【アメリカ留学#12】英語を学ぶ理由を明確にしてから渡米した
こんにちは。早川琢也です。
ここ最近は、毎週水曜日の夜にclubhouseで知人友人と話す中で得られる学びや気づきが楽しい時間になっています。
その中で出た話題と自分の留学の経験が結びつきそうだったので、今回はその2つを関連させた内容にしてみます。
大きなテーマは、
どのようにして学ぶ環境を活かすのがいいか?
です。
・時間をかけて勉強しているのになかなか成績が伸びない
・いい環境にいるはずなのにどうも成長実感できない
・たくさん教わっているのに教わった内容があまり自分の中に残っていない
と思っている方には、琴線に触れる内容になるかな、と思っています。
学校やスクールといった、学びを提供する場を活かすには?
留学中に語学学校に通う中で、
「前にいた語学学校の教え方が下手だったからこっちに来た」
「ここでは俺が思った英語が学べないから、次のセメスターは他の語学学校へ行く」
といった事を口にしているクラスメイトを何人か見かけました。
それを聞いた時に、私はそれはちょっと違うと思いました。
彼らは上手く教えてもらえないと自分の英語が伸びないと思っているように見えました。
ですが、英語の勉強を頑張るのは、あくまで自分です。
自分が分からないことを解消していくから英語が出来るようになるのであって、分かりやすく教えてもらうから英語が伸びる訳でもありません。
英語に限らず何かを学んで成長するために必要なのは、何を克服したり上達させる事が必要なのかを自分で自覚しているかどうかだと思います。
私の英語学習遍歴
私が英語を語学学校で勉強していた時には、自分の英語力が伸びない理由を頻繁に探るようにしていました。
まず、つまづいている理由を探す。出てきた理由の中から仮で「ここが伸びたらブレイクスルーしそうだ」と思った部分を見繕ったら、その課題克服のための勉強をする。
この繰り返しでした。
このような勉強を繰り返していく中で、ブレイクスルーを起こしたタイミングが何度かありました。
まず、留学した当初は、ネイティブの人が使う英語と自分が知っている英語が違いすぎて全然分かりませんでした。
でも、喋っているスピードはそこまで早いと感じなかったので、単語をひたすら覚えたらある日スッと入ってくるようになりました。
その後、単語単語で言ってることは分かるようになったものの、文全体で意味する事が何となく分からない状態になりました。
その頃、リーディングや文法の授業で関係代名詞の使い方を学んだのがきっかけに、文章全体で理解出来る感覚が得られるようになりました。
これをきっかけに自分が話すことも関係代名詞を使って説明出来るようになり、表現が豊かになったように感じました。
その次につまづいたのは、口語的な表現でした。take, have, go, といったシンプルな単語なのに、ネイティブの人のカジュアルな会話の中で何となく意味している事が分かっていない感覚が出てきました。
これをブレイクスルーしたきっかけは、phrasal verbs(句動詞)と呼ばれる動詞と助動詞を組み合わせた表現を学んだ時でした。
ここで少しphrasal verbsの例を出すと
・come up with 〜 (〜を思いつく、考え出す)
・along with 〜(〜と一緒に、〜に加えて)
・turn in 〜(〜を提出する)
などが挙げられます。
phrasal verbsを学んでからは、その辺のお喋りの会話にも入れるようになり、会話やディスカッションに参加する抵抗はかなり減ってきたように感じました。
私の場合は上に挙げた3つが主につまずいた理由でしたが、
人によっては私とは違う理由でつまづいている事も多いと思います。
ですが、つまずいている理由がどうあれ、自分がブレイクスルー出来ない理由が何かを把握しないと必要な勉強方法を選ぶことは出来ません。
一斉授業は自分の理解度確認の場
語学学校に限らず学校の授業やスポーツのスクールでは、一斉授業のような1対複数の形態が多いと思います。
そのような場合では、授業内容によっては既に理解出来ている内容である日も少なくないでしょう。
じゃあ、そのような一斉授業形式が意味ないかと言うと、決してそうではないと思います。
まず、分かっているなら再確認する時間にする事ができます。
そして、授業後は復習せずに他に時間をかけたい内容について勉強すればいいのです。
ですが、分かっていると思っている内容に限って見落としている事が多いので、
分かっている内容の授業では積極的に先生の質問に答えるようにしました。
分かっていれば先生からオッケーが出ますし、
見落としや勘違いがあればその都度指摘してくれますので、このプロセスを通して確認するようにしました。
もし自分が分からない内容の授業であれば、
事前に何が分かっていないかをチェックしておくことで、授業の説明を通して確認出来ます。
一斉授業形式でも、自分の課題やつまづきを知っておくだけで意味のある時間として有効に使えます。
学ぶ目的が見えてくると、教えられずとも自分で勝手に調べる
学校の授業であれスポーツのスクールであれ、一斉授業形式は伝える時間が長くなりがちです。
聞いている時間が長くなれば、私も含めてどうしても受け身になってしまうことが多いのではないでしょうか。
この受け身の状態を解消するために私が行ったのは、「英語を学ぶ目的を改めて細かく見直す事」でした。
私は留学中に一貫して
・博士課程へ進学して博士号を取る
・アスリートに対してメンタルサポートの経験をする
の2つは常に思い返すようにしていました。そしてそれらを達成するために必要になるスキルや取り組みを洗い出すようにしました。
・博士号を取るには100ページ以上の論文が書けるだけの英語力が必要。そうなるとライティングの基礎は必須。
・授業内容を理解出来るだけの英語力は欠かせない。充実した学びがないと、アスリートに対していいサポートが出来ない。
・アスリートの言っている事が分かるだけの英語力は必要。アスリートに寄り添うためには、言葉だけじゃなくてニュアンスまで汲み取れるくらい感度の高い英語力が欲しいところ。
こんな具合で、英語が必要な理由を書き出してみると、英語を学ぶ理由や英語力を伸ばすために必要な取り組みが出てきます。
そうすると、英語の上達が自分の目標に近づく取り組みだと実感できて、また手を動かせるようになりました。
目的を明確に理解することと目的達成のための取り組みをセットで考えることが、自分をつき動かすのに役に立ちました。
教える側が学ぶ意欲を引き出すために出来ること
前述のような事は理屈では分かっていても、先生やコーチ側から説明する時間が長くなるのは、
学ぶ側にインプットを委ねる不安が少なからずあるからだと考えられます。
先生側としては、「説明した」という行為が教える側の責任を果たしたという実感を与えてくれます。
ですが、本当に学ぶ側の事を考えるといかに学びの機会を作って、
自ら調べたり勉強できるような状態に持っていけるサポートをしていける方が望ましいでしょう。
そのために、学ぶ目的を一緒になって探す手伝いをするのは方法の1つです。
・勉強している事の好きな事
・勉強に限らず自分が好きな事
・将来やってみたい事
・今勉強している事でこの先出来るようになりたい事
など、学んでいる事を使ってどんな未来を作りたいかを考えていくと、
徐々に勉強する目的や意義が見えてきます。
ですが、慣れていないと少し時間がかかる事ですし、
自分1人で悶々と考えてもアイディアがまとまらない事はよくあります。
そこで、話し相手になって自分がやりたい事を見つけたり整理する機会があると、
学ぶ理由や目的にも結びつけやすくなると思います。
他にも、教える側が教えている事を楽しそうに話している姿は、
学ぶ側にとっては興味を持つきっかけにもなると思います。
手前味噌ではありますが、私が後輩や知り合いに留学や研究の話をしていると、
・留学って楽しそうですね。
・研究って難しいイメージでしたけど面白い世界ですね。
と言ってもらえる事があります。
実際に、留学を通して楽しい思い出や人生に活きる経験をたくさんする事が出来ました。
研究も私にとっては楽しいと思えるもので、
研究で得られる学びは研究に関わる人以外にも役立つものが多いと思っています。
それが自然と自分を通して前向きな言葉で説明されているのかもしれません。
(ただ、実際に体験した側の老婆心で「留学するとお金がかかるよ」と現実を話す事はよくあります笑)
情報を伝えるにも、こちらが楽しそうに伝えたり学ぶ目的を一緒になって考える事で、
自分で調べて勉強してみよう、と思える姿勢を持つきっかけは作ってあげれるのかもしれない、と思っています。
・・・
ここまで長くなりましたが、読んで下さりありがとうございます!
何かピンとくるようなことやちょっとした気づきがあったのでしたら、嬉しい限りです。
早川
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