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低身長ボディビルダーの作り方

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 少々タイトルに煽りが過ぎるか?正直なところ、身長が低い人は高身長の人とは逆で関節の耐久力が骨の長さを上回っているため、何をどうやろうが怪我なく無駄なく発達する。

 しかしここでは一歩進んでコンテストでいかに目立つか、勝つかまでを勘案したボディメイクを提案しようと思う。低身長は栄養がある程度いい加減でも完成するし、トレーニングも大抵教科書通りにやっていれば完成する。

 しかしコンテストとなると話は別である。階級別では勝ててもオーバーオールとなるとなかなか勝てない。というのもこれはボディビルには絶対的な大きさが必要であると各団体が考えているからである。チャンピオンが低身長では団体のメンツが保てないと考えているのだ。

 実際筆者が審査員をしていた団体では、オーバーオールは100kg級、100kg超級、両方に良いのが居なかった場合90kg級も含めて審査する、という習慣があった。85kg級以下はどう頑張ってもオーバーオールは取れなかったのである。

 しかし近年のAFBFなどはこの習慣を辞めてしまった。またIFBBプロリーグも資金と人材不足で大型の選手が足りなくなり、必然的に大型の選手が勝てなくなってしまった。大型の選手は作成に大量の資金が必要だからである。それを養えるだけの賞金、契約金が用意できなくなってしまったのだ。

 だがそれ以外の団体は依然として大型の選手のほうがオーバーオールで有利である。また、近年のボディビル人気の低迷により再び大型選手を勝たせようという動きが現れている。2020,2021とアメリカ人でもなく絞りも甘いラミーを勝たせたのはそのような流れである。

 またこれはクラシックフィジークの選手にも当てはまる。クラシックフィジークは完全に大型の選手が有利である。カテゴリ別に優勝者を決めた後のオーバーオールでショート、あるいは軽量級の選手が大型の選手を倒せた例はあまりない。

 本文献ではいかにして低身長ビルダーが高身長を打ち負かす身体を作るかについて解説する。



1 絶対的質量

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