

チケットを買ったのは2週間程前。
日付指定じゃないからといって気が向くまで
待っていたのだけど、会期が残り5日程に迫ってきていて、そろそろ行かねばと意を決した。

美術館は好きだし、行きたいと思う特別展だったからチケットを買ったのに、行かなきゃと思うほど気力が遠のく。

だから朝起きて、チケットなんて取らなければな。などと思ってしまったのだけど、新しく買った服を着て、誰にも見られることのない口紅を塗って準備が終わる頃には、たのしい気持ちになっているのだから相変わらず単純だ。

こういう時わたしは、まず動いてみるということの大切さをいつも思い出す。(そしてすぐ忘れるというところまでがセット)
それよりも、わたしのこの朝の機嫌の悪さはどうしたものか。

そんなこんなで電車に揺られて、六本木のサントリー美術館に到着。

平日だけど、思ったよりも人が多かった。

日本絵画の主要なジャンルを網羅していて、日本絵画史のハイライト集のようで面白かった。
やっぱりわたしは美術館という場所が好きだなぁとも思った。静かな所で芸術をたっぷり吸い込み、心が満たされて潤う感じ。

今はインターネットで検索すれば簡単に作品を見ることができるけど、やっぱり実際に見るとちがう。
その絵のことをあまり知らなくても、うわぁっと声が出るくらい感動することもある。

写真では伝わらないかもしれないけど、撮影OKということを美術館側が推していたので、わたしが心惹かれて、つい写真を撮ったものをいくつかシェアしてみるよ。

雲を呼ぶ龍と、風を起こす虎。
絵から風雨の轟音が聞こえてきそうな迫力。

一人一人の表情や衣装をじっくり見てしまうね。
もし、和歌に優れたこの三十六歌仙が一堂に会してフリースタイルラップバトルをしたらっていう妄想をしてた。(謎)

毛並みが、、すごい、、。

やっぱり浮世絵が好き。

舞妓覗き見図っていう名前もいいよね。

鷲に掴まれて持ち上げられる風神と、蟹に挟まれて海に引きずり込まれる雷神。なんか滑稽でかわいい。

春の空気が漂ってる感じがする。

ほかにも、好きな絵や初めて見る絵がたくさんあって、重い腰をあげて来てよかったなぁと思えた。

今までは、自分が好きであろうジャンルの展覧会に行きがちだったけど、こういう、いろんなジャンルの秀逸な作品を少しずつ楽しめる展覧会も新しい発見があってよかった。

一個残念だったのは、ミュージアムショップにわたしがこの日いちばん良い!って思った絵のポストカードが売っていなかったこと。
美術館でその日気に入った絵のポストカードを買うのがささやかな楽しみだったから、ちょっと悲しかった。

美術館を出たあと、お昼ごはんを食べてから帰ろうと思っていたんだけど、あまりお腹も空いていなかったし、低気圧のせいか頭が痛くなってきたのでそのまま帰ることにした。あとから台風が近づいてきていることを知った。
六本木にはあまり行かないから、お洒落なランチでもしたかったけど、最近は疲れるとすぐ体調に出てしまうから無理は禁物。

帰宅後、いつものように家でのんびり過ごした。

美術館の前売りチケットはまた買ってみてもいいかもしれない。

余談なのだけど、この日わたしは新しいショート丈のTシャツにハイウエストのパンツを着ていた。
身長が169センチあるせいか、思っていたよりもTシャツが短くて微妙にお腹(おへその上らへん)がチラ見えしていた。
帰ってきてからどうもお腹周りの筋肉が痛かった。
無意識のうちにお腹をへこませて歩いていたのかもしれない。
今度このTシャツを着るときはワンピースと合わせようと思う。

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