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【アメリカ留学#7】メンターの先生からのメール

2020年11月23日にディフェンス(口頭試問)をパスした事を自分のSNSで報告したところ、たくさんの人からのお祝いメッセージをいただきました。

たくさんの人が喜んでくれたのは私としてもとても嬉しいです。1つ前のnoteにも書きましたが、お祝いを下さった皆さんのお陰で、私はPhD(博士号)を取得することが出来ました。改めて感謝の気持ちでいっぱいです。


博士過程に在籍してから、多くの先生にお世話になりました。アドバイザーや博士論文のコミッティになってくれた先生、授業を取らなくても日常で他愛もない雑談をしてくれた先生、修士の時からお世話になってる先生。

どの先生もすごく協力的で、何かあると惜しみなく手を差し伸べてくれて、本当に懐が広く優しい先生ばかりでした。今後、同じように大学の先生を目指しますが、彼ら彼女らを手本に生徒に寄り添う先生でありたいと思っています。


そんな多くの先生の中から、私が2011年に留学して間も無い時から9月にアメリカを離れるまでずっと私の事を見守ってくれて、2016年からはメンタルパフォーマンスコンサルタントとしてスーパーバイザーをしてくれた先生がいます。

その先生Dr. Wrisbergは、既にテネシー大学をリタイアして名誉教授となっていますが、現役時代は今のテネシー大学のスポーツ心理学のプログラムの原型を作り、大学生アスリートや地元の学生アスリートのサポートをしていました。国際応用スポーツ心理学会の会長も勤めた実力・人望を兼ね揃えた人物です。

Dr. Wrisbergは他の先生と違い、客観的に私の直すべき部分をはっきりと言ってくれる人です。でも、同時に良かった所も同じくらいはっきりと伝えてくれるので、自分の行動の良し悪しの判断をする上で貴重な意見をいつも伝えてくれる、まさに教育者という言葉がふさわしい先生です。


ディフェンスをパスした翌日、Dr. Wrisbergにも報告して日本時間の翌朝、すごく丁寧な返事をもらいました。その中身を一部シェアしたく、今回の記事を書きました。


会った時は博士課程は難しいと思っていたのに、それどころかPhDを取得した。もしも自分が日本で博士を取ろうと思っても出来たとは思えない。

このような言葉を用いて、最大級の賛辞を送ってくれました。


彼と初めて会ったのは2011年3月、リタイアを翌年に控えたタイミングでした。

留学したばかりで英語もままならない私と会った第一印象は「彼には博士課程は難しい」だったそうです。もちろん、当時はそんな事は言われませんでしたが、実際には博士課程には程遠い実力だった事は間違いありません。


そんな彼の印象を知らずに英語の勉強に打ち込み、2012年にテネシーに渡り、2014年からは数年前までDr. Wrisbergが教えていた運動学(kinesiology)の修士に進みました。修士修了までは、時々大学に足を運ぶDr. Wrisbergと会って話をするような関係でした。

そして2016年、修士の運動学(kinesiology)から教育心理学に代わり、メンタルパフォーマンスコンサルタントのスーパーバイザーを探していた時に、Dr. Wrisbergがメンターを引き受けてくれました。以降は定期的に1対1で合う時間をもらえ、毎回1時間近くメンターシップを受けました。


大学院に進んでも、英語を伸ばし続ける事は頭にあり、細かい文法などは文章の手直しをしてもらう時に気に留めるようにしていました。

そんな努力の甲斐あってか、ネイティブ程とは言わずとも不自由なく使えるレベルにまでは引き延ばす事は出来ました。その過程をDr. Wrisbergはずっと見ていてくれて、折に触れて私の成長を褒めてくれました。


このような背景があった上での先のメールの内容だったので、言われた身としてはこの上ない褒め言葉でした。

その上でDr. Wrisbergは、

Your perseverance and persistence finally paid off!!
執念と根気が実を結びましたね!!

と言ってくれました。まさに、この2つで留学生活を続けてきたような物なので、私の核心部分をついてくれたこの一言もすごく嬉しかったです。ちなみに、私の事を良く知る他の先生も執念(perseverance)と根気(persistence)が私を表していると言ってくれます。


そして最後に、

日本で大きな組織やチームでの活躍を期待しています。

この留学を通して得た知識と経験を活かす場を求めて、今動いている最中です。


褒め言葉はもちろん耳に優しくもらえれば嬉しい物です。ですが、本当に自分の成長に必要なのは、「不足している部分に対する的確な指摘」だと感じています。

いい部分も至らない部分も、客観的な目線から伝えてくれる。その姿勢が相手に「観ている」とメッセージを送る事にも繋がる。

今後、私が先生の立場になった時には心がけておきたい事の1つです。


コロナが落ち着いてまた不自由なく渡米出来るようになったら、ノックスビルに飛び、Dr. Wrisbergに会いに行きたいです。


早川琢也

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