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好きな詩人の話

私は中原中也が好きだ。 彼の顔や独特な人間性も勿論好きだが、やはり彼の書く詩が一番好きだ。 『山羊の歌』にある「憔悴」という詩を読んだことはあるだろうか。無ければ是非読んでほしい。 語彙が絶望的なまでに少ない私の言葉で説明すると、「比喩表現がめちゃくちゃに多い自分語り」のように感じられた。貶す気持ちは一切無い。 かの有名な「サーカス」や「汚れつちまつた悲しみに……」とは違う感じがした。自分に語彙が無い事をいま心の底から悔いている。本当に違う気がするのだ。 初めて読ん

    • 嫌な奴になったら友達が増えた話

      私は女子校に通っていた。 「ごきげんよう」なんて優雅な挨拶は無かったしオタクとギャルと体育会系と自分を持っていないヘラヘラした人間でほとんど構成されていた。 勿論私はオタクだった。 やはりというかなんというか、そこにはいじめやカーストがあった。私は1年春の時点で早々にカーストの下、いじめを受ける位置に居た。 中学時代にもいじめを受けていて、そちらと比較してしまうと(今思えば)軽いものではあったが受けている当時は本当にしんどいものであった。 私が退学しなかったのは、部

      • 無題

        「人が××(長く続いているゲームシリーズ)の○○(新作で登場したキャラクター)を見てゲーム買うの決めたってツイートしてるの見てイラッとした」 以前、このような事を耳にした。 キャラクターに一目惚れをして、今までの作品を知らない/調べていない状態で購入した事(更にそれを恥ずかしげも無く言ってそのジャンルで活動している事)があまり気に入らなかったらしい。 たいへん仲の良い(と私は思っている)友人の口からこのような言葉が出て驚いてしまった。 私はそのシリーズを一応10年以上

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