【検証】ベスト電器による「Nintendo Switch転売ヤー横流し」はあったのか　～炎上最前線～

2020年9月12日 23:41

こんばんは。滝沢っす！

先日私がnoteで始めて執筆した、【「野良連合」に何が起こったのか】について、非常に多くの方に読んでいただけたようで、まずはこの場を借りてお礼を言わせてもらいたい。アザッス！！

さて本日は、現在５ちゃんねるやTwitterで話題になっている「ベスト電器による、中国人転売業者へのNintendo Switch横流し疑惑」についてまとめ記事を書きたいと思う。

騒動の概要

まずは今回、何が騒動になっているのかについてだが、基本的にはタイトルの通りである。「大手家電量販店であるベスト電器が、中国人の転売業者へNintendo Switchを大量に横流ししたのではないか」という疑惑が５ちゃんねるで話題になり、まとめサイトやTwitterを通じて騒ぎが大きくなり炎上に至った、という騒動である。

もはや説明するまでもないが、Nintendo Switch（以下Switchと表記）は任天堂が販売しているゲーム機だ。2017年に発売して以来、ずっと人気をキープし続けて2020年の今なお品薄が続いている化け物ゲーム機だ。Switchは発売当初から人気があったのだが、今年になってからコロナの流行により世界的に人々の在宅時間が増え、結果として引きこもり需要としてゲーム機の売上が爆増し、その中でもSwitchは「どうぶつの森」や「リングフィットアドベンチャー」といったヒット作に恵まれ、ここ日本では全国的な品薄状態に陥っている。

品薄状態が深刻化した原因のひとつとして「コロナ特需」を挙げたわけだが、実は原因がもう一つある。今回の騒動とも密接に関わってくるのだが、そのもう一つの原因が、「中国人転売業者による買い占め」である。

どうして中国人がSwitchを買い占めるのか

なぜ転売業者などというものが現れ、わざわざ中国人が日本でSwitchを買い占めるのか。結論から言ってしまうと、それは「日本のSwitchが中国で高値で売れるから」だ。

Switchは、中国でももちろん売られている。しかし、「中国版Switch」はお国柄的なアレコレで規制でガチガチに縛られており、さまざまな制限がある。どんな制限があるかは、Automatonのこちらの記事が非常にわかりやすいが、代表的なところでいうと、なんと中国版のSwitchは、

ニンテンドーeショップで、『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』しか買えないという謎仕様である。

その他にもいろいろな規制があるのだが、それが気になる人は上記の記事を読んでもらうとして、とにかく大事なのは、中国で売られている中国版Switchは面倒な仕様なため「高値を出してでも日本版Switchを購入したい中国人が数多く存在する」ということだ。

結果、日本でSwitchを大量に仕入れては、中国でそれらを高値で売りさばく中国人転売業者（転売ヤー）が巷に大量発生する事態になってしまった。

そんな大量発生した星の数ほど存在する中国人転売ヤーのうち、今回の騒動で注目を浴びることになったのが、「買取当番」という名の転売業者だ。

騒動の発端

先に述べたように、「買取当番」とは、とある中国人転売業者の名前だ。

買取当番の小白です。

新しいチャレンジで
動画を撮ってみました！！
よかったらリツイートして下さい！！#switch買取　 #買取当番 pic.twitter.com/1oPRCSYKSE
— 買取当番　switch、Apple、家電買取 (@TB51029724) July 3, 2020

Twitter上で買取当番は、これ見よがしに大量のSwitchを陳列した動画や画像をアピールし、さらなる買取を呼びかけている。

今回問題になったのは、買取当番がTwitter上にUPした、このような「アピール写真」だった。

ぱっと見はいつもこの手の転売業者がUPしている何の変哲もないSwitchの空箱（？）の写真だ。しかし、この写真を拡大すると、

「店舗：２１５６」「店舗名：BB都城店」と書かれたシールが写り込んでいるのがわかる。

この「BB都城店」という単語を検索すると、「ベスト電器　都城店」という家電量販店がヒットする。上記の「店舗：２１５６」というのは、ベスト電器の社内で使われている都城店の店舗コードなのだ。

同じく、こちらの写真をみて欲しい。

こちらも中国人のSwitch転売ヤーがTwitterにアップした写真なのだが、この写真を拡大すると、

先ほどの写真と同様に、「店舗：０１１６」という文字が確認できる。残念ながら店舗名の方は潰れてしまって不鮮明でわからないが、「０１１６」という店舗コードはわかっているため、この情報を元に調査したところ、

今度はヤマダ電機都城店の店舗コードと思われる４桁の数字と一致した。

（※ベスト電器はヤマダ電機の子会社である。）

中国人の転売ヤーが、大量にSwitchの在庫を保有し、しかもそれらの写真の中に「本来ヤマダ電機／ベスト電器のバックヤードにしか存在しないはずの『店舗コード入り段ボール箱』が存在した」という事実が判明したことにより、５ちゃんねるで「ベスト電器（ヤマダ電機）が中国人の転売に加担したのでは？」という疑惑が浮上した。すぐになんJでもスレが建てられ、疑惑が拡散した。

５ｃｈからこの騒動をしった私も、すぐに騒動をまとめてツイートした。

中華系転売ヤー"買取当番"@TB51029724 が大量に仕入れたNintendo Switchの写真をup
↓
写真を拡大すると「BB都城店(店舗:2156)」「??店(店舗:8116)」の文字
↓
4桁の数字がベスト電器の都城店・高鍋店と一致
↓
ベスト電器が中国人の転売に加担か？と話題に
↓
買取当番、該当写真をツイ消し（今ここ） pic.twitter.com/4Mzk3O5n1g
— 滝沢ガレソ (@takigare3) September 10, 2020

【訂正】当初滝沢が「8116」としていたコードは「0116」の間違いで、しかも0116は【ヤマダ電機都城店】の店舗コードでした。
つまり、ベスト電器都城店とヤマダ電機都城店のSwitchがどちらも転売ヤーに大量に横流しされていることに…。2店舗は3キロの距離。
(※ベスト電器はヤマダ電機の子会社です) pic.twitter.com/q3lnXWUJOv
— 滝沢ガレソ (@takigare3) September 10, 2020

ベスト電器側の発表

そうしたところ、騒動がベスト電器にも伝わったのか、騒動が明るみになったと同日、ベスト電器の公式HPに「現在SNSなどで拡散されている転売疑惑は、事実無根です」というニュースリリースがUPされた。

上記がその際のニュースリリースのスクリーンショットなのだが、なぜこんなにわかりにくいスクリーンショットなのかというと、こちらのリリースは投稿後、すぐに削除し取り下げられてしまったからだ。

「事実無根です！」という発表が削除され、そのかわりに下記のニュースリリースが新たに発表された。

「転売疑惑については、現在事実関係を調査中です」

？？？？？？？？？？？？？？？

どういうことだ？？？

どう考えても、ニュースを出す順番がおかしい。

「現在調査中です」というリリースを取り消して、「事実無根です」というリリースをアップするのであれば筋は通るが、その逆はどう考えてもおかしい。

まるで調査を行う前から「事実無根」という結論を決めつけているかのようなミスである。

そして、騒動から丸一日がたった本日（9/12）、満を持してベスト電器の公式HPに下記のニュースリリースが配信された。

ちょっと長いので要約する。

【転売ヤーへの横流し疑惑に関する調査結果のお知らせ】
・直近半年の売上データを調べたが、「１会計あたりSwitch１台」というルールが徹底されていることを確認した。
・一方で、同じ人物に、別の日にSwitchを販売したことはあった。
・SNSで騒がれている例の「物流シール付き段ボール箱」だが、都城店にて３名で３台のSwitchを買った客に、「持ち帰りにくいからダンボールをくれ」と言われたので渡しただけ。
・ウチは転売ヤーへの横流しなんて一切認めてない。今後も転売業者への販売を防ぐために近隣店舗間で情報共有を徹底していく。

つまり、横流し疑惑を完全否定したワケだ。

よかった。ベスト電器は転売業者への横流しなんてしていなかった！

やはりネット上のウワサなんてウワサに過ぎないんだな・・・。

めでたしめでたし！！

と終わるワケにはいかないので、

以下に、私滝沢へ寄せられた、関係者からの情報を羅列したいと思う。