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におい

におい

元来マスクが手放せない商売なので、マスクには慣れているのですが、
先日、夜勤の明け方だったか、
鼻腔からなのか 咽頭からあたりなのかはわからないのですが、
猛烈な口臭に、襲われたのです。
それは口臭とたんに呼べるようなものではなく、
歯科でスケーリングや口腔内清掃をしてもらったときの 歯垢とかプラークというものの臭いに、
腐敗菌や腸管の悪玉のバクテリアが発しそうな 汚臭 も混じったような。

老化や不規則勤務による 体内環境の変化が影響しているのだと思います。
しかし、じぶんの身から出たサビ ならぬ におい が、紛れもない 臭いことに、おどろき、衝撃を受けました。

客商売です。しかも、病気を相手にする商売。
不調の臭いや、不快にさせるにおいは、嗅ぎつけられるより、
できるだけ 嗅ぎ取る立場でいたいものです。

口腔ケアには余念のない生活をしてきたつもりですが、
より一層のケアをこころがける必要がありそうです。歯間ブラシと タフトブラシも 
より頻繁に使用していこうと思いま
す。

と、ここまでは余談で、
息子ふたりのにおいも 最近、変調しつつあります。
乳児のにおいというと、ミルクのような、あまい体臭のようなとか、あたかもいいにおいのように表現するひとがいますが、
それは我が子への身びいきなのか。
あるいは、育児疲れでにおいセンサーがおかしくなっているのか。

うんこ、おしっこもそうなんですが、
次第に、鼻をつく きつさが出てきています。
顔の周りも、ミルクやらよだれやら、溢乳した吐物やら汗にまみれた代謝物やらの 混じった臭い。
混ざり合うから 複雑さを増してブラックな臭いに。
それが、成長の証?

ふたたび余談。
仕事上、おとしよりの排泄物に 頻繁に接します。
高齢者の排泄物には 強烈な臭いがすることが ママあります。
疾病による 腸内細菌叢の変化のためか、
とにかく、老齢と疾病の併存は 
排泄物の臭いの強度と、多分に相関している気がします。
高齢でストーマになるひともいるんですけど、じぶんで排泄物の処理ができなくなること確実で人工肛門にするっていうのには、どうも感情的にはうけいれがたいです。

においのはなし、でした。
仕事上のそういった臭いは、現場のそのときにはどうも思わないんです。
でもふっと、じぶんの鼻腔内でじぶんの臭いを感じ取ったときなどに、その強烈な臭いが蘇る。
フラッシュバックというものか。
においは記憶とダイレクトに結びついているとも聞きます(嗅神経は直接、におい分子を感知するゆいいつの脳神経だからだとか)。
においが記憶を刺激するということは、記憶がゆさぶる情動も、そのにおいの分子が支配しているのかもしれませんね。
でもたいていにおいは距離や壁や時間でかんたんに途切れて、瞬間的で、持続性のないもの。
記憶は時空を超えて続くもの。
となると、においは記憶のごく一部で、記憶のようにいかようにも感じとれ、改変したり、合成したりできるものなのかもしれません。
そう、臭いとおもうから、くさいのかな。

さ、臭いものにはフタをしましょ。                      って、いろんなものにマスクをしたって、隠しきれないものもあるんじゃないかなあ。

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