見出し画像

コンテンツ開発のエンジニアが紹介する「3Dプリンター」でのユニークなDIY術

はじめまして

たきコーポレーション[ ZERO ]テックラボ所属の薄葉と申します。
弊社では数少ないエンジニアとしてXR,体験型コンテンツ,Webアプリなどの開発に従事しています。

上記のようなコンテンツを開発する界隈では珍しくありませんが私は3Dプリンターを所有しています。
主に個人の作品制作に使用していますが、
時々体験型コンテンツの開発の際に痒い所に手が届くパーツを作ったりしています。
社内外共に制作物を発表する時にあまり触れることがない(地味でいつも話忘れているだけ)のでこの場を借りて紹介します。

個人作品

まずは足早に個人作品を紹介いたします。
3Dプリンターはこういうの作れるんだというイメージを掴んでもらえたら幸いです。
一般的によく使われる積層方式と光造形方式の二種類ありますが私の家では積層方式のものを使っています。

ティッシュ置き(カエル)
ハンティングトロフィーマグネット(ヘビ)
キーホルダー(ティッシュ)

案件

3Dプリンターが必要になるタイミングとして多いのは
やはりハードウェアを使った体験型コンテンツの仕事です。
ちなみに常設or長期の展示の場合はほぼ使いません。
(頻繁にはないですが。。)
あくまで検証や短期の展示で動作や安全性に問題ない箇所でパーツを作っています。

さてどんなところで使っているかというと
センサー等のケースやオプションパーツが多いです。
センサーやマイコンは基盤がむき出しだったり自立しないものが大半。
代表的なAzureKinectは製品として組みあがっていて頑丈ですが、展示中剝き出しで置いとくというのもやはり心配。
そんな時に3Dプリンターは便利。

Kinectボックス

まず紹介するのはKinectボックス
Kinectをスッポリ収納し配線穴、排熱穴そして盗難防止用のワイヤーを通す穴もつけました。
ワイヤーを通すと同時にKinectボックスの蓋もロックされる仕様になってます。
展示中たくさんの子どもたちの目の前に常に置かれながら傷ひとつなく職務を全うしてくれました。

Kinectボックス
ワイヤー通し穴
蓋のスライド構造

Kinectオプションパーツ

続けて紹介するのは先程と同様Kinectのセンサー範囲を制限するためのオプションパーツです。

Kinectは人の骨格や輪郭をセンシングできるセンサーです。
最大検出人数は6人。
しかしその時の案件の会場はたくさんの人が常に周りにいる環境でした。

当然センサー範囲内の6人の枠はすぐ埋まり、これから体験しようとする人が正面の指定の位置に立っても認識してくれないという状態になります。

この6人を私が開発しているソフトウェア側で取捨選択ができれば良いのですが、仕様上Kinectは本体が自動で検出した6人のデータを渡してくれるだけなので難しい。
またKinect本体で処理が完結しているので、間に何か処理を組み込むことも不可。

そうなると残された方法はKinectのセンサー範囲を物理的に狭めるという方法です。
幸いこの案件のコンテンツは動き回って遊ぶようなものではなかったのでこの方法でも問題なく体験できました。

そしてできたのが以下の小さいパーツです。
この隙間だけでも一人が正面に立って体験するには十分な範囲。
最低限の工夫で最大限の効果を発揮してくれました。
クライアントの方にはご好評をいただき無事案件を終えることができました。

中央の隙間の空いたパーツ

その他

それ以外に人感センサーを仕込む筐体を作ったり、ソレノイドの先端パーツを作ったりなど要所要所で地味な活躍をしてくれています。

人感センサー&ソレノイドボックス
ソレノイド先端パーツ

最後に

今回は3Dプリンターの話中心でお届けしました。
テックラボでは開発のみではなく体験を軸に必要なデジタル技術を幅広くインプットし制作を行なっています。
デジタルプロモーションやりたいけど何から考えればいいかわからない、やりたいことあるけど技術的にできるできないの判断が難しい等お悩みがあれば是非テックラボまでご相談いただければと思います…!

以上、弊社のnoteとしてはジャンル違いな記事となりましたが、
ここまで読んでいただきありがとうございました。