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木挽町徒然

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歌舞伎の観劇録を書こうとして、言葉を積み重ねることしか出来ないくせにすべてを記録できないことに絶望するだけの記録
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2017年8月の記事一覧

八月納涼歌舞伎観劇録

巨大な扇風機とミストに囲まれて三部の幕見席のチケットを買い求めた私は、どうしても我慢できそうになかったので、二部のチケットもオンライン購入。しかし今回は奮発して1階席で。久しぶりの1階席、舞台を上から見下ろすのに慣れてしまったのでなんだか初めてきたかのような新鮮な気持ちになった。

というわけで二部の『修禅寺物語』『東海道中膝栗毛』を観劇してきました。

江戸時代、夏はもちろんクーラーも扇風機もな

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八月納涼歌舞伎『野田版 桜の森の満開の下』

いやあまいった、まいったなあ。という気持ちでいるのは、思考を占領されるだけの熱量がそこにあったという事実を認めざるを得ないからだ。

下敷きの坂口安吾の小説は未読、野田作品も初めてという下地ゼロの中、頭フル回転で拝見しました。今月は『団子売り』も観たいし二部の岡本綺堂と十返舎一九も気になるし、しかも夏休みで観客の入りはいいしで、なかなかハードだった(二部は後日観に行きます)。
ネタバレ満載の観

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