見出し画像

夜行列車で尾瀬へ行く

コロナ禍や受験などで、ここ数年、まともな家族旅行はご無沙汰でした。今年の夏休みはどこかへ行きたいね、と話していたら、次女が「尾瀬に行きたい」とポツリ。
じつは6年前、私と長女で尾瀬へ行ったことがありました。その時、次女は予定があり、夫とお留守番。ずっと行きたいと思っていたようです。
というわけで、夏の家族旅行は尾瀬に決定!

マイカーがない我が家が尾瀬へ行くには、このプランが便利です。

23時45分浅草駅発の東武特急リバティ号で行く「尾瀬夜行23:45」。

「夜行列車って、わくわくするね!」と夫。
たしかに夜中に電車に乗って旅に出るなんて、いつも以上にわくわくします。
コンビニで朝食用と昼食用のおにぎりやパンをたくさん買い込んで、いざ乗車!
(この先、食料を調達できるお店が無いので、しっかり揃えることが大事です)

特急リバティ。

座席はリクライニングシートで快適です。
6年前、長女と尾瀬夜行に乗ったときは、電車は古いし、シートはリクライニングじゃないし、便利だけどキツかった。今回はよく眠れそう。


静かな浅草駅を発車します。
基本、品行方正な我が子たちは夜中にうろうろすることがほとんどなく、車窓を流れる深夜の街並みに興味津々。
とはいえ、時刻は深夜。車内では寝る人のためにお静かに。

電車は、北千住駅、春日部駅に泊まって、その後は終点・会津高原尾瀬口駅まで走ります。
乗客は、6〜7割程度な感じ。コロナ対策で余裕を持たせているのか、たまたま人の少ない時期なのか、そのあたりは分かりませんが、ゆったりと過ごせました。
ただ、「わくわくする!」と言っていた夫は、慣れない環境で眠れなかった模様。神経が細やかなタイプなんです。適当で図太い私は、それなりに眠れました。快適度は、その人の性格によるかもしれません。

終点の会津高原尾瀬口駅には3:08に到着し、4:20発のバスに乗り換えます。電車の中で3:50まで過ごすことができるのでギリギリまで寝ていようと思ったけれど、下車の準備でまわりがザワザワしてなかなか…。

起きたら目的地、だと楽なんだけどね。
中途半端に寝て、起きて、バスに乗り換えます。
会津高原尾瀬口駅からバスで1時間半ほど揺られて、ようやく尾瀬の入り口・尾瀬御池に到着です。

ちなみにバスの終点は尾瀬沼山峠。尾瀬沼へ行くなら沼山峠で降りた方が近い。

ここで身支度を整えて、朝食を食べて、いざ尾瀬へ!
天気は曇り。雨が降らないといいけど…。

御池からは、日本百名山の燧ヶ岳へ向かう人が多いようです。
我が家は、燧ヶ岳ではなく、三条の滝を目指して歩き始めます。

気持ちの良い森を歩き、

尾瀬らしい湿原を歩く。
しかし、御池から三条の滝までけっこう距離があり、それなりの山道を歩きます。山道では写真を撮る心の余裕なし(笑)

ときどき現れる小さな沢や、

可愛いきのこに癒される。

木の葉のような蝶。

手乗り赤トンボ。

手乗り蝉。
家族それぞれ興味が違うので、途中で立ち止まったりして時間はかかるけれど、楽しいですね。
今夜は尾瀬の山小屋に泊まるので、あまり急ぐことなく、のんびり行きます。

御池から3時間ほど歩き、最後、三条の滝へ向かう道は、急な下りとなります。夫から「尾瀬って、もっと平和なところだと思っていた」とボヤきが入るほど。当然、写真を撮る心の余裕はありません(笑)

そして、ようやく見えてきた…!

三条の滝を観瀑台から眺める。
落差100m、豊富な尾瀬ヶ原の水を集めて落ちる大瀑です。

そこまで滝に興味のない夫も「これは凄い…!」と圧倒された様子。
子どもたちも、水が岩にぶつかって飛び散ったり、レースのように優雅に流れ落ちたり、さまざまな表情を見せる滝に魅入られたよう。

三条の滝、私は3回目です。過去2回は経験豊富な先輩に案内してもらいました。
今回は私がガイドとして家族を連れて行ったので、無事に到着できてホッとしました。滝への感動より、安堵のほうが大きかったかも。
それでも家族と一緒に観ることができ、滝の素晴らしさを感じてもらえて嬉しかったです。

三条の滝から30分ほど山道を歩くと、平滑の滝に到着します。

手書きの看板、味があって好き。

三条の滝の上流を、渓谷いっぱいに流れる緩やかな滝です。緩やかだけど、これだけの幅です。間近で観たら迫力あるでしょうね。
本音を言うと、もう少し近くで観たい…。

平滑の滝まで来れば、尾瀬ヶ原まであと少し。

夫の思う「平和な尾瀬」に、ようやく到着しました。
時刻はまだお昼です。次女が「今日は1日が長い」とポツリ。昨夜からずっと続いている感じかな。

8月のお盆過ぎ。
ニッコウキスゲは終わり、紅葉にはまだ早いこの時期は、人が少なく、静かでした。
お昼を食べていたら雨が降り出したので、レインウェアを着て、急いで山小屋へ。

今宵の宿は、東電小屋。
疲れていたので早めにお風呂に入り、さっさと布団を敷いてダラダラ過ごす。
昨夜はリクライニングシートで仮眠だったので、横になってゴロゴロできるのが本当に幸せ〜。

お楽しみの晩ごはん。
ハンバーグ、魚のフライ、鴨肉、つくねなど、ボリューミーで美味しかったです。もちろん完食。温かい食事は身も心も満たされますね。

晴れていたら星空を見たかったけど、ずっと雨が降っていました。明日は止むことを願いつつ、9時の消灯を待たずに爆睡です。

つづく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?